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名古屋ガイドウェイバス・ゆとりーとライン乗車記

名古屋に用があって来ました。空いた時間で乗りつぶしが出来ます。1本目はゆとりーとラインです。

自分のおさらいのために詳しく書くと、第三セクターの名古屋ガイドウェイバス株式会社が運営する、「ゆとりーとライン」が愛称の路線で、路線の正式名称は「ガイドウェイバス志段味線」といいます。

この路線は、普通に道路も走れるバスが、ガイドウェイを備えた専用軌道上を、タイヤ横の案内輪を出す事によって運転手さんがハンドル操作無しで走れてしまうもの。走るのはバスなのに法令上は鉄道という、日本の鉄道路線の中では際立って異色なものとなります。日本ではここだけですが、世界ではどうなんでしょう。

ただ、軌道の上をバス(車)が勝手にカーブして走るシステムというかアイデアは、オモチャのトミカの世界では何十年も前から実現していたので、これで遊んだことのある大きくなった男の子としては、もっと普及していても良さそうな気がしないでもありません。

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中央線大曽根駅ホームから見える、ゆとりーとラインの大曽根駅。中央線で通る度に気になっていた駅です。余談ですが大曽根までは名古屋から12分、私が毎日乗ってるのと同じ10両編成の中央線ですが、こっちのは豪華な転換クロスシート車が連結されているのが凄い。

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駅は多摩都市モノレールの駅なんかよりも、ずっと大きくて威圧感があります。乗車したいバスの発車時刻が迫って来ていたので急いでホームへ。

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バスが駅⁈に入線するシーンは撮り損ねてしまったのですが、Suicaをピッとやって乗車した、10:00丁度発の高蔵寺行きバスの車内です。中は普通のバスと全く同じです。かぶりつき席(バス好きの人達の間ではヲタ席?)は座れず、後ろのシートに座ります。

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それでは出発、右にカーブする軌道の立派なこと立派なこと。バスは鉄道車両より軽量だという認識なのですが、こんなに立派な鉄筋コンクリートの構造体を採用するのは、軌道が高所にあるからか。素人の考えでは、道路渋滞を避けるのが目的ならば、建設費を抑えるために細い柱の低い位置の軌道で、アップダウンが沢山あってもいい気がしますが、これが正解なのでしょう。乗り心地がどうだったかは忘れてしまいましたが、とにかく乗っていて爽快です。

次はナゴヤドーム前矢田、バスが1台ちょこんと止まるだけなのが、勿体ないぐらい立派なバス停、いや駅です。この時はバスでドームの観客輸送なんて出来るのかと思っていたのですが、心配は無用です。地面の下には地下鉄名城線の駅もちゃんとあります。

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二つ目の砂田橋を過ぎると左にカーブして川を渡ります。上の写真は右側の景色ですが、左側は名鉄瀬戸線の名撮影地ではないですか。急カーブもあって確か減速する所です。瀬戸線に乗車した時には、すぐ横にゆとりーとラインがあったなんて気がつきませんでした。

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川を渡れば名鉄瀬戸線をオーバークロス。守山自衛隊前駅が見えます。走っているのはマンションの7階ぐらいか、そんな高くなくてもいいのに。そして自衛隊の中も丸見え。いいのか?

軽いアップダウンを繰り返しながら、小まめに駅に停車し進みます。だんだん緑が多くなってくる感じです。圧巻なのは川村と白沢渓谷の間で、必要あるのかと思えるぐらいの高さで高速道路(第二環状線)を跨ぐところ。高架の路盤が高いのは、5月に乗車した東海交通事業城北線もそうでしたが、これが名古屋の文化なのか。

ふと思ったのは、こんなに上空高くに路線を建設できるのなら、各駅にトミカの立体駐車場にあったような大型エレベーターを設けてバスを高い位置に上げ、駅間は全区間下り片勾配とし、位置エネルギーだけで走行するトミカのオモチャのような排ガスゼロのシステムを作り上げる事も可能かも。そのうち実現したら面白そうです。

大曽根から13分の乗車で小幡緑地駅に到着。これで鉄道路線としての、ガイドウェイバス志段味線の乗りつぶしは完了なのですが、もう次の駅、いや、ここからはバス路線なので次の停留所まで乗車しておきます。

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スルスルと高架を降りてガイドレールがなくなったところでモードチェンジのため停止。見たかったのはこれです。なんだか音が聞こえたので、タイヤの横に飛び出ていた案内輪を床下に収納したようです。ここからは普通のバスで、運転車さんはハンドル操作が必要です。

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道路に出ます。法令上はここまでが専用軌道なのでしょうか、それともさっきのモードチェンジをしたところまで?

