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神戸電鉄乗車記8(三田線・公園都市線)

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有馬線の次は三田線へと続きます。有馬口13:50発の三田行きは先頭車が1070型の1074。いいのが来たぞ。両運転台車、3扉で唯一かぶりつき席がある、昔の青梅線の立川側に連結されていたクモハ40みたいだ。車内の製造プレートには昭和49年とあり意外と新しい。

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路線は単線で架線柱は古レールを背中合わせに組み合わせた松葉型(←私が勝手に命名)、かつては準大手私鉄だったとは思えない光景をしばらく進みます。この松葉型架線柱がここにもあるという事は開業は有馬線と同時期のはず、調べてみたらやっぱりそうで三田線開業は有馬線開業の40日後の1928年12月だ。粟生線ではこの架線柱を見かけなかったのは、開業が1936年で電化は1937年、そして有馬線と三田線は前身が神戸有馬電気鉄道、粟生線が三木電気鉄道だったからだろう。このような事を一人調べては勝手に納得してニヤニヤ出来るのも、乗車した後でブログを書く楽しみ。

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ずっと地方鉄道らしい光景かと思いきや、いきなり2面4線の高架駅が現れます、岡場駅。

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岡場から一駅は複線区間もまた単線になって、松葉型架線柱のある地方鉄道らしい光景に、坂を登ったり降りたり、このような路線をかぶりつきして過ごせるのは至福の時であります。

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14:06に横山に到着、ここで降りて電車をお見送り。両運転台の1074を撮って…(2両目は1のぞろ目だ!)、

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後ろは1100型

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ここ横山駅から三田駅までは新開地からとウッディタウン中央方面から1時間当たり8本もの電車の走る区間になり、すぐに電車がやってきます。写真はウッディタウン中央発の3連の2000系。シンプルな線路の配線です。

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私が乗車するウッディタウン中央行きは1350型です。それでは公園都市線へと出発です。

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トンネルを抜けて展開される光景は、1991年~1996年に開通した区間ですので当然と言えば当然なのですが、今までと打って変わってえらい高規格の路線。

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南ウッディタウン駅でまた3連の2000系と交換。

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最後の一区間、現在は単線ですが、両側の広い道路といい、前方に見える巨大な陸橋といい、成田スカイアクセス線みたいでして、スカイライナーがぶっ飛んできそうな雰囲気であります。

そして架線柱は最新の鋼管型だ、という事で神戸電鉄には、古レールの松葉型、木製、鉄製トラス型、コンクリート製、鋼管型とすべての種類の架線柱が揃っていることになる。これはすごい事なのか、どうでもよい事なのか。小学生の夏休みの自由研究の題材にどうだろう。

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終点のウッディタウン中央、駅の造りは今までと全く違う。

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車止めと駅周辺の光景。カタカナの駅名が付く街に相応しい光景です。後ろ側には大型ショッピングセンターもある。

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ここでも12分の滞在しかしませんでしたが、乗ってきた古い電車で戻ります。

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12分の乗車で終点三田に到着、神戸電鉄乗りつぶしもこれで終わりです。

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名残惜しいですので駅近くの踏切でちょっと撮影、先ほど乗車した1150型。

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1350型と1370型の4連。説明しないと解りませんが、前のユニットと後ろのユニットでパンタグラフの向きが違う、実に面白い編成なんです。

*****

(おまけの福知山線)

次はJR福知山線で宝塚へと出るのですが、神戸電鉄三田駅改札横に金券ショップがありまして、三田→宝塚の回数券のバラ売りをしてましたのでそこで購入。20円浮きました。そこには「神戸電鉄の乗車券は販売していません」と書かれていたのですが当然でしょう。

JR福知山線の三田~宝塚間は中学生の時にキハ28・58の急行で乗車した以来、その時は旧線の時代で大阪からこんな近くで美しい川沿いを走る素晴らしい光景が展開されるのに感動しました。乗りつぶしのルールでは乗ったことになりますが、実際の線路は初乗車となります。一番前で立って旧線を見る事が出来るかと思ったのですが、スピードは速いしトンネルばっかりだし、予習してこなかったのも悪いのですが、全くその面影をたどることが出来ず、あっという間に宝塚に着いてしまいました。

