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水島臨海鉄道乗車記

9月の初めに3日間の自由時間を得ました、さぁ何処に行こう。まずは10数年ぶりの四国行きを考えたもののサンライズ瀬戸が満席で断念。次に東北はどうだろう、震災後の風景というのを私はまだ見ていません、BRTにも乗って見ようか、しかし今もまだいろいろブームで人一杯らしい、少し落ち着いてからにした方がよさそう。さんざん迷った末、地域や路線群から旅行先を選ぶのでなく、乗りたい電車(車両)をピックアップしてみますと、簡単にスケジュールが決まりました。今回は山陽電鉄、神戸電鉄、近江鉄道をメインに岡山から東に向かう形で乗りたい電車で乗りつぶしをすることにします。

まずは水島臨海鉄道を目指して羽田8時発のJAL便で岡山へ、1時間15分のフライトで岡山空港に着陸すると、大韓航空はいるは中国東方航空は飛んで行くは、えらい国際空港なのにびっくり。岡山の人にとっては、羽田や成田に行くよりもソウル・上海で乗り換えて世界中のあらゆる都市に行く方が安上がりで早いんだろうな。ちなみに私が新幹線を使わないのは、年に1回だけはJALに乗っておいてボーナスマイル(2000マイル)を得るためです。また朝1番の便でしたら前日買いでも、のぞみ指定券より飛行機の方が空港へのバス代を考慮しなければ若干安くもなるのです。

バスで岡山を経由せず直接倉敷駅へ、この時点で10時、今日は4時半に起きているのでもう空腹。今日のスケジュールはこの時を逃すと、夜まで食事の時間がないかもしれないので、昼飯兼ねてがっつり食べておきたい。駅南側に昔ながらの駅ビルに地下飲食店街を見つけて入るも、モーニングの後はお昼前まで休憩のようで営業時間外。タイミングが悪かった。仕方なく駅構内に戻りマクドナルドの朝食でお腹を満たしておくことにします。

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それでは水島臨海鉄道の倉敷市駅へ、駅舎の上が自転車置き場でして、自転車置き場の下に駅がある感じになってしまっています。しばらく時間があるので水島側の歩道橋で写真を撮ります。

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来ました。奥がちょうど山陽本線と伯備線が分岐するところになります。

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単行列車、そしてカーブを描き方がローカル私鉄らしい。しかしこの鉄道をローカル私鉄にまとめてしまうのは間違いかもしれません。路線自体の歴史は戦前からで古いようですが、1970年から第3セクター方式の臨海鉄道なのですから。

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駅に戻り、切符を買って乗車します11:00発の水島行き。進行方向右側のクロスシートに座ります。空いていますので座ったまま背伸びすれば、前の線路も少し見えます。

さて出発、しばらく山陽本線と並走し、おもむろに別れたところで球場前駅。なんだかひたちなか海浜鉄道に雰囲気が似ているぞ。あちらもJRの本線としばらく並走し、別れた所で似たような駅が現れた。そして駅名も似たような感じだった。(帰って調べたらひたちなか海浜鉄道の方は日工前駅)

球場前を出るとエンジンの音も高らかに坂を登って行きます。大きな川でも渡るのか、いやいや高架区間に乗り上げただけでした。次の西福井はシンプルな高架の2面2線の駅、貨物列車が走るので、駅構内線路の有効長が長いのは理解できるのですがホームまで長い。7,8両は入れそうな雰囲気でして、何かの機会にキハ189系6連の入線なんて実現したら面白そうです。

一回地上におりて福井なんて名前の駅がある。そしてまた高架に上がる。空いて来たのでかぶりつきの出来る一番前の席に移動するのですが、高架は一直線、後に続く駅は、どこも駅間距離が短いようで、先3つぐらいの駅まで見渡せます。これも面白い光景。順番に一つ一つ止まって、最後が終点水島駅でした。倉敷市からの乗車時間は23分。

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降りたらDD501なる古いディーゼル機関車が、今、単機で倉敷貨物ターミナル方面に出発しようとしている所でして急いで撮影。これは1968年製の機関車なんだそうで、台車が昔の貨車みたいだ。じっくり向かい合って眺めてみたかったですけど、写真撮れただけでもラッキーだったのかもしれません。

