在来線特急かもめ お名残乗車記(上り885系)

在来線特急かもめ号のお名残乗車、復路は885系で博多に戻ります。まずは入線シーンをホーム先端から撮影。

乗車するのは、かもめ16号(長崎10:20→博多12:13)、今度は3番線に入ってくれて、隣のホームから写真が撮れます。それにしても屋根の鉄骨のフレームが綺麗です。まずは定番アングルで、

このホームが電化されて特急列車が来るのは2年半の期間、もっとコンパクトで簡素な造りでも良かったのでは…

ホームの車止め側が、スルスルとスロープが伸びていて、これは将来櫛型ホームのようにホーム同士を繋げる通路になるのかと思いきや、先端が展望スペースとのこと。車両と屋根の美しさに夢中になってしまい、先端から見えた風景がどんなだったか失念してしまいました。

とにかく何枚シャッターを切ったでしょう。空いている時間帯で、人が全然写り込まず、鉄道好きの喜ぶすっきりした記録写真が撮れました。しかしこれが20年ぐらい経つと、人が沢山写り込んだ写真の方が、当時の服装などを知れて、情報量が多い価値のある記録写真になります。これはヒギンズさんの鉄道写真を見て、つくづく思うところ。

長崎駅に885系が来ていたの図。

乗車する3,5番線ホームから見ると、屋根はこんな形だったんだ。

乗車します。グリーン車のフリースペース、ここは緑の公衆電話が置かれていたのかな?

グリーン車の窓から見る長崎駅

出発します。新幹線とはすぐに別れます。今度は海側となる右側車窓を満喫出来ます。

乗務員室越しに後方を見ます。この列車の前面展望は、通路に仁王立ちしないと見れません。この885系に乗るのは初めてですが、デザインのパクリ元であるICE-TDと、技術供与で同じデザインのCRH3の最前列席に座ったことがあるので、だいたい想像通りです。

長崎電軌鉄道の線路が見えます。この区間は5年前に乗りつぶしに来た時に、水戸岡デザインのカーテン締切で満員の電車に当たってしまい、車窓を全く見ることが出来ませんでした。長崎には西九州新幹線開通後にまた来ますので、その時に乗り直しをするつもりです。

諫早を出てしばらくすれば、右手に往路では見れなかった有明海です。水門は島原鉄道からの方がよく見えるような気がします。

雲仙岳も、今日は雲がかかってしまってます。

振り子電車の885系ですのでカーブでは車体を傾けて走るのですが、先頭車最前列席の乗車ではないので、意識していないと忘れてしまいます。写真は、肥前大浦〜多良間の180度カーブ。6両編成と短いので、前方の車両はちょっとしか見えません。

同じ場所で、湾の対岸にさっき走った線路が(…架線柱がかすかに)見えます。

潮の満ちた?有明海、対岸は大牟田あたりでしょうか。
その後は叩きつけるような雨で、列車が停まるのではないかと心配になるぐらいでしたが、時刻通りに走ります。

鳥栖に到着、古い電車が並んでます。415系の鋼製車なんて、まだ走っていたんだ。この旅行の後半でも何回か遭遇して乗車も出来ます。783系と言ったら、先頭パノラマグリーン車最高!だったのですが、今は前面窓の上半分に遮光シートが貼られ、視界が狭くなってしまったのが残念。

12:13、博多に到着。所要時間は2時間3分、往路の787系は2時間10分だったので、数分の違いが振り子車の効果なんでしょうか。
さて、西九州新幹線開通後の在来線長崎本線系統ですが、特急が走る区間、電化区間が短縮しますが、787系も885系も博多武雄温泉間で「リレーかもめ」として残り、登場して34年になる783系も「ハウステンボス・みどり」で健在、まだまだ在来線特急街道として私たち鉄道ファンを楽しませてくれそうです。
新幹線接続で「リレー」がつく列車と言ったら、「新幹線リレー」(1982-1985年/上野~大宮)、「秋田リレー」(1996年/北上~秋田)、「リレーつばめ」(2004-2011年/博多~新八代)…、乗客の橋渡しだけでなく、列車自身も短命で新幹線にバトンを渡すのが使命です。しかし今度誕生する「リレーかもめ」は、なかなかバトンを渡せず、いつまでも走り続ける「リレー号」になりそうです。おそらく何年かしたら、「リレーかもめ」用新型特急車というのがデビューするんだろうな。
* * *

続いて12時30分発、福北ゆたか線直方行快速に乗車します。昨日乗りつぶしをした路線に、また同じ時間帯に乗車するなんて、美しい行程ではありませんが、行き帰りの飛行機の前後に、変更のきかない指定席列車を入れたくないなと、考え抜いてのプランになります。
(乗車は2022年8月)
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