(乗車は2014年9月)

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前:神戸電鉄乗車記7(有馬温泉駅にて)
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神戸電鉄乗車記7(有馬温泉駅にて)

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有馬温泉駅に到着しますと反対側ホーム(写真で左側)にも1100型が止まっていまして2本の1100型が並びます。

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と、すぐさまドアが閉まり出発。トンネルの中に吸い込まれて行きました。

有馬口~有馬温泉の僅か1駅の短い区間、なんと2本の電車で運行されているんだ。片道所要時間4分、15分間隔での運転ですので、1本でも運行は可能なはず。有馬口駅での新開地方面電車との接続をよくするためにこうしているのでしょうか。

このような短い路線で他では何本の電車を使用しているのか、ちょっと調べ上げてみたくなりますが、過去に私のブログに登場した路線で、15分間隔以下で運転される中では、以下の3路線が1本の電車でやりくりしています。

南海高師浜線(片道4分・ラッシュ時は15分間隔)
JR西日本東羽衣支線(片道3分・15分間隔)
東武大師線(片道2分・10分間隔)

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ギッタンバッコン、まるでシーソーゲーム。この路線を走る電車は30分に1回有馬口を往復すればいいわけで、有馬温泉駅では16分間お休み。乗客にとっても夏の暑い中、冬の寒い中、出発まで車内で座って休むことが出来ますのでありがたいサービスと言えますでしょう。そういえば昨年の冬に南海高師浜線、JR西の東羽衣支線に乗った時は待つのが寒くてきつかった。

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改札を出てみますと風情ある温泉地。今回の旅行では温泉に入るつもりはなく、とんぼ帰りするつもりだったのですが、今日の有馬線末端部で運行されているのは2本とも私の好きな2扉の1100型です。こんなチャンスは関東から来た私にとっては次には無いかもしれない。しっかりここで記録に残しておこう。

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駅北側の坂を線路沿いに歩くと、駅を見下ろせるいい場所があるではないですか。ちなみに電車が休んでいる方が2番線。

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さっき出た電車が戻ってきました。1番線に入ります。

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ほんの僅かな時間2本並び(2本とも1100型!)、今度は2番線が発車。

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2番線側からトンネルの中へ、

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今度は1番線の電車がしばしお休みです。

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上から見下ろすと丸っこくて可愛い。金魚みたいだ。また、この角度から屋根周りのデテール見ていると模型で欲しくなってしまう。調べてみると鉄道ファンにはあまり人気のない鉄道会社だからか、神戸電鉄の車両は3000系しか発売されていないようです。好きな人にとってはこういう電車こそ、バラエティーの展開が多くて(全種類集めたくなる…)、編成の繋ぎ変えもいろいろできて楽しはずです。

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フェンス越しに金魚電車。

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さて戻ります。左側の電車が到着、急いで右側の電車に乗ります。

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またかぶりつき。山を下る下る。この古レールの架線柱、形から松葉型架線柱とでも勝手に名付けようか。帰ってから知るのですが有馬口・有馬温泉間には新有馬駅跡(1975年から休止、2013年2月に廃止)があったのですが、私は気が付きませんでした。

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有馬口駅に進入、シンプルで解りやすい配線です。昔はダブルスリップがあったそうなのですが、昨年5月に脱線事故がここで起き、このように変更されたんだそうです。なるほど、それでここだけ路盤が新しかったんだ。

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有馬口駅に到着すると、すぐに反対ホームに新開地方面行き電車が入ってくる。完璧な接続。

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私は三田方面ですので5分待つのですが、構内踏切からローアングルで1100型の撮影をしたりして、しばしのんびり過ごします。

(撮影は2014年9月)

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神戸電鉄乗車記6(有馬線)

朝に引き続き昼も新開地駅でぼっかけそば。フリー切符区間外による湊川~新開地間清算で500円オーバーの高価な食事になってしまいましたが、美味しかったので良しとしましょう。

