FC2ブログ

日南線乗車記2(海幸山幸・南郷~宮崎)

H8057946dsc.jpg
九州鉄道旅行の締め括りは特急「海幸山幸」。

H8057950dsc.jpg
外装の杉板張はずいぶん草臥れてきたみたい。写真で見るのとは違うぞ。

H8057952dsc.jpg H8057959dsc.jpg
女性客室乗務員に出迎えられて車内へ、中はひんやり冷えていて、汗がスーッと引いてゆきます。まずはトイレに入って汗まみれのポロシャツを新しいのに着替えます。もう外には出ません。

私の座席は1号車一番後ろの海側席。この車両も座席と窓の配置が合っていないところがあるようですが私の席は大丈夫、座り心地もいいです。窓と窓の間は、ここも丁寧に杉板張とするため、見せ柱のようになっているのですが、これを車内側から見ると、無塗装の亜鉛メッキの下地材が丸見えで、デザインに詰めの甘さが感じられます(建築の世界ではこういうことをすると笑われます)。しかしこれが、私が思うに実はとても役に立っているようでして、これがあるために線路際の草木が窓ガラスに直接当たるのを防ぎ、海幸山幸の窓ガラスはスッキリきれい。上の右写真、ビールが邪魔ですが、線路際の草木と戦った痕なのか、杉板は欠けてしまっています。

15:35、出発です。ビールを飲むか。揺れる車内で、ビールをビール瓶からカップに注ぐのは、「おっとっとっと」と声を上げたくなるぐらい大変なのですが、これも楽しい。

H8057963dsc.jpg H8057966dsc.jpg
次の通過駅、大堂津には海水浴場があります。夏は臨時停車すればいいのにと思うのですが、スタイリッシュな観光特急に、砂まみれの乗客は遠慮願いたいのでしょうか。その後は素晴らしい海の景色です。地ビールは飲み終えてしまったのですが、私の座席の後ろにはサービスカウンターがあり、客室乗務員がなにかしら作業をすると、ビール瓶同士が当たる乾いた気持ちいい音が聞こえ、「もう一本どうですか」と誘惑します。2本も飲んだら車窓なんかどうでもよくなりそうですのでガマンします。

H8057969dsc.jpg
対岸の港に山積みされているものは木材チップか。宮崎の木材のチップなのか、それとも輸入したチップ?気になるなぁ。

H8057972dsc.jpg
日南線の主要駅の一つ、油津に到着。数名が乗車します。

H8057975dsd.jpg
飫肥では交換のため12分の停車。外に出られます。

H8057978dsc.jpg H8057981dsc.jpg
交換した列車はすぐに発車してしまいますので、交換のための長時間停車ではなく、ちょっと寄っていって下さいという停車。ホームにはお土産やさんも出ています。

H8057984dsc.jpg H8057985dsc.jpg
飫肥を「おび」と読むのは恥ずかしながらはじめて知りました。

H8057995dsc.jpg H8057996dsc.jpg
最後尾に立ってしばらく去ってゆく景色を眺めます。川岸ギリギリのところを走ったり、軽トラックがぴったり並走してくれたり、やっぱり乗るのは、前方後方の景色が楽しめるJR化後に誕生した車両の方がいいなぁ。大切なことをまだ書いていませんでしたが、この車両、元は台風による被害が復旧されることなく廃止になってしまった高千穂鉄道のトロッコ列車です。よくぞこうして復活しました。

H8058003dsc.jpg
後方の景色を楽しみ、座席に戻ったのですが、これから長い直線区間が始まるので、ぜひ、最前部か最後尾で見てくださいとの放送案内で、もう一回最後尾へ。全くの無人のホームで、どうして海幸山幸が停車するのかわからない北郷駅を出発してしばらくすると、その直線区間はスタートします。日南線にこんな区間があったんだ。確かに長い、後半はトンネル。

H8058006dsc.jpg H8058007dsc.jpg
トンネルを抜けると直線区間は終わりですが、道路との境が曖昧な箇所もあったりして、面白い区間は続きます。通過する伊比井では黄色いキハ47が退避、この辺で自分の席に戻り、次の小内海も通過してしばらく進むと、減速して、音楽が流れ・・・