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道路に出て100m程走って竜泉寺口停留所に到着。ここで降ります。

信号を渡った反対側のバス停から、数分後に来る大曽根行きバスに乗り、専用軌道に入る時のモードチェンジも体験しておこうと思っていたのですが、ゆとりーとラインの立派すぎる中間駅から乗るのも体験したみたい。小幡緑地駅まで歩いてみることとします。

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大曽根方面の道路にはバス専用レーンがあり、渋滞が激しそうなのが想像出来ます。このバスレーンの発展したというか、昇華してしまったのが、ゆとりーとラインなんだな。

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ゆとりーとラインのモードチェンジの敷地内には、白い車体のバスが駐車しています。これは試作車とかで保存されているものなのでしょうか。

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これが小幡緑地駅。エレベーターがありますが、エスカレーターは無し。階段を上るのはきつい高さ。

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反対ホームに入って来た中志段味行きバス。やっとバスのまともな写真が撮れました。ホームに放送が入り、乗る予定の大曽根行きバスは渋滞により5分ぐらい遅れるとのこと。

遅れて来たバスは、意外にも混んでいまして、一番後ろの座席の真ん中に詰めてもらって座ります。景色はあんまり楽しめません。そしてどの停留所でもどんどん乗って来ます。お年寄が多く、みなさん病院へ向かわれるのでしょうか。

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最後は続行便を出した方がいいぐらい混雑、そして遅れも大きくなって大曽根に到着します。

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通常はバスの中で、運転手さんによる運賃精算業務が行われるようですが、今日のこの便は混雑が激しいので、駅の改札で行うとのこと。こういう柔軟な対応はさすがです。

* * *

さて日本ではここだけのガイドウェイバスですが、世界ではどうなんだろうとWikipediaを覗いてみますと、数は多くないのですが、それぞれオモチャの世界のように個性的です。例を上げると、

トラムの線路の外側にガイドウェイバスの軌道を併設置し、トラムの地下区間にまで乗り入れ可能なもの。
ディーゼルエンジンと電気の両方で走ることが可能で、トラムとガイドウェイバスとの併用区間と、バスとして走るトラムの併用軌道区間では、トロリーポールを上げてちゃっかりトラムの電気を借りて走るもの。
駅構内にはガイドウェイを設置せず、一般のバスも乗り入れ可能とし、乗り換えをしやすくしているところ。

また、日本のガイドウェイバスについては、建設費が異常に高すぎることの他に、なんと!1駅間で走行出来るバスは1台のみと決められているそうで、バスの機動性を全く生かせていないなんてことも書かれています。せっかくの新しいシステムなのに、法が追いついていないというか、開業して17年経つというのに何とかならないものでしょうか。ラッシュ時にはバスが数珠繋ぎになって走るのかと思っていたのですが、違うようです。これならガイドウェイなんて取り払ってバス専用道路としておいた方が良いのではないか。

話が飛びます。世界一だと自負していた日本の新幹線の技術が、今や中国に抜かされてしまったようですが、新交通システムの分野では、相当先を越されてしまっている感じです。

驚いたのはスマートレールという現在試験中のシステムで、道路に白線を書くだけで軌道が完成し、架線無しで走る数両連結のゴムタイヤ電車。そのうちGPSの技術で白線が、AIの技術で運転手も要らなくなるでしょう。

日本でもこれがLRTとして各都市で導入出来たら、鉄道路線が一気に増えるなんてことが起きるかもしれません。でもやっぱり、これも道路やら鉄道の法に縛られて、日本での導入は簡単にはいかないのではないかと思うところです。

(乗車は2018年12月)

次の記事:愛知環状鉄道乗車記
関連タグ:新交通システムバスの旅
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フェリーにバスごと乗船、鹿児島中央駅-鹿屋間直行バス乗車(船)記

南九州鉄道旅行の3日目で最終日、この日は日南線だけ乗って、その後飛行機に乗って帰るだけという、珍しく緩いスケジュール。いつもよりも遅い起床で、ホテルで鶏飯の朝食(美味しかったなぁ)を食べ、まずはバスで志布志を目指します。