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次に乗車する新開地12:23発の普通三田行きは3000系。また一番前でかぶりつきです。新開地・鈴蘭台間は今日は3回目ですが何度乗っても楽しい。鈴蘭台では新開地を4分後に出発した急行志染行きを待ってから出発します。(上はその時の写真)

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上り粟生線と平面交差して有馬線へ、2本並んだ1100型が手を振ってくれているようだ。

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粟生線と違って有馬線はまだ勾配が続くのですが割と住宅街の走ります。かぶりつきに適した2枚窓車両、せっかくなので対抗する電車の写真を撮ろう。1350型の4連だ。

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面白かったのは北神線との乗換駅の谷上駅、右側の信号機が進行を示しています。

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写真を撮るタイミングが悪かったですが、電車は右側の線路を進み、上り線を逆走するような感じで駅に進入するのです。

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この駅構内だけが単線になっているような感じでして、北神急行電鉄北神線とは同じホームで乗り換えができるのです。芸が細かい。これが出来るのは列車本数の少ない昼間だけで、朝夕は有馬線下り列車は、現在誰もいない左側のホームに発着するようです。それにしても北神線を利用すると、新神戸まで8分、三宮まで10分、湊川公園まで15分で着いてしまう。有馬線は急行でも湊川まで22分、神戸市中心部にも直結しない。これでは神戸電鉄有馬線の存在価値が無いではないか、と思ったものの調べてみたら運賃は安いみたいでちょっと安心。

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谷上を出るとまた下り線に転線します。

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そしてすれ違うのはまた1350型の4連。

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ぐんぐんと山を登り唐櫃台を過ぎたところで3000系。山深くなってきました。

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13:02に有馬口駅に到着。ここで右のホームで待機している1100型3連の有馬温泉行きに乗り換えます。

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2分の接続なので電車の写真を撮る暇もなく出発。よくできたダイヤです。運よくまたかぶりつき席に座れました。前方を見るとこちら有馬線は登り坂ですが三田線はここから下りになるようです。

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右へ右へとカーブを切って勾配を登る。登山鉄道の雰囲気そのまんまだ。架線柱は木製だし、2本の柱の並びが線路と完全に垂直になっていないのがいいのです。

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かぶりつきをしていると架線柱ばっか目が行ってしまうのですが、古レールを背中合わせに抱合せたのがある。片側は木製、片側は古レールというのもあるのですが、古レールの方に通信線やらが付けられている。おそらく古レール架線柱の方が木製のよりも先に建っていたんでしょう。開業の時からあるとしたら、1928年の時点で古レール、1800年代に製造されたレールではないかと思います。面白いなぁ。

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トンネルに入って出たところが終点の有馬温泉。「関西の奥座敷」と言われていますが、電車に乗って来ると六甲山地を回り込むような感じで時間もかかり、最後にトンネルがあることから、実にうまい表現だなぁと思います。そして駅にはもう1本電車が止まっているぞ。

(乗車は2014年9月)

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前:神戸電鉄乗車記5(1100型の印象)
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神戸電鉄乗車記5(1100型の印象)

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北条鉄道乗りつぶしの後は粟生11:10発の急行新開地行きで戻ります。やってきたのは2扉3連の1100型。一番乗りたかった電車でラッキーです。この風貌、私は金魚みたいだなぁと思っておりまして、神戸電鉄の1000番台の系列は勝手に「金魚電車」と呼んでます。

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車内はこんな感じガラガラですが、薄緑の化粧板が昔の国鉄電車みたいで懐かしい。

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運転手さんの背中が仕切り壁のガラスにぴったり付く感じ…

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そしてマスコンだって客室から手が届きそうなくらいに運転席が狭い。昔の電車はみんなこんな感じでした。今のJR東日本のE231やE233の運転手さんがここに座ったら、衝突時を想像しては恐怖を感じるレベルかもしれません。

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座席のモケットは「しんちゃん&てつくん」。

古い電車に喜んでいる鉄道ファン旅行者というのは本当に勝手なもんで、毎日利用されている方々には申し訳ない。私だって毎日利用する立場からすれば、青梅線の201系がE233系になって数倍快適で、今更201系、ましてや103系なんて絶対に乗りたいとは思わない。

