伊豆箱根鉄道・三島駅の渡り線乗車記

まずは三島から乗車します15:41発の修善寺行き3000系の2次車。写真の左側がJRのホーム、右側が伊豆箱根鉄道のホーム、間の斜めに横切っている線路が、私の今日の目的の渡り線です。写真の電車で2駅目の三島田町駅まで行って、戻って来る時にここを乗ろうと思います。

三島田町に着いて、一旦外に出て140円の三島までの切符を買い直し三島方面のホームへ、まずは15:58発三島行きの3000系1次車が到着。

反対のホームで交換待ちの元西武1300系修善寺行き電車はしばらく停車。

そして来ました16:01発の特急踊り子114号東京行き、普通列車の3分後の続行運転なのです。

うわーい!185系は久しぶりだ。
185系は、中学生高校生時代から東海道方面に遠出するのに帰ってくるのに度々特急券を払わないで乗り、本当に一言でいえば「お世話になった」車両なのだ。特急券を払わなかったのは、古いファンはご存知の通り、この電車は普通列車としての運用が数多くあったため。決して不正乗車してたわけではないので念のため。
さて、そろそろ私の特にお世話になった185系も引退の時期なのですが、後継車両はなんだろう。やはり新型車の登場する中央線や、房総地区で本数削減により余ってくるE257系なのだろうか、そして一番気になるのがこの修善寺編成、中央線E257系付属編成のクモハE257が先頭に出れば楽しいなぁなんて思いますが、ひょっとしたら廃止もあり得るかも、熱海・三島間のみを受け持つJR東海にとっては、とっとと廃止にして、その客ごっそり新幹線に頂き…と行きたいところでしょう。そもそもお客さん乗車しているのか、この時代に東京から修善寺に直通する特急電車があるなんて、鉄道ファン以外はほとんど知らないのではないか。
と、心配していたのですが、さすがは12月最後の日曜日です、5両編成どの車両も温泉帰りのグループ客で、ほぼ70~80%の乗車率。私の乗車した最後尾車両の自由席も窓際の席が2つ3つしか空いていない状態でした。三島まで特急車両に乗りたい人がほとんどではないか、そんなことも無し、三島で降りる客は私ぐらいで(ちょっと恥ずかしい…)、三島から乗車してくる人も多かったです。
とにかく伝統ある列車の盛況な姿に嬉しくなります。私の知っているのは153系の急行伊豆時代からですが、80系電車、客車時代まで遡れば戦後間もないころから走り続けている列車なのです。しかしこれだけ乗客がいればJR東海は益々廃止にしたいだろうなぁ。
さぁ、僅か3分の乗車ですが185系の乗り心地を楽しみます。気のせいでしょうが、さっきよりバネが柔らかく、優しく左右に揺れる感じ、「どうぞ東京までごゆるりとおくつろぎ下さい」とでも語りかけているよう。さすがは特急電車だ。そして出発してすぐに車内放送が始まります。三島での乗り換え案内の他に、三島からは特急になる件、三島駅で降りる場合JRの改札からは出られません等、説明すべき事がとにかく多い。あっという間に三島広小路を通過、そして左からJR東海道線が近づいてきて、1回、2回と車体をくねらせて渡り線を通り車体を東海道線ホームに横付け。

これがその渡り線通過シーンなのですが、乗ってしまえば大した事は無い。

これが通ってきた伊豆箱根鉄道駿豆線からの渡り線。曲がり具合が芸術的だ。ここを通る電車に乗るよりも、ここを通る電車を見る方が楽しいかもしれない。手前のホームが、カーブを曲がってくる電車が激突しないように削られているのに注目。

無事にホームに激突しないで到着した踊り子号、さぁ後は東京までひとっ走り。
ポイント部の線路とホームの間には木の角材が挟まれています。カーブを曲がってくる電車の横圧で、線路が変形しないようにこうしているのだと思いますが、これがスポンと抜けたりしたら危険ではないだろうか。
ホームのこのポイントの脇には、立ち食いそば屋さんがあり、カツオ出汁のいい匂いがたまりません。せっかくだから食べて行こう。メニューと価格から3時間前に食べた沼津駅のと同じ系列のようだ。ここも天ぷらを一回汁で温めてからそばに載せてくれる。美味しいなぁ~。ここのそばは私と相性が合うんだろうな。ペロッと食べられる。
(乗車は2014年12月)
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