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天文館通のバス停で待つ間に撮れた鹿児島市電。古いのは来ず。

最初に乗車するバスは、「鹿児島中央駅-鹿屋間直行バス」というやつで、バスが乗客を乗せたまま、鴨池・垂水フェリーに乗船し、鹿児島湾を渡ってしまうという面白い路線。このバスの存在は、乗り潰し趣味の大先輩であるrailwayさまから教えてもらい、日南線に乗るときは、これを利用して志布志まで行くとずっと前から決めていました。バスは定刻8:45発のところ、3分程遅れて天文館通を出発。

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運良く一番前の座席に座れました。左写真は、お祭りの時のみ電車が走るという高見馬場のデルタ線の一辺。そして右写真は鹿児島中央駅、今回の旅行で鹿児島県の鉄道路線は乗り潰してしまうので、当分の間、ここに来ることはなさそうです。

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鹿児島中央駅で10名ほど乗せ、駅を背に進み、右に折れると鹿児島市電1系統の走る道路をしばらく進みます。ここは昨日市電で乗車したものの、混んでてほとんど車窓が見れなかった区間です。こんなところを走っていたんだな。橋も渡る。

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古い電車も来た。車番は603。

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鴨池港にはすぐに着きまして、まずは広い駐車場でしばらく待機。

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そしていよいよバスの中へ。こういうの楽しい。港と船内には働く人がたくさんいて、合理化一辺倒の鉄道とは違うみたい。いいなぁ。

所定の位置に停車したら、すぐにバスから降りれます。普段はバスの中に留まることが出来ないようですが、今日は暑いので、クーラーを付けときますのでそのまま残ってもよいですよとのこと。もちろん私は降りて船内を散策。降りる際はカードが渡され、乗車する時に必要なので無くさないでとのこと。

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上階への階段から見るバス。船内はキハ58+キハ28がちょうど収まりそうなサイズです。国鉄時代、ここに鉄道車両を航送するシステムがあったら面白かったろうなぁ。大隅半島の鉄道地図も今とは違ったかたちで残っていたでしょう。

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上がったところに喫煙所があり、早速一服した後に中に入ります。有名らしい船内のうどん屋さんは、出航前というのにもう長い列ができている。後で出直そう。

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出航します。さよなら鹿児島、また来る日まで。

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青天の日曜日、暑い日でしたが、防波堤には魚釣りをする人。そして桜島は今日も見えません。

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一通り船の中を歩き回って、船内のうどん屋さんへ。まだお客さんは途切れておらず、ちょっと並んでさつま揚げうどんを購入。ホテルの朝食の鶏飯を食べてばかりですが、ペロっと胃の中に納まりました。ここのさつま揚げが独特で、なんだかスカスカなのですが、これが出汁の効いたうどん汁を吸って、旨さ倍増。みなさん並ぶだけあるなぁ。

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満腹になってほとんどデッキで過ごし、すっかり鹿児島は見えなくなって、垂水の港が見えてきました。所要時間は40分ぐらいか。船内を歩き回れて、軽食が食べられて、(大きな声では言いにくいですが)喫煙も出来る、こんな昔の鉄道連絡船みたいな船に乗れて大満足。船内放送に従い、バスに戻ります。

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バスが船から出るところ。

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垂水港のターミナル。ここで降りて、ここから志布志までのバスに乗る事も考えていたのですが、そのまま乗車して鹿屋まで進みます。ちなみにこの直行バスは、鹿屋市が運行するコミュニティーバスなんだそう。しばらくは海岸線沿いに走ります。たぶん山側に大隅線の廃線跡があるんでしょう。

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ウトウトしていますと鹿屋の市内でして、内陸部にあるというのに、鉄道がないのが不思議なくらい大きい町です(垂水の方が栄えていると思ってましたが逆です)。そして天文館通を出て約2時間、鹿屋(リナシティかのや前)に到着です。大きなショッピングセンターの一角にある停留場です。

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次のバスまで40分時間があるので、バス停から南へ、大隅線鹿屋駅跡地でキハ20が保存されているという市役所の方へ歩いてみます。トンボがたくさん飛んでいる川を渡ると、左手に昔は鹿屋の商業の中心地だったっぽいアーケードがあるのですが、今は中が車道になっています。

