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延伸した福井鉄道のヒゲ線に乗車

えちぜん鉄道と福井鉄道の変わったところの乗り直しの最後は、福井鉄道福井駅への通称ヒゲ線の延伸部です。2016年3月に100m弱、JR駅前まで延びました。

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昔の市役所前、福井城址大名町の1番線で停車しているのは、田原町発で福井駅前に寄ってきた後の武生行き電車。元名鉄770形の777番で、名鉄の"7"のフォントはパチンコやスロットの"7"にそっくりですので、ギャンブル好きが歓喜する電車のはずです。

ここで駅のスピーカーから「まもなく1番線に福井駅経由の田原町行電車が到着します」と、紛らわしい自動放送が流れます。もしかしてこれが福井駅に行くの?、この777がヒゲ線から来るのをこの目で見たばっかりですが、不安になってきます。

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間違えて乗ってしまいそうな武生行を見送ると、ちょうどこれから福井駅経由の田原町行が来てすれ違い。

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今度こそ福井駅にこれから経由する電車は、元名鉄880形。鉄道ファン誌でデビュー時の新車ガイドを、なんて素敵な電車なんだろうと眺めていたのは、40年も昔になるのか。名鉄時代には乗ることが出来なかったのですが、福井で出会えた縁に感謝です。

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一番前の座席に座り、名鉄フォントを見て嬉しくなり、

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降車ドアは3枚折れ戸だったんだな、そして後ろを見ればこの電車の特徴である、連続田の字窓、一人一人独立したシートのクッション、キノコ型にデザインされた貫通部と、写真に収めておきたいところが沢山あるのですが、狭い車体の手が届きそうな向かいの座席に、多くの乗客が座ってますので、カメラを向けるのは無理。

12:15発の予定でしたが5分ほど遅れて、距離にして0.7㎞のヒゲ線に向けて出発です。

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一番前に座れたところですが、前方展望は、コロナ感染症防止のために設置された、運転室と客室を仕切るビニールシートが反射してしまい、肉眼では全然見えません。この辺が昔の福井駅前停留所だったところかなと、適当にカメラを向けて撮ってみたら、写真にすると意外とよく見えてます。

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延伸した区間に入り、左にカクンと折れて福井駅停留所に着きます、延伸する前は「福井駅前」でしたが「前」が取れて「福井駅」停留所になっています。

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慌ただしく田原町に向けて折返して行きます。ここに移転する前の福井駅前停留所は、狭い道路の併用軌道上にある単線の停留所で、車止めが無く、線路が道路の真ん中でプッツリ切れてるのが面白かったのですが、乗り場も2本に増えて、立派になったものです。さすがは福井県、さすがは新幹線の来る駅です。

* * *

金沢9:02発のサンダーバード14号が運休しておらず、1時間前に福井に着いていた場合は、田原町経由で再度えちぜん鉄道側の福井駅に戻り、その後、福井名物のソースカツ丼とおろしそばのランチを予定してましたが、次に乗る越美北線まで20分しかありません。ランチは、駅の立食いの今庄そばの鰊そばにして、さっと済ませます。

お洒落に変身した田原町駅を、乗換時にじっくり見ることが出来なくなってしまったのが残念ですが、ソースカツ丼とおろしそばなら、私の家の近くに越前そばの店があって、福井まで行かなくても、とても美味しいのが食べられるので問題なしです。

(乗車は2021年6月)

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関連タグ:福井鉄道
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フェニックス田原町ラインに乗車

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鷲塚針原からは、2016年に誕生した、えちぜん鉄道〜福井鉄道を直通する、フェニックス田原町ラインに乗車します。この「フェニックス田原町ライン」という名称、えちぜん鉄道と福井鉄道の路線図を一緒にするとフェニックスが羽ばたいてるように見えることから名付けられたそうですが、公式ウェブサイトで使用しているのは、えちぜん鉄道だけ。福井鉄道の時刻表では普通に「福井鉄道・えちぜん鉄道 直通電車」と案内されているのはどうしてなのか、ちょっと気になります。

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フェニックスラインの起点の鷲塚針原の駅舎はとても可愛らしい。今は無人駅で、構内踏切で反対側に抜けられます。

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構内踏切を渡った福井側から鷲塚針原駅を見ます。在来からの高床車の島式ホームの横に、低床車の片面ホームを作りました。ちょうど福井行の電車が来て並びます。車体の大きさはこんなに違うのですが、これが同じ線路を共有して走るなんて、面白い鉄道が出来たものです。

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福井行きの電車は元国鉄119系のMC7000形だったのか。特徴ある側面の窓配置がよく分かるように、もう少し横から撮ればよかった。

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さぁ乗車します。フクラムの愛称の超低床車のF1000形で、フェニックス田原町ラインが開業する前の、2013年から走っています。

