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名古屋ガイドウェイバス・ゆとりーとライン乗車記

名古屋に用があって来ました。空いた時間で乗りつぶしが出来ます。1本目はゆとりーとラインです。

自分のおさらいのために詳しく書くと、第三セクターの名古屋ガイドウェイバス株式会社が運営する、「ゆとりーとライン」が愛称の路線で、路線の正式名称は「ガイドウェイバス志段味線」といいます。

この路線は、普通に道路も走れるバスが、ガイドウェイを備えた専用軌道上を、タイヤ横の案内輪を出す事によって運転手さんがハンドル操作無しで走れてしまうもの。走るのはバスなのに法令上は鉄道という、日本の鉄道路線の中では際立って異色なものとなります。日本ではここだけですが、世界ではどうなんでしょう。

ただ、軌道の上をバス(車)が勝手にカーブして走るシステムというかアイデアは、オモチャのトミカの世界では何十年も前から実現していたので、これで遊んだことのある大きくなった男の子としては、もっと普及していても良さそうな気がしないでもありません。

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中央線大曽根駅ホームから見える、ゆとりーとラインの大曽根駅。中央線で通る度に気になっていた駅です。余談ですが大曽根までは名古屋から12分、私が毎日乗ってるのと同じ10両編成の中央線ですが、こっちのは豪華な転換クロスシート車が連結されているのが凄い。

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駅は多摩都市モノレールの駅なんかよりも、ずっと大きくて威圧感があります。乗車したいバスの発車時刻が迫って来ていたので急いでホームへ。

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バスが駅⁈に入線するシーンは撮り損ねてしまったのですが、Suicaをピッとやって乗車した、10:00丁度発の高蔵寺行きバスの車内です。中は普通のバスと全く同じです。かぶりつき席(バス好きの人達の間ではヲタ席?)は座れず、後ろのシートに座ります。

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それでは出発、右にカーブする軌道の立派なこと立派なこと。バスは鉄道車両より軽量だという認識なのですが、こんなに立派な鉄筋コンクリートの構造体を採用するのは、軌道が高所にあるからか。素人の考えでは、道路渋滞を避けるのが目的ならば、建設費を抑えるために細い柱の低い位置の軌道で、アップダウンが沢山あってもいい気がしますが、これが正解なのでしょう。乗り心地がどうだったかは忘れてしまいましたが、とにかく乗っていて爽快です。

次はナゴヤドーム前矢田、バスが1台ちょこんと止まるだけなのが、勿体ないぐらい立派なバス停、いや駅です。この時はバスでドームの観客輸送なんて出来るのかと思っていたのですが、心配は無用です。地面の下には地下鉄名城線の駅もちゃんとあります。

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二つ目の砂田橋を過ぎると左にカーブして川を渡ります。上の写真は右側の景色ですが、左側は名鉄瀬戸線の名撮影地ではないですか。急カーブもあって確か減速する所です。瀬戸線に乗車した時には、すぐ横にゆとりーとラインがあったなんて気がつきませんでした。

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川を渡れば名鉄瀬戸線をオーバークロス。守山自衛隊前駅が見えます。走っているのはマンションの7階ぐらいか、そんな高くなくてもいいのに。そして自衛隊の中も丸見え。いいのか?

軽いアップダウンを繰り返しながら、小まめに駅に停車し進みます。だんだん緑が多くなってくる感じです。圧巻なのは川村と白沢渓谷の間で、必要あるのかと思えるぐらいの高さで高速道路(第二環状線)を跨ぐところ。高架の路盤が高いのは、5月に乗車した東海交通事業城北線もそうでしたが、これが名古屋の文化なのか。

ふと思ったのは、こんなに上空高くに路線を建設できるのなら、各駅にトミカの立体駐車場にあったような大型エレベーターを設けてバスを高い位置に上げ、駅間は全区間下り片勾配とし、位置エネルギーだけで走行するトミカのオモチャのような排ガスゼロのシステムを作り上げる事も可能かも。そのうち実現したら面白そうです。

大曽根から13分の乗車で小幡緑地駅に到着。これで鉄道路線としての、ガイドウェイバス志段味線の乗りつぶしは完了なのですが、もう次の駅、いや、ここからはバス路線なので次の停留所まで乗車しておきます。

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スルスルと高架を降りてガイドレールがなくなったところでモードチェンジのため停止。見たかったのはこれです。なんだか音が聞こえたので、タイヤの横に飛び出ていた案内輪を床下に収納したようです。ここからは普通のバスで、運転車さんはハンドル操作が必要です。

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道路に出ます。法令上はここまでが専用軌道なのでしょうか、それともさっきのモードチェンジをしたところまで?