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市役所へ向かう道もほとんどシャッター通り。暑くて汗だくだく。今日も日南線でお洒落な観光列車に乗るので、あんまり汗をかきたくない。それに鹿屋駅跡地は思ったよりも遠く、着いたところで次のバスに間に合うかどうかも心配になってきました。鹿屋駅跡に行くのは中止、戻ります。それにしても市街地からこんな離れたところに駅があったのでは、鴨池・垂水航路に鉄道車両を航送するシステムがあったとしても、やっぱりバスに置き換えられる運命だったろうなぁ。

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クーラーの利いたきれいな待合室でしばらく涼み、11:30発の志布志行きバスに乗車します。10名ほどの乗客がいたのですが、市街地を出る頃には私含めて3名に。またウトウトして、左側に遮るものが無くなり海沿いに出ますと、そろそろ志布志。川を渡る橋では海側に、大隅線のものだったと思われます鉄橋が見えました。

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12:29、志布志駅前に到着します。駅ではキハ40がポツンと停車、これが次に乗車する13:12発の油津行き普通列車。まだ改札は開いていないので駅周辺を散策します。かつての志布志駅は、日南線、志布志線、大隅線の接続駅で広い構内を有する駅でしたが、日南線だけの終着駅となってからは東側に駅舎とホームを移設し、現在のかたちになっています。

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かつての構内の中央、駅舎の跡地に建つというショッピングセンター。加世田や枕崎もそうでしたが、駅の跡地に大きな商業施設が建つのは、人が集まる場所が継承されたということで、いいことかもしれません。

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かつての構内の西側は公園。

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ここにはC58、ヨ8000、キハ52が保存されています。この門鉄デフのC58 112は、現役時代、撮り鉄に大人気だったに違いない。一方キハ52は、志布志線、大隅線廃止と同時に引退したとすれば、短命だった残念な車両になります。

(乗車は2018年8月)

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関連タグ:バスの旅船の旅

鹿児島~加世田~枕崎をバスで移動

さぁ、次は日本で一番南だった鉄道路線、指宿枕崎線の乗り潰しです。盲腸線は終着駅を目指して延々と進むのも趣がありますが、この路線の乗り潰しは、加世田に寄って枕崎からスタートすると前々から決めていまして、まずはバスで加世田へ向かいます。乗車するのは鹿児島中央駅前を10:05発に出発し、加世田と枕崎にしか停車しないというスーパー特急バス。

乗客は15名ぐらい、車内は涼しくて快適で、道中ほとんど眠りこけていたのですが、途中どんなルートを走っているんだろうと、グーグルマップを立ち上げてみますと、薩摩半島を横断する県道をスイスイ走っていました。こんな道があれば、鹿児島交通枕崎線なんて不要だよな。指宿枕崎線の枕崎より先も、同じかもしれません。なにせ鹿児島から枕崎まで1時間半で着いてしまいます。(指宿枕崎線だと2時間半)

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11:00に加世田のバスターミナルに到着。外は暑い。乗車したのはこんなバス。

さて、ここ加世田のバスターミナルは、鹿児島交通枕崎線の加世田駅があった場所。鉄道存続時の加世田駅については、宮脇俊三さんのローカル私鉄を巡る著書に詳しく書かれていまして、ほとんどスクラップ状態の小型タンク式蒸気機関車が何台も放置されているという時間が止まったかのような情景を、一度見てみたいと思っていました。しかし現在は鉄道が廃止されて34年もの年月が経ちますので、駅の跡はきれいさっぱり整備され、どこに線路があって、どっちが伊集院で、どっちが枕崎かすらも解らなくなってしまっています。

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昔鉄道があったことを示すのは、ロータリー中央に置かれた蒸気機関車と、

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小型ディーゼル機関車。

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他に見つけたのは鉄橋の切れ端。それとこの古い木造ベンチも鉄道駅時代からあるものかもしれません。

この鉄道については、本や雑誌の記事でしか知らないのですが、やはりこの鉄道を象徴する車両、国鉄キハ07と同型で、赤に紺色帯という暑苦しい塗装のキハ100形を残してほしかった。帰ってから知るのですが、実はバスの車庫の中にちゃんと保存されているとのこと。

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屋外に掲示されている晩年の加世田駅の光景。この時に来てみたかったなぁ。しかし、加世田については、寂れた小さい町のイメージを勝手に抱いてしまっていましたが、バスの車窓から見た限り、実際は南さつま市の中心だけあって大きく、そんなに寂れてはいません。

