秩父鉄道乗車記3(熊谷~羽生)

10:26に熊谷始発となる羽生行きは、元都営地下鉄三田線の5000系で来ました。先頭のデハ5001に乗車します。製造されて47年、秩父に来て20年、渋いなぁ。
でも子供の頃は、スタイリッシュな営団6000系などに比べて、ダサいなぁと思ってた車両でもあります。

上段窓に取手みたいのがついていますが、外部から上げ下げ出来るようになっているのでしょうか。気になって熊本電鉄の同型車両の写真を見てみると、熊本のはこの部分にビス穴が開いていますので取り外されたようです。取手は都営時代からあったようです。

それでは出発です。右の留置線の細いレールは、何キロレールなんでしょう。

細い線路が収束して尽きると左にカーブして勾配を上り、

JR高崎線を跨ぎ、

今度は上越新幹線の下を潜ります。

両側とも道路との境に柵がない直線をけっこうなスピードで走ります。JRのしがらみから開放されて、清々したみたいな走りです。それと左は複線化するための用地だったのでしょうか?

ソシオ流通センターという新しく出来た片面ホーム駅に停車しますが、その後走るのは普通の住宅地の中。やっぱり柵は両側とも無しで、寄居側とは雰囲気がだいぶ違います。突如現れる目立つ建物はラブホ。

Y字ポイントのほっこりした駅は持田駅。

行田市駅に着きます。JTB時刻表の索引地図では市の代表駅として◎(二重丸)で表される、この区間における重要な駅です。側線もありますので、昔は貨物の取扱駅だったのでしょうか。

側線があって、架線柱や梁の造りがごちゃごちゃの面白い駅は武州荒木。交換するのは5000系だし、熊本電鉄の北熊本駅を思い出します。

右の柱のワイヤーの張り方が素敵です。なんだかローカル線らしさは寄居三峰口間に負けてません。「ゆるさ」という基準で見れば、こっちの方が勝っているかも。

武州荒木を出れば再び田んぼの中の直線。ここは東武や東京メトロの新車が秩父鉄道のデキに牽かれて回送される際、撮り鉄で賑わう場所はここでしょうか。

またもやY字ポイントで始まる緑豊かな島式ホームの新郷駅があって、最後は片面ホームなのに橋上駅舎の西羽生駅(上写真)。将来島式ホームに出来るようになっているのですが、実現するのかちょっと疑問。

西羽生を出ればひたすら右にカーブ、ここも複線の用地が確保されています。

最後は小さな踏切の連続、徐行して走ります。

東武の線路が見えると、終点の羽生駅です。

10:48、終点羽生に到着です。この先で東武と線路が繋がっています。

お客さんのいなくなった車内、この座席のモケットは都営時代からのものでしょうか。この電車が走っていた頃の三田線は、あまり縁が無かったので覚えていません。


じっくり電車を観察したいところですが、一人改札を出ないのも怪しいですので、階段を上がります。これで埼玉県の鉄道に全部乗車です。
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この日は東武伊勢崎線沿線での用事を終えて久喜駅に戻ると、目の前に引退が近い東急8500系が停まっています。いつもはここでJRに乗り換えですが、この日はこれに九段下までかぶりつきをして帰りました。なんてったって速いし、先頭車は両端とも電動車で爆音も聞ける、かぶりつきを楽しめる車両として、東急8500系は最強です。
(乗車は2019年10月)
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