H8058008dsc.jpg
日南線一の車窓、鬼の洗濯岩になります。これは凄いな。干潮の時に当たって良かった。バケツを持って磯遊びをする家族がいます。楽しいだろうなぁ、子供にとっては一生忘れない思い出になりそう(実は通い慣れた地元の人だったり・・・)。こんなに線路の近くにあるので、ここに駅を造って停車すればいいのに。やはり、スタイリッシュな観光列車に磯臭い乗客は遠慮願いたいのでしょうか。

青島に到着します。観光列車としての見所はもう終わりですが、地域の方の乗客があり、後ろのロングシートに座ります。

H8058015dsc.jpg
青島出て4分、宮崎らしい光景、車で走ったら気持ち良さそう。

H8058018dsc.jpg
空港線が右に見えてきましてポイントで合流します。これで鹿児島県に続いて宮崎県もすべて乗車。この列車は田吉に停車します。ここからは特急券が不要のようで、学生さんが一人乗車。

H8058027dsc.jpg
(私の思う)宮崎といえばこの車窓、大淀川を渡り、

H8058034dsc.jpg
17:15、定刻に宮崎に到着します。いい列車でした。名残惜しいですが、ゆっくりしている時間はなく隣のホームへ、

H8058033dsc.jpg H8058046dsc.jpg
787系だらけだなぁ。17:23発のにちりん15号くずれの普通列車で宮崎空港へ、南宮崎では787系のにちりんシーガイヤ24号とすれ違い。6両編成で全室グリーン車のクロ、サハシからの改造で窓配置が変なサハを組み込んだ編成。こいつは783系より早く引退しそうな気もします。

H8058054dsc.jpg H8058061dsc.jpg
宮崎空港に戻ってきました。一昨日のこのぐらいの時間にもこんな写真を撮ってます。

H8058064dsc.jpg
宮崎空港ではパタパタ(正確には反転フラップ式案内表示機というらしい)がまだ現役でした。これで2018年夏の九州鉄道旅行記は終わりです。

(乗車は2018年8月)

前の記事:日南線乗車記1(志布志~南郷)
関連タグ:JR九州観光列車
スポンサーサイト



指宿枕崎線乗車記2(指宿のたまて箱・指宿~鹿児島中央)

H8047658dsc.jpg
指宿枕崎線の乗り潰しの後半、指宿から鹿児島中央までは、特急「指宿のたまて箱6号」に乗車します。言わずと知れた2011年九州新幹線全線開通時から運行されている、JR九州の観光列車の中で一番個性的かと思われるものです。

H8047664dsc.jpg
列車は9分で折り返します。ホームの車両の前では、降りた乗客とこれから乗る乗客が一緒になって記念撮影の列を作ってます。8月の土曜日ですので、今日の「指宿のたまて箱」は1両増結の3両編成で運転。私は指定の2号車へ。15:07、車内はまだ席についていない人も沢山いる中で、なんだか慌ただしく出発します。

H8047666dsc.jpg
私の座席は2号車の8A席。一人掛けの海側を向いたカウンター座席で、場所は運転席と反対側の車両の隅。

う~ん、それにしても座席の格差が大きい車両です。海側カウンター席はいいですが、景色の望めない山側普通座席は全然乗っても面白くない車両のようで、私の後ろの狭い山側座席の人はみんなスマホ弄っています。一方海側カウンター席をゲットできた私の隣の20代後半ぐらいの男性2人、そのグループであるドアを挟んで車両中央の同年代男女4人はテンションマックス。車内販売で買ったビールで何度も乾杯して、おつまみを「これ旨い、あれ旨い」と歩き回っては食べ、ビール瓶片手にスマホで「愉快な仲間達とリゾート列車満喫中」アピール写真の撮影に余念がありません(残念ながら彼らのSNS用写真には、バックにインスタ映えしない私が写りこんでしまっています。)。こういうのを見せつけられて、ますます面白くない山側座席の人は、窓のカーテンも下ろして、もう寝ちゃうしかない。こういう状況は、設計した有名デザイナーは知っているのでしょうか。なんだかスタイリッシュな完成イメージ図だけ書き上げて満足しているような感じにも見えます。JR九州の観光列車の中でも、この列車に限ってはデザイナーに好き放題やらせ過ぎではないかと思うところがあるのですが、乗車した人々の正直な評価はどうなんでしょう。