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バスターミナルの裏手には、古い石造りの倉庫を利用した南薩鉄道記念館というのがあるので、もちろん入ってみます。入場料は200円で、バスターミナルで入場券を購入すると、私が本日一番最初の入場者のようで、今鍵を開けますので、しばらくお待ちをとのこと。中は閉め切っていたのですごく暑い。ササっと見て出よう。展示物は鉄道が好きな人には貴重なものですが、200円払う一般の人にはガラクタにしか見えないかも。キハ100のと思われる座席に座ってみます。シートピッチ、窓割りと合ってない座席配置も正確に再現されているのでしょうか。シートピッチについてはもう少し実際は狭いんじゃないかなとも思ったりして。

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輸入機関車と昭和26年の台風による被害。この鉄道も最後は豪雨のよる災害で一部区間が不通となったまま廃止されてしまったのですが、昔から大変だった事が伺えます。展示されている写真はどれもとても興味深いもので(特に当時の人々の服装なども)、もう少しゆっくり見てみたい気もしましたが、昼食もここで摂らなくてはならないのでそろそろ出ます。

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それと、この鉄道とは関係ないですが、この昔の貴重な地図もゆっくり見てみたかった。

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外に出たところで、バスターミナル、南薩鉄道記念館の周りには古い機械が多数置いてありまして、貴重な物だとは思うのですが、説明が全く無いので、何をする機械なのかさっぱり解らない。

さて昼食ですが、バスターミナルの周りに飲食店は見当たらず、暑いので歩いて探しまわる気力も無く、バスターミナルの裏手に裏口のあるショッピングセンターに入ってみます。涼しいです。中は家電、園芸用品、仏壇まで1フロアで売ってる広いショッピングセンターで、やっと食品売り場に辿り着くと、惣菜売り場にずらりと並ぶ弁当の数に、加世田の街の大きさを伺い知る事が出来ます。さぁ、どれを選ぼうかと思ったところですが、店内にイートインコーナーは無く、外にあるゴミ箱は、家庭のゴミを捨てるなと完全に塞がれていまして、弁当の容器を捨てる事が出来そうにない。という事で、この日の昼食は、ショッピングセンター入口にあった、たこ焼き屋さんで暑い中汗をかきながらたこ焼きを食べる事となりました。

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次に乗るバスは、加世田バスターミナルを始発とします12:00発の枕崎行き。乗客は私の他に高校生ぐらいのスポーツ少年が一人だけ。バスは出発するとしばらく市街地を走った後、山を登って行きます。こんな坂はキハ100形は登れないはず、鉄道はどの辺に敷かれていたのでしょう。予習して来るべきでした。

峠には太陽光発電パネルに囲まれた道の駅270というのがあって、そこから下り坂。すると左手に線路跡を発見、朽ち果てたホーム屋根みたいのも見えます。カメラを用意です。

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一番まともに撮れた線路の路盤に踏切の跡?
こんなところをキハ100形はノコノコ走っていたのか。その後、線路の跡は見失い二度と見れず。そして川幅が広くなり市街地に入って、スポーツ少年が下車して私一人になってしばらく、12:40、終点枕崎に到着です。線路はどこだ?

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あった!子供の頃からいつかは行くぞと思っていた日本の鉄道の南端の終着駅・枕崎。50歳を過ぎてやっと到着出来ました。

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左写真は鹿児島交通が存在していた時の枕崎駅があった場所で、現在はドラックストアになっています。そんな経緯から、指宿枕崎線はちょっと路線が短くなってしまっています。このような事例は数多くあるんだなぁと改めて実感。それと、駅の周りには観光客向けの飲食店がいくつもあって、加世田よりここで昼食をとるプランにすれば良かったかもしれません。

(乗車は2018年8月)

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高知東部交通(奈半利~甲浦)乗車(バス)記

土佐くろしお鉄道阿佐線の次は、阿佐海岸鉄道阿佐東線を目指します。ここでお世話になる室戸岬を経由して奈半利(安芸)から甲浦までの高知東部交通のバス路線は、鉄道旅行者、特に乗り潰し派にとても多く乗車されている路線ではないかと思います。四国鉄道旅行のゴールデンルートの一つと言ってもよいでしょう。

夏休み期間中でもありますので、奈半利駅前のバス停には同志が何人かいると思ったのですが、8:52発の甲浦岸壁行きバスを待つのは私一人。こういう状況だとバスはちゃんと来るだろうかと不安になってくるのですが、ここは日本、バスは時間通りに現れます。

ここで写真は撮り損ねてしまったのですが、来たのは宇和島から宿毛まで乗ったのと同じ、前と中央に扉がある首都圏で走っているような普通のバスでした。私一人乗ったところですぐ発車、他に乗客は地元のおじいさん・おばあさん二人だけでした。以下、道中で印象に残った点をさらっと書きますと...

