
青森県の弘前市に行く用が出来まして、乗りつぶしをやっていながら、まだ未乗車だった東北新幹線の盛岡から新青森までの178.4kmにやっと乗車してきました。乗車するのは昼過ぎに東京を出発する、はやぶさ23号。E5系に乗車するのも実は初めてでして、東京と新青森でお顔の写真が撮りやすいようにと後ろの方の2号車の進行方向右側A席に収まります。それとこの編成には車内WiFi設備が付いてまして、長時間の乗車にはありがたいです。今回の記事は各駅の出発時間、通過時間も書いてみます。
13:20、東京出発お昼を食べて満腹なので眠い。居眠りしないように気を付けなければ。
13:26、上野出発上野駅の地位というか威厳というのはどんどん低下して行く感じですが、数人が乗車。地上へ出て、ユラユラと大宮までの110km/h運転区間を走ります。埼京線との並走区間のカーブでは、遥か前方に赤いE6系こまちの先頭車が見え、17両編成はさすがに長いです。それとこの2号車は、床下からドコドコと静かなディーゼルエンジンのような音がするのですが、何の音でしょう。
13:46、大宮出発大宮でほぼ満席になり、私の隣のB席も埋まります。さぁ出発!どんどん加速します。ここは東北上越新幹線で一番好きなところでしたが、凄い加速性能を持ったN700系に乗り慣れてしまったので、物足りないというか、あんまり感動しなくなってしまいました。
とはいえさっきまでとは違うモーターの音で、晴天の関東平野を275km/hで一気に北上します。ディーゼルエンジンのようなドコドコ音は一切聞こえなくなり、また車内は満席ですが、100%ビジネス客のようで、誰一人喋らず余計な雑音も一切無し。いいなぁこういうの。眠気も覚めて来ました。
14:05、宇都宮通過さぁ、ここからが楽しみにしていた国内最高速度である時速320km運転が始まります。その性能とやらを見せてもらおうか、と心の中で呟きながら窓に張り付いてみますが、高速域の275km/hから320km/hに速度を上げるのは大変なようです。グングン加速とは言えないのですが、なんとなく架線柱の流れる間隔が細かくなってきたようで、これが320km/hなのか?
せっかく国内最高速度で走るのですから、昔の500系のように電光掲示板で、ただいまの速度は◯◯◯km/hですと表示してくれると嬉しいですが、どうしてやらないのでしょう。今やスピードでは世界一となった中国の新幹線もやっているわけですが、もしかして負けてしまったのが影響しているのでしょうか。
どうしても速度が知りたい。スマホの速度計アプリを入れてくるべきでした。速度計のついたビュフェも今は連結していませんし、こうなったら自分で計ってみようか。通過駅のホーム先端に入った時刻を記録し、後で計算してみることにします。
14:14 20秒、那須塩原通過隣に架線柱の上しか見えない東北本線があって、それが横に広がって黒磯駅構内です。跨線橋の上部が一瞬見えるだけで、かつての交直切替の要所も、車両の姿が一切見えないのが悲しいところ。昔は在来線で東北本線を北上すると、黒磯駅の青森側にED75が大量に並んでいるのを見て、交流区間に入ったぞと、気分が高まったものです。そのスペースはいつしかEH500だけになり、今は機関車の交換をここではしなくなったそうですので、もしかして1機もいないのでしょうか。時代は変わったんだなぁ。黒川橋梁が遠くに一瞬見えます。
14:19 20秒、新白河通過しばらくすると盆地になって郡山の市街地に入ります。ここではビルの中を抜けるように走るのでスピード感が凄い。きっとこれが320km/hなんでしょう。2010年に中国の京津高速鉄道で330km/hを体験しましたが、それ以上のスピード感です。
14:26 03秒、郡山通過長いトンネル内では架線とパンタグラフのスパークする音がします。車内で聞こえるのですから、実際は凄い音なんだろうな。
14:34 00秒、福島通過青春18きっぷだと1時間弱かかる距離が8分か、速いなぁ。川を挟んで見える阿武隈急行沿線の町もすぐに見えなくなります。
14:39 51秒、白石蔵王通過ここから減速でスルスルとスピードを落とします。300km/hオーバーからの減速なので、ノロノロ運転みたいに感じるのですが、在来線の特急よりは速いんだと思います。また加速。
仙台市内に入ります。長町駅はいつから都会的な高架駅になったのでしょう。貨物線が分岐するところも見えて・・・
14:52、仙台到着乗客の半数近くが下車。これで空くかと思いきや、降りた人の半分くらいの乗る人がいます。
そして帰って計算した、仙台までの通過駅間での平均速度です。
那須塩原~新白河間 312.00km/h
新白河~郡山間 317.12km/h
郡山~福島間 310.94km/h
福島~白石蔵王間 318.97km/h
いい数字が出てくれて良かった。ちゃんと320km/hで走ってたようです。
14:54、仙台出発仙台からの乗車は本当に久しぶり、東北新幹線が盛岡までだった時以来です。貨物線がまた見え、利府にはきれいな717系が留まってます。まだ生きていたのか?、訓練車?、と帰ってから調べてみると、訓練車は訓練車ですが、717系ではなく417系のようです。トンネルに入って加速、また駅間の時間を計ってみようか、と思っていましたが、油断していたら古川を通過してしまいます。トイレにでも行こうか。