内装には木をふんだんに使ったということですが、所詮は張り物の建材ですので、剥がれてしまっている箇所も多く、今は痛々しいぐらいボロボロ。また、座席と窓割りが合わずに、ほとんど車窓が見れない座席もあるといいますので、この際完全にリニューアルしてもいいのでは。今度は海側の座席数を増やして、伊豆急リゾート21のようなグループ向けとし、山側はお一人様向け豪華な座席でよいのではないかと思います。

いろいろ書いてしまいましたが、以下が楽しむことが出来た海側の景色。

H8047669dsc.jpg
平たい島はパワースポットらしい。

H8047670dsc.jpg
スポーツで有名な高校らしい。

H8047673dsc.jpg
今日は晴れてはいますが、対岸の大隅半島と桜島は見ることができず。

H8047676dsc.jpg
こういう建造物の案内は無し。グーグルマップで調べてみれば、喜入の石油基地。これだってなかなか見ることが出来ない景色。石油はどこから何日かけて来るんだろう、タンク満タンで○○地区の○ヶ月分の備蓄とか、興味を持つ人は多くいそう。

H8047681dsc.jpg
いつの間にか市街地に入って高架区間となり、私のイメージしていた指宿枕崎線とはかけ離れたガラス張の近代的な高架駅を二つも通過します。橋を渡ると(写真)鹿児島市電の谷山停留場が見えます。

H8047688dsc.jpg
鹿児島市電の西端部は専用軌道だったとは知らなかった。市電の写真は上手に撮れず。ここは後で乗りに行きます。

H8047691dsc.jpg
最後はぐっとヤードが広がり、鹿児島車両センターが見られます。長い間ブルートレイン富士・はやぶさ基本編成の所属地で、デビュー時の787系も配属された名門「鹿カコ」、指宿枕崎線に乗らないと全景を見ることが出来ない車両基地です。

H8047696dsc.jpg H8047697dsc.jpg
基地で休んでいるのは415系電車とキハ40系ばかり。かつての名門車両基地も老人ホーム化してしまったみたい。一応817系電車とキハ200系も在籍していますが、外に出ているみたいです。

H8047702dsc.jpg H8047705dsc.jpg
鹿児島中央に到着。この列車の運用は1日3往復ですが、折り返しの時間は毎回10分程度ですので、ほとんど走りっぱなし。客室乗務員の方にとっても重労働かと思います。お疲れ様。この列車での車内販売は、道中の中盤では飲料がペットボトルの水とお茶しかないぐらいの盛況でして、私は何も買いませんでした。

H8047719dsc.jpg H8047721dsc.jpg
少しの時間ホームに残っていると、貨物列車の写真が撮れました。牽引機はED76 1020。

H8047731dsc.jpg H8047730dsc.jpg
415系と783系きりしま。783系は朝私が乗車した編成かと思っていたのですが、車番を見ると違っています。

(乗車は2018年8月)

前の記事:指宿枕崎線乗車記1(枕崎~指宿)
次の記事:鹿児島市電乗車記2(鹿児島中央駅前~谷山~鹿児島駅前)
関連タグ:JR九州観光列車

リゾートやまどり(リゾート那須野満喫号)乗車記

H6026834dsc.jpg
(帰りの小山駅にて)

前から乗車したいと思ってました485系の改造車のリゾートやまどり、6月に2日だけ「快速リゾート那須野満喫号」として八王子発着で運転されるので、立川・小山間を往復で乗車してきました。この列車は東京西部から真岡鐵道に乗りに行くのに最適な列車です。しかし往路は20日程前で既に満席。今回は同行者(お子様)を連れて行くので短い距離ですが新幹線でも乗るかと思っていたのですが、前日に「えきねっと」を見てみると運良く並びの席が空いていまして即予約。しかも先頭の6号車。快適に移動できただけでなく、出費も押さえることができました。

リゾートやまどりの乗車した感想は、とにかく素晴らしい。普通車の「ハ」の扱いなのに、元成田エクスプレスの1+2列のグリーン座席というのは、私の思い付く限り、日本の鉄道史上最大の乗り得車両ではないかと思います。

H6026688dsc.jpg
展望席スペースも同行者(お子様)、(もちろん私も)大喜び。立川から新秋津まではトンネル区間なので左側窓1枚分しか前方が見れず、また、ここが一番かぶりつきの面白いところでもありますので左側だけ大混雑していたのですが、その後は空きましたので私たちも座って楽しむことができました。形状はロングシートに分類されそうですが、ソファーのような造りですので、長居したくなるくらい快適です。