ありがたくかぶりつき席に座らせていただいて(最近、この席はワンマン化によって撤去されたり、シルバーシートになってしまったりで座る機会が滅多にない)、帰りも神戸山岳鉄道の下り勾配を存分に楽しみ、鈴蘭台駅で降りる予定が、せっかくなのでと新開地まで乗り通してしまったのですが、この電車の私なりの感想を一つ。

鉄道ファンというのは電車などが頑張って走っている時の音というのに感動してしまうもので、絶叫にも近い音で高速走行する吊り掛け電車なんか堪らないのであります。その究極なのが坂を上るときの蒸気機関車のドラフト音でしょう。この電車、連続50パーミル勾配の神戸電鉄において最も古く、また最もMT比の低い編成で、坂を上るときはさぞかし素晴らしい音を奏でるのだろうと予てから期待していたのですが、以外にもたいしたことなく、私が勝手に名付けた金魚電車ではないですが水の中を泳ぐ魚の如くスイスイと余裕で坂を駆け上がってしまうのです。下りも恐る恐る慎重にという感じも全く無く(これの究極はかつての軽井沢→横川だろうな…)、しっかりとした足取り。それだけ急勾配に適した高性能な電車なのでしょう。脱帽です。

それともう一つ神戸電鉄の面白い点。普通、電車が地上区間から地下へ入る前に、運転席後ろの客室との仕切り窓のカーテンを下ろし、前方に客室の明かりが反射しないようにします。安全のためですので仕方ありません。しかし神戸電鉄は地下区間も連続トンネル区間も関係なし、私の乗車した時はずっと開けっ放しだったように記憶しています。これに気が付いたのは神戸電鉄の乗りつぶしを終えて、三田駅からJR福知山線大阪方面行き電車の一番前に乗車し、連続トンネル区間を前にピシャンとカーテンを閉められた時です。

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新開地に到着、かぶりつき席で1時間ちょいずっと前方を見ていたので首が痛い。ちょうどお昼時です、朝に続いてもう一回高速そばでぼっかけそばを食べに行こう。

(乗車は2014年9月)

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神戸電鉄乗車記4(粟生線)

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鈴蘭台駅で途中下車しての撮影も終了し、神戸電鉄の乗りつぶしを続けます。まずは粟生線から。3000系の鈴蘭台8:38発の普通粟生行きに乗車、座席の60~70%ぐらいが埋まる程度でかぶりつきには最適の乗車率です。

出発してすぐに50パーミル勾配、まだ登り坂が続きます。短いトンネルを抜けると次の鈴蘭台西口駅なのですが、新開地側のホーム末端部は線路勾配に合わせてバーチカルカーブを描いているぞ。すごいなこれは。もう完全に山岳鉄道の雰囲気だ。ここから下り坂になります。とにかく面白いのでカメラを取り出して撮影することにします。

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西鈴蘭台出て複線に、再び山の中に分け入って行きます。

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藍那駅を出るとまた単線になり私の大好きな木製架線柱がこの辺で登場、そして信号所が現れてまた複線になりスピードを上げます…(この辺うろ覚えです)。木津駅を出ると六甲山地から抜け出したようで住宅地が見えてきます。雨が激しくなってきました。雲も厚くなり、気分はなんだか太平洋側から日本海側へ抜けたような感じです。

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押部谷駅は3線の面白い配線。朝夕にここを始発・終着とする列車が3本ずつ存在します。ここからまた単線。

そして写真取り損ねましたが緑が丘駅に到着します。そうだ!この駅に間違いない。実は私、初乗車という形で神戸電鉄に乗りにやって来ましたが、1995年の夏、粟生線に乗ってここまで来た事があるのです。阪神淡路大震災の後でして、兵庫区に住んでいて家を失い、緑が丘駅近くの仮説住宅に住む遠い親戚を見舞いで来ました。この時は何と言っても三宮・神戸近辺の数々の崩壊したビルの惨状を見たばかりだったので、乗車した時の事は記憶から飛んでしまい、どこでどう乗り換えてこの駅にたどり着いたのか全然覚えていません。確か電車は満員でずっと立ちっぱなしでした。行ってみて救いだったのは、高齢の方だったのですが、仮設住宅での生活は、助け合う友人が沢山出来て、ホント楽しいわぁ~と言ってた事です。

