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特急ちちぶ・ニューレッドアローお名残乗車記

東武伊勢崎線沿線で用がありまして、早出して強引に秩父鉄道の寄居から羽生までの33.8kmを乗りつぶそうと思います。今回は急行秩父路にも乗ってみたい、そして急行秩父路に乗るんだったら寄居からでなく御花畑から乗ってみようか。

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と、いうことで不思議な池袋に朝6時半、西の東武ではなく東の西武池袋駅へ。天気は雨です。写真はまだ人の少ない7番ホームをスルスル通過するむさし4号。

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昔は特急券を持っていないと入れなかった特急ホームに到着しますと、通勤客がどっと吐き出されます。

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この折り返しの6:50発ちちぶ3号に乗車し、特急ちちぶとして走る西武10000系ニューレッドアローのお名残乗車をしてきます。この列車は私の乗った2週間後に、新型Laviewに置き換わっています。

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ちなみに特急ホームの一番池袋側はこんな風だったのか。バックヤードから出発する列車みたい。

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新型車は際立った窓の大きさを売りにしていますが、この車両だって充分窓が大きい。それと方向幕の丸ゴシックフォントもあまり見なくなりました。

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車内はガラガラです(シメシメ・・・)。特急ちちぶに乗る時に、とても重要なことでして、わざわざチケットレスサービスに登録して、一番空いているモハ車両の、一番空いている区画を狙って指定席を取ったのです。

6:50に定刻で出発。出発直後に、新型Laviewとすれ違ったはずですが、コンビニで買った朝食を食べてて見逃してしまいました。

このニューレッドアローこと西武10000系は、1993年登場ですので28年目も活躍してきたことになります。この電車には2000年台の前半に、所沢から新宿又は池袋までよく乗る機会がありました。乗るのは喫煙車の4号車で、空いている時はいいのですが、混んでいる時はほぼ全員が喫煙しますので煙い煙い。車内もヤニがベッタリだったような気がします。途中からは混みそうな時間帯は禁煙車に乗ることにしました。

そして足回りや機器類は1969年登場の101系ですので、走り始めて50年、長い活躍お疲れ様でした。101系といえば、山岳路線用の高出力車両。あくまで私の主観ですが、モーターの音は同世代の国鉄103系や東急8500系に比べて、静かで上品な音を奏でる感じです。西武の車両は全体的にそう感じるのですが、暖色系の優しい塗装が、そうイメージさせているのでしょうか。

練馬からの複々線から、その上品な音ながら特急らしい速度で走り、所沢に7:13に到着。平日の雨の日ですので、ガラガラのまま終点まで進むと思っていたのですが、ここから乗る人がとても多い。約3分の2の窓際の席が埋まり、私の前後にも人が来ます。わざわざ空いている車両を選んで、スイッチバックする飯能で、座席を回転させようと思っていたのですが、これは無理そうです。ちなみに前の乗客は二人とも大きなゴルフバッグを抱えて座っていて、身動き取れない状態。

途中京急カラーの鮮やかな9000系とすれ違い、7:35に飯能に到着、ここも降りる客よりも乗ってくる客の方が多く、ほぼ全ての窓際座席が埋まった感じです。

飯能停車中に、座席を回転させる音は一切せず。静かに全員後ろ向きで出発します。これぞ特急ちちぶ名物のバック走行?

この路線では、進行方向に合わせて座席を回転させることをしないのが昔からの習慣ですので、窓が大きく眺望が売りの新型特急Laviewに乗車した観光客も、おそらくガッカリしたことでしょう。著名な建築家がデザインしたそうですが、こういう建築家というのは、住宅にしても実際に人が住んで快適かより、見た目や写真映えを一番に考えている人が多いです(私の知ってる中では)。

次は人が座ったまま回転できる座席を開発するのはどうでしょう。フリーゲージトレイン実用化に匹敵する難しさかもしれません。

しかし後ろ向き走行も、しばらくすれば慣れてくるもの。坂を登るのを視覚的に実感しやすいのも後ろ向きです。昔の夏の窓全開のボックスシートでは、進行方向反対の座席から埋まっていったのも思い出しました。

武蔵丘車両基地では、こんな山奥に東急の電車がいるのを今更ながら驚き、高麗で8連の4000系普通と交換。武蔵横手付近からは線路側に彼岸花たくさん咲いています。昔は関東にこんなに咲いていましたっけ。こんな山間部でも都会を走る時と同じ上品な音でスルスル勾配を登って行きます。西武池袋線と西武秩父線の境である吾野付近から晴れてきました。山麓がきれいです。