それと、面影がないぐらいデザインを変えてしまいましたが、最後の最後の485系というのも忘れてはいけません。今回は往復クハの乗車となってしまいましたが、モハへの乗車も楽しそうです。東北本線はかっ飛ばしますので、特急車両の往年の走りも満喫できることでしょう。また機会がありましたら、旅行のスケジュールに組み込みたい列車であります。

(乗車は2018年6月)

前の記事:真岡鐡道乗車記(下館~北真岡)
関連タグ:JR東日本観光列車

平成筑豊鉄道門司港レトロ観光線(北九州銀行レトロライン)乗車記

門司港に到着し、今回の旅行で最初の乗りつぶし路線の平成筑豊鉄道門司港レトロ観光線(ネーミングライツによって現在の路線名は北九州銀行レトロライン)の九州鉄道記念館駅に向かいます。外に出れば今日はなんという暑さなんだ。次の出発は約30分後の13:20、なんといっても8月3連休初日のお昼のトロッコ列車です、どこかの遊園地のアトラクションのように長蛇の列が出来上がっていて、次の次の列車でないと乗れないみたいなことがあったら、すぐに引き返そうと思っていたのですが、なんと誰も並んでいません。暑い中、列を整理する係のお姉さんが立ってましたので、混みそうですかと聞いてみたところ、ちょっと眉をひそめて、今の時期は混みますので早めに並んでくださいとのこと。油断するなよとのメッセージを受け取りつつも、まだ余裕がありそうですので、ちょっと鉄道記念館の前まで行って陳列されてる車両を見てきます。戻ってきても数人しか並んでいません。

G8113515dsc.jpg
というわけで到着する列車の写真を撮ってから並ぶことに、トロッコ2両という少ない定員ですが、無事に海側の座席を確保しまして出発です。

出発しますと左手は観光客が集まるエリアで、のんびり走るこのトロッコ列車に、たくさんの人が手を振ってくれます。なにせ客層は7割が家族連れで子供達がたくさん乗っているのです。残り3割が様々な年齢のカップルで、おじさん一人なんて私の他に一人か二人だけでした。乗りつぶしを始めて、このブログを書き始めた頃は、こういう列車は恥ずかしくて乗るのを躊躇していたのですが、もう最近は気にならなくなってます。500m走って出光美術館駅、10名ほどの乗客が入れ替わります。私の前には若いお母さんと10才ぐらいの少年が座ります。

G8113523dsc.jpg
この路線一番の景色、港と関門橋。ここは潮の香りがして海辺りに来たという満足感に浸れます。このトロッコ列車の愛称は「潮風号」、JR四国の伝統ある特急列車と被ってしまいますが、どっちが相応しいかということになったら、こちらの潮風号に軍配が上がるでしょう。そのぐらいこの愛称はぴったりです。

2つ目の駅、ノーフォーク広場では降りる人も乗る人も無し。ここを出るとこんな短い路線にもトンネルがありまして、ひとときの涼まで楽しめます。

G8113528dsc.jpg G8113530dsc.jpg
トンネルを抜けたらEF30と旧型客車がお出迎え、終点関門海峡めかり駅に到着です。

G8113532dsc.jpg G8113534dsc.jpg
ホームでちょっと車両の撮影。ここで活躍するDB101という機関車ですが、これは私が少年期の頃の貨物取扱い駅の側線でよく見かけた、シャア専用みたいな赤い色をした貨物移動機というやつで、愛称は「お邪魔虫!」。その頃はまさかこれが牽引する列車に乗ることになるなんて想像すらしませんでした。トロッコ客車はトラ70000からの改造車で、2軸車特有の突き上げるような震動の乗り心地を久しぶりに楽しめると思ったものの、足回りの改造がされたのか、椅子が良かったのか、スピードが遅かったからか、乗り心地についてほとんど印象に残っていません。

G8113531dsc.jpg
終着駅ですが、線路はまだ続いていまして、800m先に車庫があるらしい。Googleマップで探索してみますと、関門海峡の瀬戸内海側もちょろっと見えそうです。乗ってみたい人はたくさんいるはず。