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鉄道旅行で海沿いを回るときは半時計回りで進行方向右側に座るのが、海と対向線路(列車)が両方見えていいのですが、バス旅行の場合は時計回りで進行方向左側に座るのがいいみたい。1車線分海に近い所を走るだけで、海の見え方もずいぶん違って見えるはずですし、オタシート?と呼ばれる一番前の御一人様座席も楽しめます。バス旅行の通な人の考えも聞いてみたいところです。

約40分で着く室戸の町はけっこう広い。一旦東海岸へと抜ける道に寄り道し、途中で乗った高校生を降ろし、Uターンして西海岸へ戻り、室戸中心部へ向かいます。

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室戸営業所で運転手さんが交代。夏休みだというのにここですれ違うバスも乗客は2,3人の地元の人。バスに乗って岬めぐりなんて今の時代誰もしないようです。30年前に乗った襟裳岬に向かうバスはこんな状況ではありませんでした。

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室戸の町で一番大きい建物は痛々しい廃墟?。この建物は何だったんだろうと「室戸・廃墟」で検索してみたのですが、もっと凄い(廃墟マニアではおそらく有名な)のに検索結果ページを占領されてしまう状況で、結局わからず。

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今度の運転手さんと乗客のお年寄りとの話が弾んでいたところだったのですが、お年寄りは岬小学校で下車。ここで乗客は私一人になってしまいます。

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この近辺は国道を走らず、旧街道っぽい生活感のある細い道をゆっくり進みます。ローカルバスらしいほのぼのとした光景ですが、バスを待つ人がいないのが残念。

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バスは左へ左へとカーブ。この辺が室戸岬のようです。せっかくここまで来たのだから降りてみたくなってきました。2分停まってくれれば、岬の先端まで行ってこれそう。途中下車するとして1時間もいたら、時間を持て余してしまうんだろうなぁ。

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深層水センターにジオパークと観光客の来そうなバス停からも乗客無し。ひたすら進みます。こんな岩も見えました。

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海上数百キロ先には台風が居座っていますので波は荒い。サーフィンやっている人もいます。暇なので写真を撮ってみます。

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最後は湾が見え、海水浴場があり、若い水着の男女も見えます。

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やっと着きました甲浦駅前。私と地元のおばさん2人が下車。なんとか乗車したバスの写真も撮れました。10:41着ですので2時間近く路線バスに乗っていたのか。外の空気がとても気持ちいい。道路脇の排水溝で何かがガサガサ動きます。覗いてみたら数匹の沢蟹がいます。空気も水もきれいなところみたいです。

(乗車は2016年8月)

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宇和島バス(宇和島~宿毛)乗車記

宇和島から次の乗り潰し路線の土佐くろしお鉄道宿毛線宿毛駅へは、宇和島バス(正式社名は宇和島自動車株式会社)で抜けてしまおうと思います。このバス路線、愛媛県愛南町の中心部、城辺までは1時間に1本ぐらいあるのですが、県境を越えて宿毛まで行くバスは本数が少なく1時間以上待たなくてはなりません。せっかく四国の西端まで来たのですから、まずは城辺行きに乗って、途中宇和海の見えるドライブインでも見つけて途中下車して昼食をとり、それから次のバスで宿毛に向かおうと思います。

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宇和島10:35発の城辺行きバスが来ました。クルリとバスが反転しますと...