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直線区間を快適に走って志染に到着。折り返し駅らしい2面3線の駅です。どうでもよいことですが、部外者には「しじみ」とは絶対に読めない。ここからは2012年5月に、日中1時間当たり4本から一気に1本に減便され話題になった区間になります。かぶりつきに夢中になってましたが、後ろを振り返るともうガラガラ、席がこれだけ空いているのに一人運転席の後ろに立って前方を見ている怪しいおっさんになってしまっています。4両編成の電車を走らせるなんて勿体無い、軽快気動車1両で充分という状態です。

こういった路線の存続問題について一つ言えるのは、道路は国や県が管理・整備してくれますが、線路は補助金がなければ鉄道会社が自費でやらなくてはならない事。どう考えたって不利。道路事情も良くなり、車社会となってしまった地方では、もう鉄道は完全に時代遅れなんだろうなぁ。ファンとしてはいつまでも走り続けて貰いたい所ですが、少子高齢化も進み税収も少なくなるというのに補助金をいつまでも投入し続けるのも問題でしょう。5年後、10年後、このような問題を抱える路線は、日本中あちこちで出てくる事が予想されます。

志染を出ると、50パーミルの連続下り勾配。このあたりからカーブでは架線柱のピッチが細かくなり、樫山を過ぎたあたりからは木製架線柱の傾きも大きくなるようで、進むにつれてどんどん地方鉄道らしい雰囲気になってきます。また、天気も回復して来ました。

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葉多駅、そろそろ終点です。なかなか楽しいかった。そしてこの2枚窓の車両というのは、視界が広くてかぶりつきに最適。そしてこの狭い運転室、ずらり並んだスイッチ類が昭和の電車を感じさせます。何年製だろう?、すぐ上の製造プレートを見ると「平成元年・川崎重工」だった。

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加古川を鉄橋で渡り終点粟生手前の右90度カーブに差掛ります。ここを昨年の秋、JR加古川線から見て、枕木は木製だし、バラストは真っ茶色で全然交換して無さそうだし、架線柱は木製で傾いている、この草臥れ加減、本当に準大手私鉄なのか!…と、ちょっと感動してしまい、今回ここに来たのです。(後で知るのですが神戸電鉄は2005年に中小私鉄に格下げされている)

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到着します。右側のいかにも簡単に作られた感じの新しいホーム側から乗降します。

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新しいホームは屋根は1両分しかなく実に簡素。真ん中に架線柱も立っている。

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加古川線下りホームから見る。昔のホームはディーゼルカー時代の高さだ。粟生線の4両化によって新設ホームが誕生しのかと思っていましたが、スルッとKANSAI導入による改札分離のためなんだそうだ。

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出発するのをお見送り。電車が左にカーブして見えなくなると、すぐに鉄橋を渡る音が聞こえます。なんかドラマチックな駅だ。大切な人とのお別れの時は感傷的になって涙が止まらない事でしょう。(そんな状況は滅多にないんでしょうけど…)

(乗車は2014年9月)

前の記事:神戸電鉄乗車記3(鈴蘭台駅付近で撮影・3000系~)
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プロフィール

QJ7000

Author:QJ7000
おじさん鉄道ファンの日本の鉄道の乗車記録です。2012年、ふと日本の鉄道全線に乗ってみたいと思うようになり、乗りつぶしをスタート。その時の未乗区間は7,818.4kmでしたが、12年目にしてあと1,002.5kmになりました。すべて乗りつぶすには、今の生活パターンだと、まだ7,8年ぐらいはかかりそうですが、路線や車両に愛情を込めながら、少しずつ記録に残しておこうと思います。古い記事をご覧になりたい方は下のカテゴリーの「年別目次」からどうぞ。

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