G8113539dsc.jpg
一回外に出て、10分後の折り返し列車で帰ります。今度は山側の座席。こちら側の車窓も、側線が見られたり、古い倉庫やら事業所の建物が所々残り、昔は貨物線だった面影がたくさんで楽しむことができます。

G8113547dsc.jpg G8113546dsc.jpg
九州鉄道記念館に戻ってきました。乗務員や駅のスタッフの方々は、とにかく暑いので本当に大変そう。ここで機関車のボンネットに製造プレートを発見、見てみたら「平成21年改造」でした。これら機関車のDB101とDB102は、南阿蘇鉄道からの転属車なのですが、それ以前のデータを消失してしまっており、何年に製造されたのか、どこに配属されていたのか判らないらしい。それも個性として面白いではありませんか。

G8113549dsc.jpg G8113551dsc.jpg
最初の踏切で折り返し列車の写真を撮って、門司港を後にします。

(乗車は2017年8月)

前の記事:のぞみ喫煙グリーン車で九州へ
次の記事:北九州複々線区間お復習&お名残乗車1(門司港~折尾)
関連タグ:観光列車平成筑豊鉄道

きらきらうえつ乗車記

F7308255dsc.jpg
酒田から羽越本線を南下するのに、ちょうど高い特急料金を払わなくていい列車があるなと予定に組み込んだ、快速きらきらうえつ号。砂地に潜んでる魚みたいな顔してますが、最初に結論書いてしまいますと、私の乗車したリゾート列車やジョイフルトレインの類(数少ないですが...)の中で、最も楽しめたんじゃないかと思う列車になります。

まずはこの列車の指定券予約時に思った事。JR東日本のえきねっとで3日前に自宅に居ながら指定券を取ったのですが、座席を選択する画面を見ますと、どの号車も見事に日本海側窓側のA席だけが埋まっているのです。BCD席で埋まっているのは1席か2席。何と言うかもう、みんな寂しいんだなぁ~というのが一番の感想です。次にJR各社は、2人連れ、3人、4人グループの優先区画を設けてやらないと、駄目なのではないだろうか。休みの予定を自分の都合だけで早く決められる寂しい御一人様に、よい席をすべて占領され、カップルや家族連れの席がバラバラになってしまったり、旅行に行くのを諦める事になってしまうのは悲しい事であります。そんな事を書いている私も、座席選択は早い者勝ちのルールに甘えまして、最後に残った3号車のA席をポチッとさせていただいたのでした。申し訳ない。

さて乗車、ハイデッカータイプの車両ですのでデッキから客席までスロープがあります。スロープは長めですので、ここですごい車両なんだなぁ~と感じさせ、一発パンチをもらうみたい。酒田を定刻の17:03に出発したところで一番前の展望スペースへ行ってみます。羽越本線の車窓のクライマックスの頃はトンネルの連続区間(特に上りは)ですのでカーテンは閉められてしまうはず。早めに行っておきます。たどり着いた展望スペースの前面風景は最高。リゾートみのりは高運転台でしたが、こちらは低運転台ですので、すごくよく見える。斜光線を浴びた田んぼの爽やかな緑のカーペットの中を高速で突っ切って行くのはとても爽快。ここではおじさんが一人ビデオカメラで前面風景を撮影中。

客室内はA席だけに鉄道オタクがずらり並ぶ状況かと思っていましたが、酒田出発時点ではガラガラ。空いている今のうちにと、自分の席を通り越し、次は2号車のラウンジカーを見に行ってみます。

ラウンジカーは私が一番最初の客みたいで誰もいません。カウンター横に掲示された案内を読みますと、ここで飲食物を購入したら40分間ラウンジ内の座席を利用可能との事です。ちょっと悩んで購入したのは、缶の菊水と柿の種のセットで500円也。ラウンジスペースを利用したい旨を、販売スタッフに伝えますと、好きなところに座って下さいとの事。

F7308271dsc.jpg
1段高くなった4人ボックス席に座ります。販売スタッフの女性がパウチされた青い紙を持ってきてくれまして、この座席を18時まで使っていいですよとの事が書かれてます。なんだか許可書を発行してもらったみたいな気分。