車内に入れば、乗務員の方からどちらまでですか?と声を掛けられます。出発までまだ時間があるので、今ここで切符の販売をしてもらえるとのこと。整理券を受け取って降車時に運賃支払いかと思っていたので、降車する駅名をちゃんと覚えてこなかった。「福井城あと…何町…でしたっけ?」

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無事に購入できた”福井鉄道・えちぜん鉄道特別補充券”になります。私の降りる予定の駅は「福井城址大名町」なのですが、”城址”を”じょうし”と読める人は、そんなにいないと思います(もしかして自分だけ?)。”町”だって”まち”とも”ちょう”とも読めるし、誰でも読めて覚えやすい昔の市役所前で良かったのに。

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11:49、鷲塚針原を出発します。乗客は私一人で、車内における運転手さんと私の距離感、なんだかリムジンにでも乗っているみたいだな。運転手さんとは、切符の購入時にちょっと世間話(話題はお互いコロナに気を付けましょう)をしていたのですが、話の続きをしに後ろから声をかけたくなってしまいます(もちろんしない)。

いや、それよりも車窓が面白い。臨時駅の仁愛グランド前を通過、超低床車の座席からは、ホームの床の下を通して向こう側の景色が見えます。続いて中角も通過、同じようにホームの床の下が見えます。ここは普通の駅ですが低床車用のホームが設置されていないので通過なのです。一般鉄道車両の高床車と、路面電車の低床車だったら、低床車の方がこまめに乗客を拾うイメージで停車駅が多そうですが、ここでは逆転してしまってます。

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新田塚に到着、ここは島式ホームの交換駅だったのですが、その外側の両側に低床車用ホームを作りました。高床か低床かでホームが違うという、乗車するのに難易度が高い駅です。

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交換待ちで数分停車します。来たのは6000形、低床車の車内から見上げるとでかい。高床車と低床車が線路を共有しますがホームは別。やっぱり面白い。昔は広島電鉄、それと名鉄でも見られたんでしたっけ?(勉強不足)。しかし旧国鉄20m車の大型車と、路面電車が同じ線路を走るのは、日本初ではないでしょうか(勉強不足で自信なし)

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商業ビルの中にある福大前西福井駅は、高床車のホームの先に低床車のホームを増設してます。ここでも交換で、写真は撮り損ねましたが、来たのはえちぜん鉄道のフェニックス田原町ライン用の超低床車のL型キーボ。あ、福井口駅の切り欠きホームは、この車両が出入庫する時に使用されるんだな、きっと。

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そしてえちぜん鉄道から福井鉄道への渡り線を通って田原町に到着。ここで運転手さん交代、しばらく停まります。2012年に来た時は、木とトタンで作られた昭和らしい貧相な佇まいでしたが、お洒落な駅に変身したもんです。

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福井鉄道に入ります。今度は併用軌道、ブレーキの鉄粉で茶色くなった路面を進みます、ここの雰囲気は変わりません。

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12:09、昔の市役所前である福井城址大名町に到着、ここで下車します。元名鉄の770形と並ぶと、車体の大きさはこんなにも違うんだ。

(乗車は2021年6月)

前の記事:えちぜん鉄道の高架化された福井側を乗車
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関連タグ:えちぜん鉄道福井鉄道

福井鉄道 田原町→越前武生 200型で初乗車

それでは200型の田原町8:20発の越前武生行きに乗車します。
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車内から運転席を通して203を1枚
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車内はセミクロスシート。製造された50年前より日本人の体形も大きくなった事からか、シートピッチの拡張が行われており、写真では分かりにくいですが窓柱中心と座席背もたれ中心の位置が少しずれています。
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連節部分の車内はこんな風になっています。半円の床継ぎ目に注目。
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なんだか田原町での撮影ばかり夢中になってしまい、あんまり乗車中の記憶が無いのですが、クロスシートに座って併用軌道を走っているところを1枚。
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北陸地方らしいスノーシェルターのある駅で770系と交換
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終点一つ手前の北府にある車庫。直進すると車庫で行き止まり、左に曲がるのが本線で北府駅・終点越前武生方面。本線の方が後から出来たような線路配線なので、歴史的にそうなのかと興味を持って調べてみますが、そうではないようです。
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左写真の右に写っているデキ、これは除雪車としてなんと現役。動くところを一度見てみたいところ。

ここでコカコーラ電車と交換
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そして終点、木造屋根が素敵な越前武生に到着
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駅を降り、周りの電車もちょっと撮影。
これは元は名古屋の地下鉄で610形。これはこれで非常に希少で趣味的にも面白い電車なのですが、あまりにも魅力的な200型のおかげで、鉄道ファンにもあまり人気の無い、損な立ち回りの電車といったところか。ロングシートだし…(1枚は駅構内からの撮影)
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少し福井寄りに歩いたところに留置してあった新福鉄塗色の202。
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そういえば田原町で引き上げ線に入っていた福鉄急行色203の回送列車が向ってくるのを思い出しました。どこかに撮影できそうな場所はないかちょっと歩いてみると踏切発見。まずは770形の田原町行きが通過して、
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すぐにやってきました。白熱灯のヘッドライトの弱々しい灯りが歴史を語っているよう。右の後追い写真は大トリミングしてます。たいした写真では無いですが、望遠レンズを持ってきておいてよかった。
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駅に戻って201と203の並びを再び撮って、福井鉄道を後にします。この日の201は朝だけの運用に留まらず9:52発の田原町行きで出発して行きました。203のサボも福井駅前経由田原町行きになっていましたので、その後も運用に入ったかもしれません。
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(乗車日:2012年8月)

