九州再訪に出発~500系こだま号乗車記
短い休みを有効に活用すべく、前日は東京からサンライズ瀬戸or出雲で岡山まで行き、そこから新幹線で九州を目指すプランを組んでいたのですが、この日のサンライズはすべてが満席。東京を早朝の新幹線で発つのはどうもスケジュールがうまく組めない。そこで前日は夜の新幹線で関西まで行っておく事にします。
乗車するのは東京19:33発のひかり531号。夕方いろんな事から解放され、ほっとして中央線快速で東京駅へ向かうのですが、御茶ノ水駅でなんと緊急停止、安全が確認されるまでの10分強車内に閉じ込められ、東京駅では走って乗り換えです。ベルが鳴っている中でのギリギリセーフの乗車で、非常に慌ただしい旅行のスタートとなってしまいました。
新大阪からは11分の乗り継ぎで、こだま773号で姫路まで向います。大阪で宿泊するよりも姫路の方が駅近くに安いビジネスホテルが沢山あって、お金も時間も節約できるだろう(実際は予約無しの飛び込みで安くはならなかった)、それに駅そばも食べられる、とこうしたのですが、もう一つ理由があって、この車両にもちょっと乗ってみたかったのです。

500系です。

第一線からは退いた車両とはいえ、今見ても斬新すぎるデザインだよな。

カンセンジャー?
山陽新幹線の公式キャラクターとの事で、マナー向上の呼びかけとお子様ファンを増やすのが任務で、普段は車掌さんをしているらしい。
指定席の6号車に乗りこみます。おーっ!グリーン車のシートそのまんまだ。深いシートに腰を下ろしてみると、実に素晴らしい座り心地。元グリーン車のシートだからという次元の話ではなく、本当に快適なのです。実は東京から新大阪までもN700系のグリーン車に乗って来たのですが、それ以上に快適なのです。なんでだろう…。その理由はしばらくして解りました。フットレストが取り外されて無いのです。
私はそれほどの高身長で足が長いというわけではないのですが、グリーン車のフットレストというのが邪魔でして、靴を脱げるのはいいんですが、どうやったって膝を少し折り曲げなくてはならない。座席で休息を摂るならば普通車で前の座席の下にまっすぐ足を伸ばせる方が快適だよなとも思っています。この500系の6号車の座席は豪華で深い座席の上に足まで伸ばせる事が出来る。私にとっての最も座り心地のいい座席に認定決定です。
グォーンと大きく響くモーター音と共に出発します。そうかそうか、君はこんな音を奏でていたのか。まぁ700系やN700系と比べてしまうとうるさいわけで、この辺がやっぱり2世代前の車両なんだなと感じさせます。私にとってこの車両に乗るのは2回目。最初に乗ったのはこの車両が最も輝いていた時代でして、私が小学校の時に新幹線が博多まで伸びましてその時の所要時間を7時間56分というのを今でも覚えているのですが、なんと5時間をも切る運行、そして初めて体験する時速300km運転。フランスのTGVに世界最高速度を抜かれ、今また追いついた、という事で大興奮しっぱなしの乗車でした。
そういえばこの時は博多発東京行きの最終のぞみ号で、隣の方から同行者とバラバラの席になってしまったので替わってくれませんかとお願いされたのですが、「私、窓際がいいんです」とピシャンと冷たく断ってしまったのです。東京駅までずっと気まずい雰囲気で、大人げない事をしてしまったなと思っているのですが、この時はこの電車に乗るのをずっと楽しみにしていたんです。許して下さいね。
(乗車は2013年11月)
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