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正丸ではレッドアロークラッシックと交換します。急いでカメラを出して撮影しますが、ピントは窓ガラスの水滴に合ってしまいました。これは池袋に9:09に着く、ちちぶ14号なのですが、窓際の席は全て埋まった状態で、全員が後ろを向いて座っています。やっぱり特急ちちぶのこの区間は、後ろ向きで座るのが正しいのです。

正丸トンネルに入り、複々線区間の時のように飛ばします。耳をすませば、上品かつ力強いモーター音、車輪?歯車?がカラカラ回る音、何かが共振する音、時々バネなのかギコギコする音、正確に何の音かわかりませんが、いろんな音がします。これが50年続く101系の音です。トンネル内では4000系普通電車とまたすれ違います。そういえばこれも走り装置は101系だったんだ、まだまだ活躍が期待できそうです。

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横瀬車両基地が見えてきました。シートをかけた歴代保存車両の横で、廃車車両が解体されるらしいカオスな場所です。解体されるのはラッピングされたニューレッドアローでしょうか。

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S字のカーブ(ここはかぶりつきして見ると楽しいはず)を下って、8:13、終点西武秩父に到着します。

(乗車は2019年10月)

次の記事:秩父鉄道乗車記1(急行秩父路・御花畑~寄居)
関連タグ:西武鉄道
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東京メトロ有楽町線・副都心線の池袋より西部と、西武有楽町線・山口線の初乗車記

2014年1月のある平日、横浜で昼過ぎに終わる用事があり、帰りに表題の路線の乗り潰しをしました。日常生活の中での乗り潰しですので記事するつもりは無かったのですが、自分の備忘録を兼ねたブログ、こういう事こそ記録に残しておこうとも思い、やっぱり書くことにします。

14時半過ぎ、東急東横線の横浜駅から最初に乗るのは急行和光市行きでして、来たのは東京メトロの7000系、昔は毎日利用した路線なんですが、こんな電車が来るとは本当に変わりました。代官山から先の地下区間は私にとって初体験、かぶりつきをしようと先頭車両に乗っていたのですが、混んできましたので座ったまま過ごす事にします。この切り替わった区間、昔は代官山を出ると山手線をオーバークロスして、トロトロ走りながらぐるっと半円を描くように廻ってすぐに終点渋谷…だった感じですが、地下になって「こんなに距離あったっけ?」と、なんだか非常に長く感じました。それと中目黒手前の日比谷線への渡り線が完全に錆ついていたのが少し悲しかったです。

渋谷に到着、乗って来た電車はここからは各駅停車になり東新宿で通過待ちとの事なので、後続の急行川越行きに乗り換えます。来たのは東急の5050系4000番台(ややこしいなぁ)、いい感じで空いていまして、一番前でかぶりつきです。客室と乗務員室を隔てるドアの窓は整髪剤で汚れており良く見えないのですが、窓の下の方は汚れていなくスッキリ見えます。変な感じで腰を屈めての体勢になってしまい、周りから見たら変なおっさんに見えるかもしれませんが、車内は空いている事だし、まぁいいか。この路線に乗るのもたぶん2回目。前から線路を見ますとカーブや勾配が多く、地下鉄やら様々なインフラ地下配管の中を潜りぬけるように走っている事が感じられます。それにしても地下鉄なのに急行運転でばんばん駅を通過するのでとても痛快。東新宿ではさっき乗った電車がちらりと見え、なんだか得した気分。

池袋からは初乗車となる区間、2駅通過してあっという間に小竹向原。ここでは有楽町線から来る電車の接続待ちでしばし停車、隣のホームに来たのも和光市行き、なんだか東武方面に向かう電車ばっかりのような気がしますが、たまたまそういう時間に当たったのでしょう。しかしこの和光市行きが西武の電車なのがちょっと不思議な感じです。小竹向原からは複線トンネルで対向列車が見えるのが楽しい。地上に出て東上線下り線をオーバークロスして和光市に到着。Suicaで乗車しているのですが、経路が複雑になって余計に運賃を取られたりしないように一回改札を出て清算してから東武東上線で池袋に戻ります。