F7308276dsc.jpg
米どころ庄内平野を突っ走ります。いいなぁこの感じ。

ラウンジスペースというより食堂車で一杯やっているみたい。窓は大きく景色はいいし、4人ボックスを一人で悠々だし、MT55モーターは気持ちよく唸るし、ふなぐち菊水一番しぼりは美味しいし、今日も一日楽しかったなぁ。なんて贅沢な一時なんだ。

指定券520円とお酒セット500円で、こんな贅沢が味わえるとは全くの予想外、最初はさっと飲んで早めに席を立とうと思っていたのですが、混雑するまで時間一杯ここに居ようと思います。菊水がだんだん効いてきて、誰かと話したくもなってきました。少しずつラウンジの客も増え、すべてのボックスが埋まりますが、私のボックス席には誰も来ず相席にはなりません。18時までの占用許可書の青い紙がテーブルにあるので誰も来ないのか、販売スタッフの方が18時まで新たな占用許可書を発行しないのか、いや、私のようなおっさんと同じテーブルに座りたくないのが一番の理由かもしれません。ボックス席区画と販売カウンター区画の間のガラスに、少し日に焼けたのと菊水で真っ赤になった私の顔が映ってます。

F7308292dsc.jpg
2時間前に立ち寄ったあつみ温泉駅。大きなバックパックを背負った外国人観光客が降ります。そろそろ18時、自席に戻ります。

海を見て走り、鼠ヶ関に到着します。この駅は昔からの時刻表好きには誌面上とても印象に残る駅です。陸羽西線を走る急行月山は、秋田側へ行かず新潟側に戻る形でこの駅を終着駅としていました。列の長い羽越本線ページの途中から現れて、ちょっと走っては優等列車のほとんどが停車しないこの駅に、蟻地獄にでも吸い込まれるように消えていました。また、夏にはこの駅を終着とします「鼠ヶ関かっぱ号」という妖怪の名前みたいな海水浴客輸送の臨時列車が、妖怪の如く出現してもいました。そして何といっても「鼠」という怪しい漢字の入る地名、とにかく独特な存在感を放っていたのです。そんな鼠ヶ関駅の実際は、海沿いにある幹線の標準的な作りの中間駅。

数分の停車の後で出発しますと、私の乗る上り線はトンネルの中へ。上り下りで海が見える見えないなんて、酔いも回ってこの際どうでもよくなってきました。トンネル内でもモーターがいい音で響きます。この電車は今や本当に貴重な存在になってしまった485系の残党なのです。この辺りから新潟県で、今回の旅行で初めて踏み入れるのですが、すでに体の中は菊水の新潟エキスがぐるぐる廻ってます。今思えば庄内のお酒を選択するべきだったか。

トンネルを出てしまえばひたすら海岸線の景色が続きます。この列車、走れば早くて快適ですが、よく止まります、それも数分。運転停車までします。

F7308300dsc.jpg
日も傾いてきました。走る列車から海に沈む夕日を見るなんて、やろうと思ってもなかなか出来ない事。きれいだ。

F7308304dsc.jpg
でも残念ながら雲に隠れてしまいます。

F7308311dsc.jpg F7308312dsc.jpg
この辺が笹川流れでしょうか。海水浴場にはテントがたくさん。そろそろ桑川駅に到着します。

F7308318dsc.jpg
桑川駅、ここでは18:40から18:57まで17分間停車します。私が上りきらきらうえつに乗車した日は、マリンダイヤという時刻で運転されてまして、通常運転より酒田を約1時間遅く出発し、桑川駅の前で日本海に夕日が沈むのをみんなで見ましょうという設定なのです。今まで小まめに駅で数分停車していたのはそのため。

F7308321dsc.jpg
夕日は雲に隠れてしまっていますが、もちろんせっかくのイベントですので外に出てみます。跨線橋から見下ろすきらきらうえつ、車体をそっくり載せ替えていますので、485系の面影は全く残っていませんが、ブルートレインのような深い屋根、高い位置の大きな窓は、この車両だけのスタイル。スイスの軽量客車をイメージして、濃緑あるいは真紅の単色にでもしたら格好良さそう。

F7308324dsc.jpg
魅惑の車両、ラウンジカーのモハ484-702。
こうしてみるとパンタグラフの位置に販売カウンターを置く設計。もう一つあったパンタグラフは取り払ってしまったんだ。紺色に窓下に黄色い帯でも巻いたら英国の古い客車みたいでいいかもしれません。とにかく私は、せっかくの格好いいサイドビューに、このキラキラパッチワーク塗装がいただけない。

