門司港に到着し、今回の旅行で最初の乗りつぶし路線の平成筑豊鉄道門司港レトロ観光線(ネーミングライツによって現在の路線名は北九州銀行レトロライン)の九州鉄道記念館駅に向かいます。外に出れば今日はなんという暑さなんだ。次の出発は約30分後の13:20、なんといっても8月3連休初日のお昼のトロッコ列車です、どこかの遊園地のアトラクションのように長蛇の列が出来上がっていて、次の次の列車でないと乗れないみたいなことがあったら、すぐに引き返そうと思っていたのですが、なんと誰も並んでいません。暑い中、列を整理する係のお姉さんが立ってましたので、混みそうですかと聞いてみたところ、ちょっと眉をひそめて、今の時期は混みますので早めに並んでくださいとのこと。油断するなよとのメッセージを受け取りつつも、まだ余裕がありそうですので、ちょっと鉄道記念館の前まで行って陳列されてる車両を見てきます。戻ってきても数人しか並んでいません。

というわけで到着する列車の写真を撮ってから並ぶことに、トロッコ2両という少ない定員ですが、無事に海側の座席を確保しまして出発です。
出発しますと左手は観光客が集まるエリアで、のんびり走るこのトロッコ列車に、たくさんの人が手を振ってくれます。なにせ客層は7割が家族連れで子供達がたくさん乗っているのです。残り3割が様々な年齢のカップルで、おじさん一人なんて私の他に一人か二人だけでした。乗りつぶしを始めて、このブログを書き始めた頃は、こういう列車は恥ずかしくて乗るのを躊躇していたのですが、もう最近は気にならなくなってます。500m走って出光美術館駅、10名ほどの乗客が入れ替わります。私の前には若いお母さんと10才ぐらいの少年が座ります。

この路線一番の景色、港と関門橋。ここは潮の香りがして海辺りに来たという満足感に浸れます。このトロッコ列車の愛称は「潮風号」、JR四国の伝統ある特急列車と被ってしまいますが、どっちが相応しいかということになったら、こちらの潮風号に軍配が上がるでしょう。そのぐらいこの愛称はぴったりです。
2つ目の駅、ノーフォーク広場では降りる人も乗る人も無し。ここを出るとこんな短い路線にもトンネルがありまして、ひとときの涼まで楽しめます。

トンネルを抜けたらEF30と旧型客車がお出迎え、終点関門海峡めかり駅に到着です。

ホームでちょっと車両の撮影。ここで活躍するDB101という機関車ですが、これは私が少年期の頃の貨物取扱い駅の側線でよく見かけた、シャア専用みたいな赤い色をした貨物移動機というやつで、愛称は「お邪魔虫!」。その頃はまさかこれが牽引する列車に乗ることになるなんて想像すらしませんでした。トロッコ客車はトラ70000からの改造車で、2軸車特有の突き上げるような震動の乗り心地を久しぶりに楽しめると思ったものの、足回りの改造がされたのか、椅子が良かったのか、スピードが遅かったからか、乗り心地についてほとんど印象に残っていません。

終着駅ですが、線路はまだ続いていまして、800m先に車庫があるらしい。Googleマップで探索してみますと、関門海峡の瀬戸内海側もちょろっと見えそうです。乗ってみたい人はたくさんいるはず。

一回外に出て、10分後の折り返し列車で帰ります。今度は山側の座席。こちら側の車窓も、側線が見られたり、古い倉庫やら事業所の建物が所々残り、昔は貨物線だった面影がたくさんで楽しむことができます。

九州鉄道記念館に戻ってきました。乗務員や駅のスタッフの方々は、とにかく暑いので本当に大変そう。ここで機関車のボンネットに製造プレートを発見、見てみたら「平成21年改造」でした。これら機関車のDB101とDB102は、南阿蘇鉄道からの転属車なのですが、それ以前のデータを消失してしまっており、何年に製造されたのか、どこに配属されていたのか判らないらしい。それも個性として面白いではありませんか。

最初の踏切で折り返し列車の写真を撮って、門司港を後にします。
(乗車は2017年8月)
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