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道路に出て100m程走って竜泉寺口停留所に到着。ここで降ります。

信号を渡った反対側のバス停から、数分後に来る大曽根行きバスに乗り、専用軌道に入る時のモードチェンジも体験しておこうと思っていたのですが、ゆとりーとラインの立派すぎる中間駅から乗るのも体験したみたい。小幡緑地駅まで歩いてみることとします。

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大曽根方面の道路にはバス専用レーンがあり、渋滞が激しそうなのが想像出来ます。このバスレーンの発展したというか、昇華してしまったのが、ゆとりーとラインなんだな。

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ゆとりーとラインのモードチェンジの敷地内には、白い車体のバスが駐車しています。これは試作車とかで保存されているものなのでしょうか。

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これが小幡緑地駅。エレベーターがありますが、エスカレーターは無し。階段を上るのはきつい高さ。

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反対ホームに入って来た中志段味行きバス。やっとバスのまともな写真が撮れました。ホームに放送が入り、乗る予定の大曽根行きバスは渋滞により5分ぐらい遅れるとのこと。

遅れて来たバスは、意外にも混んでいまして、一番後ろの座席の真ん中に詰めてもらって座ります。景色はあんまり楽しめません。そしてどの停留所でもどんどん乗って来ます。お年寄が多く、みなさん病院へ向かわれるのでしょうか。

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最後は続行便を出した方がいいぐらい混雑、そして遅れも大きくなって大曽根に到着します。

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通常はバスの中で、運転手さんによる運賃精算業務が行われるようですが、今日のこの便は混雑が激しいので、駅の改札で行うとのこと。こういう柔軟な対応はさすがです。

* * *

さて日本ではここだけのガイドウェイバスですが、世界ではどうなんだろうとWikipediaを覗いてみますと、数は多くないのですが、それぞれオモチャの世界のように個性的です。例を上げると、

トラムの線路の外側にガイドウェイバスの軌道を併設置し、トラムの地下区間にまで乗り入れ可能なもの。
ディーゼルエンジンと電気の両方で走ることが可能で、トラムとガイドウェイバスとの併用区間と、バスとして走るトラムの併用軌道区間では、トロリーポールを上げてちゃっかりトラムの電気を借りて走るもの。
駅構内にはガイドウェイを設置せず、一般のバスも乗り入れ可能とし、乗り換えをしやすくしているところ。

また、日本のガイドウェイバスについては、建設費が異常に高すぎることの他に、なんと!1駅間で走行出来るバスは1台のみと決められているそうで、バスの機動性を全く生かせていないなんてことも書かれています。せっかくの新しいシステムなのに、法が追いついていないというか、開業して17年経つというのに何とかならないものでしょうか。ラッシュ時にはバスが数珠繋ぎになって走るのかと思っていたのですが、違うようです。これならガイドウェイなんて取り払ってバス専用道路としておいた方が良いのではないか。

話が飛びます。世界一だと自負していた日本の新幹線の技術が、今や中国に抜かされてしまったようですが、新交通システムの分野では、相当先を越されてしまっている感じです。

驚いたのはスマートレールという現在試験中のシステムで、道路に白線を書くだけで軌道が完成し、架線無しで走る数両連結のゴムタイヤ電車。そのうちGPSの技術で白線が、AIの技術で運転手も要らなくなるでしょう。

日本でもこれがLRTとして各都市で導入出来たら、鉄道路線が一気に増えるなんてことが起きるかもしれません。でもやっぱり、これも道路やら鉄道の法に縛られて、日本での導入は簡単にはいかないのではないかと思うところです。

(乗車は2018年12月)

次の記事:愛知環状鉄道乗車記
関連タグ:新交通システムバスの旅
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Re: ガイドウエイバス

 railwayさんの旅行記拝見しました。考えることが同じだからか、同じルートでしたね。90%以上が未乗車の、名古屋市営地下鉄の記事がとても参考になりました。

ガイドウエイバス

 こんにちは。ガイドウエイバスはせっかくのハードが生かされていませんね。残念です。
 私もQJ7000 さんと同じルートで乗車しました。いまは、名鉄バスとJR東海バスが撤退し、名古屋市バスだけで運行されていますが、名鉄バスには乗らず終いでした。
プロフィール

QJ7000

Author:QJ7000
おじさん鉄道ファンの日本の鉄道の乗車記録です。2012年、ふと日本の鉄道全線に乗ってみたいと思うようになり、乗りつぶしをスタート。その時の未乗区間は7,818.4kmでしたが、12年目にしてあと1,002.5kmになりました。すべて乗りつぶすには、今の生活パターンだと、まだ7,8年ぐらいはかかりそうですが、路線や車両に愛情を込めながら、少しずつ記録に残しておこうと思います。古い記事をご覧になりたい方は下のカテゴリーの「年別目次」からどうぞ。

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