トイレに行って思ったのは、隣の1号車の狭いこと狭いこと。6列しかなくて定員は30名、でも乗降ドアはきっちり2箇所付いています。E5系の1号車は、自由席で絶対に並んではいけない号車です。列に並んでも前から15人しか座れないなんて、4扉ロングシートの通勤電車と変わらないではありませんか。ちなみに2号車は定員100名なので前から50人が座れます。戻ってしばらくしてH5系とすれ違い、紫帯のは初めて見ました。
そろそろ盛岡です、盛岡に来たからには左側の岩手山を見たいのですが、残念な事に左側の窓は西日が強いようで、みなさんカーテンを下ろしてしまっています。
15:33、盛岡到着大宮から2時間かからないんだから凄い。昔は急行八甲田で夜9時過ぎに上野を出て、盛岡に着くのは翌日の朝、朝日を浴びる雪化粧した雄大な岩手山に感動した思い出があります。こまち切り離しでしばらく停車。ここで50パーセントぐらいの乗車率になります。
15:37、盛岡出発さてここからは、最高速度260km/h区間で、各駅停車にもなってしまうのですが、私にとっては初めて乗車する区間になります。左側の窓は全てカーテンが下されているので、秋田新幹線と分岐する様子、盛岡新幹線車両センターの様子は全く見えません。右前方のながらかな稜線の山はなんという山でしょう。右側の在来線は、東北本線ではよくある上下線が分かれて段差になっている区間。近づいてくる山々は紅葉が始まっており、大した紅葉ではないのですが、西日を浴びてとてもきれいです。
15:49、いわて沼宮内到着山間の駅のようで、駅ホームから紅葉が見えます。新幹線開通以前は特急はつかりが通過する駅ではありませんでしたっけ。出発すると右に町が見えますが、新幹線が来て、どう発展したのでしょう。Wifiはもう使えない見たい。しばらくして長いトンネルに入ります。
トンネル内で減速して車内放送、トンネルを出たところで、
16:01、二戸到着在来線時代の二戸駅ってどんな駅だったか全く印象に残っていないのですが、石切り場があります。
16:13、八戸到着八戸の町が見えないまま到着、右側には大きな建物は、ビジネスホテルが2軒ぐらいしかありません。隣のホームには、東京行きはやぶさ30号を待つ人が列を作っています。それにしても八戸駅は、県庁所在地でもないのに、8年もの期間、終着駅であったためか通過線がありません。八戸市民にとっては宇都宮や福島よりも扱いが上なんだぜ!と、自慢の駅かもしれません。北海道新幹線札幌開業時には、航空機にスピードで対抗する為、通過線を作るなんてことになるかもしれませんので、周りの土地を買収して駅の拡張が出来ないようにしてしまうのはどうでしょう。
16:14、八戸出発出発すると遠くでDD16がコンテナ車を牽いています。こんなところにDD16?八戸臨海鉄道の車両のようで、2009年から走っているようです。他に同鉄道の青いDL、ディーゼルカーの車両基地には新しい八戸線のキハ130もいます。その向こうに本八戸の町が見えます。
十和田観光電鉄の廃線跡と交差するのは、どのあたりだろうと、グーグルマップで調べてみようとしたのですが、トンネルばっかりで電波が届かず、今どこ走ってるのかわからないまま七戸十和田に着いてしまいました。あとで調べると、十和田観光電鉄と交差する所は、平地だというのに新幹線は長いトンネルで抜けています。七戸十和田も南部縦貫鉄道があった所ですが、南部縦貫鉄道の七戸駅と新幹線の七戸十和田駅は3kmぐらい離れています。
16:27、七戸十和田出発在来線だと野辺地を過ぎて陸奥湾が見え(在来線列車のスローな旅だと松島以来の久しぶりの海)、東北本線車窓の最後の見どころなのですが、新幹線はひたすらトンネル。それにしても長い、日本の陸上トンネルで最長の26.5kmだそうで、新宿立川間27.2kmと変わらないではありませんか。やっと出たら、青森の町が右手遠くに見えます。
16:43、新青森到着青森の町、青森ならではの線路を見ていないので、青森に来た実感が全く無いのですが、ここが東北新幹線の終着駅の新青森です。実際終着駅であったのは、北海道新幹線函館開業までなので約5年半の期間で、八戸駅よりも短い。

隣にはJR北海道所属のH5系が停車しています。じっくり観察して、東北新幹線乗りつぶしの余韻に浸りたいところですが、先を急ぎます。
16:51発の701系5両編成の弘前行きは混んでいて座れません。こんなところで立つとは思わなかった。東北の人たちの、席に荷物をおいて占領してしまう悪い習慣は、まだ改善されないようで、車掌さんが放送で何度もマナー向上の呼び掛けをしています。同じJR運賃を払いながら、転換クロスシートが普通である西日本の人たちに比べ、損しているなぁと思います。
ちなみに翌日の帰りは、停車駅の少ないはやぶさ34号に乗車。新青森出発時点で日は暮れ、車窓は見られませんでしたが、宇都宮手前から速度が遅くなることを、しっかり感じることが出来ました。
(乗車は2018年10月)
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