池袋からはまた小竹向原を目指すのですが、今度は有楽町線の方の初乗車になります。来たのは和光市行きで東武の9000系。一番前に乗るのですが混んでいてかぶりつきは出来ず。小竹向原手前の有楽町線と副都心線が交わる配線は割と複雑で、さっきはどうなっているのかよく解らなかったので、もう一回良く見ておきたかったので少し残念。これで一応東京メトロはすべて乗車した事になります。

小竹向原で乗り換えて今度は西武有楽町線に進みます。この路線も初乗車でして来たのは快速急行で東京メトロの7000系。ガラガラに空いていてかぶりつきをと思ったのですが、乗務員室と客室を隔てるドア窓の位置と、前面運転席の無い側の細い窓の位置がずれていて前が見えないのです。あれれ?昔は営団6000系などでこの位置で前が見えた気がするのですが、記憶違いなのでしょうか。

地上に出て快速急行(西武にこんな種別があるとは初めて知った)との事でどんどん飛ばして所沢。ここでやっと写真が撮れます。7002とあるので有楽町線開業当時からの古い車両のようです。調べたら1974年製だそうだ。
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所沢で東京メトロ10000系の普通列車に乗り換えて次の西所沢まで、また乗換で今度は狭山線の笑う電車で西武球場前へ、この路線は小学生の5年生か6年生の時に野球を見に乗った以来で30年ぶり。
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西武球場前に着きまして、ここからは初めての乗車となる西武山口線。しかし行ったばっかりで20分以上も待たなくてはなりません。
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これが時刻表。日中は20分おき、通常の電車なら一番列車が多いはずの朝夕は30分おきなんです。
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時間つぶしに駅構内をぶらぶら。西武狭山線も17:40発から8両から4両になる。車両の入れ替えをするようです。こういう小さな路線にもいろいろあるんだなぁ。
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やっと来た電車。残念ながら日は暮れてしまい、車窓は楽しめそうにありません。
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下車する乗客は7,8人、乗車するのも7,8人。去年の春、西武の筆頭株主となっている米国の投資会社が不採算路線を廃止しちゃいましょうよという提案が話題になりました。しかしここは日本、株主がなんと言おうと多摩川線や秩父線が廃止になるようなことは決してないと思うのですが、この山口線に関しては特殊な路線だけに「開業してそろそろ30年、車両も草臥れてきた。新車を購入するって言ったら株主は反対するかなぁ、この路線だけは言う事を聞く事にして廃止しちゃおうか…」なんて展開もあり得るのではないかとも思います。

さて出発、一番前の座席はお子様がおりましたので譲る事にして最後尾に後ろ向きに座ったのですが、いきなりの急カーブに振り回される感じで車酔いしそうになったのでボックスシートの前向きの席に移動します。それにしても窮屈な座席だなぁ。通路側には肘掛も無い。オハ61みたいだ。
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この路線、新交通システムになってからは初乗車ですが、おとぎ列車の時代には子供の頃に何度も乗り、高校生の時の廃止前には蒸気機関車の写真を撮りに何度も来たのです。その頃の思い出を辿れるかと思ったのですが、外は真っ暗で完全に無理。また機会があったら乗り直しに来る事にします。

途中駅の遊園地西で半分の乗客が下ります。遊園地に向かうカップルたちでして、残る乗客は私と最前部の親子の3名となってしまいます。遊園地はイルミネーションが綺麗でいいデートになりそうです。

西武遊園地に到着。小学生時代に何度も来た駅なのですが、こんな所にホームを作ったんだ。
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普通の電車で国分寺へ、山口線の後ではなんて車内が広くて乗り心地もいいんだろうと感じます。ところでこの新101系電車、一昨年さよなら運転したんではなかったっけ?白い塗装のものは別扱いなのでしょうか。
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(乗車は2014年1月)
プロフィール

QJ7000

Author:QJ7000
おじさん鉄道ファンの日本の鉄道の乗車記録です。2012年、ふと日本の鉄道全線に乗ってみたいと思うようになり、乗りつぶしをスタート。その時の未乗区間は7,818.4kmでしたが、12年目にしてあと1,002.5kmになりました。すべて乗りつぶすには、今の生活パターンだと、まだ7,8年ぐらいはかかりそうですが、路線や車両に愛情を込めながら、少しずつ記録に残しておこうと思います。古い記事をご覧になりたい方は下のカテゴリーの「年別目次」からどうぞ。

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