F7308326dsc.jpg
駅舎を出ればこの景色。この駅は道の駅、その名も夕日会館が併設されていまして、ここにいる人たちはキラキラうえつの乗客とドライブの客が混ざった状態。

F7308328dsc.jpg
なかなかいい場所ではないですか。

F7308332dsc.jpg
さぁ戻ろう。かさ上げされてない長いホームは旧型客車が現れそうな感じです。

F7308338dsc.jpg
交換で来たのはキハ47の2連、この編成(キハ47 513-キハ47 1516)は本日2回目のすれ違い。

F7308342dsc.jpg
村上到着前のお楽しみはデッドセクションの通過。車内放送で電気が消えますよとしっかり案内されます。電気は消えるものの、まだ外は明るめのですので、最近では七尾線415系で体験した、真っ暗になって外の風景が違って見えるみたいなことは起こりません。

F7308343dsc.jpg
19:12 村上到着。私はここで下車、今日は村上に宿泊します。なかなかいい駅だなぁ。羽越本線、改めて乗車して楽しかったぞ。

F7308350dsc.jpg
きらきらうえつ号の10分後に来るいなほ号。
きらきらうえつ号マリンダイヤは、村上から先新潟までどこかの駅でバカ停(長時間停車)を何度か行ない、通常運転より1時間以上もかけて走るダメダメダイヤ。パンフには、ここで後続いなほに乗り換える案内がされており、10人以上が乗り換えていました。
風に乗って肥料の匂いが時々するのが気になりますが、夜になる寸前の空を久々に見ます。

(乗車は2016年7月)

前の記事:爆走!羽越本線のキハ40系
次の記事:村上で見られる国鉄型車両
プロフィール

QJ7000

Author:QJ7000
おじさん鉄道ファンの日本の鉄道乗車記録。2012年、ふと日本の鉄道全線に乗ってみたいと思うようになり、乗りつぶしをスタート。現在の未乗区間は約2,850kmで、今の生活パターンだとすべて乗りつぶすにはあと10年ぐらいかかりそうです。路線や車両に愛情を込めながら、少しずつ記録に残しておこうと思います。古い記事をご覧になりたい方は下のカテゴリーの「年別目次」からどうぞ。

検索フォーム
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
(古い記事順に表示されます)
最新コメント
FC2カウンター
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

タグ

JR東日本 東武鉄道 JR西日本 井原鉄道 秩父鉄道 蒸気機関車 西武鉄道 養老鉄道 JR東海 地下鉄路線 名鉄 JR北海道 非冷房車 札幌市営地下鉄 静岡鉄道 天竜浜名湖鉄道 新幹線 愛知環状鉄道 新交通システム バスの旅 弘南鉄道 北陸鉄道 南海電鉄 ケーブルカー 駅そば JR九州 観光列車 船旅 鹿児島市電 路面電車 パノラマグリーン車 真岡鐵道 東海交通事業 上田電鉄 アルピコ交通 長崎電気軌道 島原鉄道 三井化学専用線 専用鉄道訪問 松浦鉄道 国鉄時代 貨物線・短絡線・渡り線 筑豊電気鉄道 西日本鉄道 平成筑豊鉄道 喫煙車 野岩鉄道 会津鉄道 JR四国 阿佐海岸鉄道 土佐くろしお鉄道 伊予鉄道 温泉 琴電 吊り掛け電車 猫登場 阿武隈急行 福島交通 山形鉄道 モノレール 新京成 京成電鉄 流鉄 夜行列車 近鉄 伊勢鉄道 江ノ電 ブルートレイン 北越急行 伊豆箱根鉄道 岳南電車 芝山鉄道 上信電鉄 近江鉄道 阪神電鉄 阪急電鉄 神戸電鉄 北条鉄道 山陽電鉄 水島臨海鉄道 北近畿タンゴ鉄道 のと鉄道 くま川鉄道 南阿蘇鉄道 熊本電鉄 京王電鉄 京浜急行 台湾の鉄道 東急電鉄 小田急電鉄 鹿島臨海鉄道 ひたちなか海浜鉄道 福井鉄道 えちぜん鉄道 遠州鉄道 

QRコード
QR