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福井鉄道・福井駅前→田原町の初乗車と、200型の撮影

8月某日、この日もビジネスホテルの部屋で前日コンビニで買ったサンドイッチにインスタントコーヒーの朝食で、7時前にチェックアウト。福井鉄道に初乗りです。

まずは福井駅前7:04発の始発電車で市役所前まで、たった0.5kmの「ヒゲ線」と呼ばれる支線に乗車します。乗るのは元名鉄の770形。4半世紀前の電車なのですが、まったく古さを感じさせません。名鉄の岐阜市内線はじめ600V区間は、一度も乗る事がないまま廃止されてしまったので、この手の電車も初めてです。
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空いているので一番前でかぶりつき。
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全線乗車したいのでまずは田原町を目指すのですが、この時間帯の福井駅前発はすべて越前武生行きなので、たった0.5km乗って下車。運賃160円をすぐに払えるように準備していたのですが、同好の乗り鉄していると思われる年輩の夫婦が、田原町まで行くので乗継切符みたいのはないのですかと運転手さんに聞くと、そのまま降りて次の電車で払って下さいとの回答だったので、私もお言葉に甘え、ここでは運賃を払わずに乗車させていただきました。(こういう事は書かない方がいいのかな?)

次に来た田原町まで乗車するのは880形。1980年製。田の字窓がいいですね。
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この電車も空いているので一番前でかぶりつき。電車のブレーキ粉で停留所部分の石畳が茶色くなっている仁愛女子高校。この併用軌道をまっすぐ走り、左にちょいと曲がったところが終点田原町駅になります。
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木造屋根の田原町もとても味わいのある駅です。
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左手が福井鉄道、右手がえちぜん鉄道。
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えちぜん鉄道も撮影。左に少し見える線路が福井鉄道で、これをつなげて相互乗り入れ運転となる計画があるようです。
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乗ってきた880系が併用軌道に出ていくところをお見送り。
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田原町ではしばらく滞在し、1960~1962年に製造された50歳にもなる200形という電車の撮影をします。かつてから乗ってみたい、撮ってみたいと思っていた、いぶし銀という言葉にぴったりの味わい深い電車です。この電車、ネットの情報によると平日の朝の以下の3本の運用によく入るそうなのです。

①越前武生 7:01→ 7:44田原町 7:50→ 8:24神明(以後越前武生まで回送)
②越前武生 7:06→ 7:56田原町 以後③の後で越前武生まで回送
③越前武生 7:15→ 8:07田原町 8:20→ 9:13越前武生


まずは①
残念ながら本日は200形ではありませんでしたが何だか赤いのが来ました。名鉄リバイバル塗装?いやコカコーラの広告電車でした。結構昔からこのカラーで走っているみたいです。
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神明行きとなるのを見送って、
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②でやって来ました福鉄急行色の203です。
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この電車はお客さんを下ろすと、行き止まりとなっているホームの更に先まで進んで次に来る電車を退避し、その後回送列車として次来た電車を追っかけて越前武生まで戻ります。
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引き上げ線ではパンタグラグ側を程良い光線で撮影出来ます。パンタグラフ側は窓上に直線の雨どいみたいのが付いており、端正なお顔が更に渋みを増して引き立ちます。どれも個性的だった昭和30年代に製造された地方鉄道の自社発注車も本当に数が少なくなってしまいました。純粋に昭和30年代製で現役なのは、いま思いつくのはここと富山地方鉄道10020系ぐらいでしょうか。
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③で来たのは旧福鉄標準色の201です。
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200形が2本縦に並びます
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200形の特徴といえば連節台車にステップでしょうか。
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それでは乗車します。

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プロフィール

QJ7000

Author:QJ7000
おじさん鉄道ファンの日本の鉄道の乗車記録です。2012年、ふと日本の鉄道全線に乗ってみたいと思うようになり、乗りつぶしをスタート。その時の未乗区間は7,818.4kmでしたが、12年目にしてあと1,002.5kmになりました。すべて乗りつぶすには、今の生活パターンだと、まだ7,8年ぐらいはかかりそうですが、路線や車両に愛情を込めながら、少しずつ記録に残しておこうと思います。古い記事をご覧になりたい方は下のカテゴリーの「年別目次」からどうぞ。

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