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水島駅構内はこんな感じ。高架で3本の線。

さて、鉄道ブログなんて読む方は既にご存知の事と思いますが、水島臨海鉄道の旅客列車の終点は水島ではなく、もう一つ先の三菱自工前。距離にして1.2㎞。朝夕のラッシュ時以外はほとんどが水島止まりで三菱自工前まで行く列車は少なく、次は1時間後。1時間待つのも無駄ですし、それに乗ると戻りの列車まで更に1時間42分も待たなくてはなりません。しかしよく調べてみますと45分後に三菱自工前駅を出発する列車があるのです。地図を見れば水島から三菱自工前は20分もあれば余裕で歩けそう。ということで最後の1区間は行きは歩き、帰りは列車に乗ることにします。どうしてこの区間の列車ダイヤが行って帰ってくるのに適したものでないのかは、三菱自工前駅の先に車両基地があり、この時間帯の三菱自工前に発着する列車は、車庫への出入庫を兼ねているからなのです。それでは最後の一駅区間を歩いてみます。

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高架で無人駅の水島駅を後にします。

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途中で線路は分岐します。手前が三菱自工前に行く高架橋。奥が東水島駅に至る貨物専用の港東線。

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MIZUSHIMA PORT PARKなる公園があります。公園の中に水島臨海鉄道本線が横切っています。この辺りは完全に工場地帯で住宅は無しですので遊んでいる子供いません。

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こんな感じの広い道を歩きます。ずっとこういう風景でして完全な工場地帯です。

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歩道と線路の間に柵が無く、とても開放的。写真は三菱自工前側からの撮影で、左へ行くと水島駅、右は西埠頭線という貨物線。さっき見た古いディーゼル機関車でも来れば最高なのですが、そううまくは行きません。

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これが三菱自工前駅。水島駅を出て17~18分で着きました。駅名の通り三菱の自動車工場の前なのですが、コンクリート工場なんかもあります。ホームに灰皿があるのがとても嬉しい。

ここが旅客列車の終着駅ですが線路はまだまだ続いていますので進んでみる事にします。ここから先は道路は広いままですが歩道が無くなり、路肩は休憩しているトラックがたくさんいてとても歩きにくくなります。

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見えてきました、これが水島臨海鉄道水島本線の終点・倉敷貨物ターミナル駅。車両基地も併設されています。

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古そうなディーゼル機関車、引退したキハ20、そして久留里線から移ってきたキハ37の姿が見えます(まさか再会するとはこの時は思わなかった)。近くまで行って写真に収めたいところですが、時間が迫ってますので駅に戻ります。

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12時を知らせるサイレンが鳴ってしばらく、水島自工前12:08発の列車が入線してきました。12時で仕事終わりのシフトの方の乗車があるのかとも思っていたのですが無し。私一人だけの乗車となります。一番前で写真でも撮りましょう。

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まずは西埠頭線と分岐、そして高架を登ってゆくと、

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線路のすぐ脇に港があったんだ。歩いてた時は全く気付かなかった。遠くに瀬戸内海の島らしきものも見える。ここはこの路線唯一の車窓風景かもしれません。

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そして水島駅に進入。海など見えなくとも、こういう新しい臨海鉄道らしいシンプルな線路の配線が見られれば楽しいのである。

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この路線で見ておくべき線路の配線で重要な場所はここ、倉敷市駅の400mほど手前で、左側は山陽本線。臨海鉄道ですのでJRと直通する貨物列車が1日に4本設定されています。その貨物列車はこの渡り線をクネクネと通り過ぎているようです。待避線があるものと思っていたのですが無し、直に渡り線進入クネクネなのです。

貨物時刻表を見ますと、この列車が倉敷市到着の2分後に、倉敷貨物ターミナル行きの貨物列車があるので、車内から見られることを期待していたのですが、今日は運休のようでその姿は見られませんでした。

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倉敷市駅に到着です。

(乗車は2014年9月)

次の記事:赤穂線乗車記
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QJ7000

Author:QJ7000
おじさん鉄道ファンの日本の鉄道の乗車記録です。2012年、ふと日本の鉄道全線に乗ってみたいと思うようになり、乗りつぶしをスタート。その時の未乗区間は7,818.4kmでしたが、12年目にしてあと1,002.5kmになりました。すべて乗りつぶすには、今の生活パターンだと、まだ7,8年ぐらいはかかりそうですが、路線や車両に愛情を込めながら、少しずつ記録に残しておこうと思います。古い記事をご覧になりたい方は下のカテゴリーの「年別目次」からどうぞ。

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