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ゲゲッ!長距離バスなのに、前と中央に扉のある普通の路線バスなんだ。それにしても乗車するバスの写真を撮るというのは難しい。

車体中央よりちょっと後ろの海側座席に座って出発です。宇和島の町というのは、1時間に1本特急が発着するだけありまして、けっこう大きい。こんなことは鉄道に乗っただけでは解りませんでした。印象に残ったのは、まずは宇和島城。とてもかわいいお城で、登ったら宇和島駅の俯瞰撮影でも出来るのでしょうか。そして病院、メインストリートを外れて変な道走ると思ったら大きな病院に到着します。この病院前が大バスターミナルになっていて、たくさんのお年寄りがバスを待っているのです。その後も宇和島市内はなかなか抜け出せず、長距離バスなのにもう降りる人もあり、乗る人もあり。この辺で私は眠ってしまいます。

起きたら高速でビュンビュン走っています。隣に高速道路の無料区間というのがあるのも凄い。津島の街に入ります。左側を流れる川がきれい。ロードサイド型の飲食店もたくさんあって(タイ古式マッサージ店なんかもある)ここで降りてもいいかとも思いますがもう少し我慢。そしてここも病院は大きい。

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山を越え、嵐というバス停からは海の見下ろせる絶景区間。道路沿いには美味しい魚が食べられそうな飲食店もいくつか見られます。しかし乗客数名のバスは、どのバス停も通過してしまいますので、飲食店を確認して途中下車なんて無理。適当に「降ります」ボタンを押して、周りに何も無い所で降りざるを得ない状態になっても困りものですので、この辺で降りるのは諦め景色を楽しむことにします。鉄道とバスでは勝手が全然違うのを改めて実感です。白いブイが浮かんでいるのは何の養殖をしているんでしょう。

柿の浦を通過しますとトンネルに入ります。ファンタジー映画の宝の場所を示す地図に書かれているような奇妙な形の由良半島の、付け根部分を越えるトンネルです。ここでピンポン音!次停車しますランプが一斉に光ります。次は「鳥越トンネル」というバス停で、由良半島の先まで行くバスの乗り換え停留所なのです。ドライブインとかありそうです。私も一緒に降りる準備をします。

しかし着いてみれば道路が分岐しているだけの全く何も無いところ。ここでは5名ほどの乗客が降り、残ったのは私一人になってしまいます。降りた人たちは、この何も無い所でどのぐらい待てば由良半島の先まで行くバスに乗れるのだろうと帰って調べてみれば、15分でバスは来る。

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私しか乗っていないバスは、私が降りますボタンを押すか、乗る乗客がいない限りノンストップという状況で、どんどん進んで行きます。どこで降りるか決めなくてはなりません。このまま終点の城辺営業所まで行ってしまうと、内陸部の町外れみたいな所で昼食をとれる食堂を探さなくてはならないかもしれないのです。せっかくのきれいな景色ですがタブレットでグーグルマップを開いてどこで降りるか検討です。

11時45分、長崎というバス停で降ります。宿毛方面に向かって歩くと、沿道の店先で立話をしていたおじさんが、「よく来たねぇ」とびっきりの笑顔で挨拶してくれます。後で知るのですが、この近くにも四国八十八箇所の第40番札所平城山観自在寺というのがあるのです。

うどん屋さんがありましたが飛ばしてそのまま進むと、ボウリング場併設の歴史ありそうなレジャーホテルがあります。中に観光案内所みたいのがあるので覗いてみると、大食堂が営業していましたので、海は見えませんがここで昼食にします。お刺身と天ぷらのそれなりの値段の定食は、とにかく天ぷらが揚げたてでサックサク。こんな美味しい天ぷらは久しぶりで得した気分です。テーブル上には昔ながらの大きな灰皿が置かれ、いつもなら食後の優雅な一服となるのですが、今回の旅行中は煙草を持たないことにしたのですぐに外に出ます。

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長崎バス停近くの漁港を散策。運気が上がるんじゃないかと感じる海風をしばらく浴びた後、長崎12:45発の宿毛行きバスに乗ります。今度も前と中央に扉のある普通の路線バスですが、乗客は数名いてゼロではない。途中バス停で八十八箇所巡りの親子が乗車。背の高い父さんは40代前半、息子は小学生高学年ぐらい。白衣に笠と格好もバッチリ決まっている。息子にとってはこういう時期に格好いい父さんと、こんな旅ができるなんて、一生忘れない経験になるんだろうなぁ。

城辺の街を進み、町外れにあるバスターミナルの城辺営業所では運転手の交換。後はほとんど山越え区間(だったと思う)で、視界が開けると高知県宿毛の街で、13:25に宿毛駅に到着です。親子お遍路さん含めほとんどの乗客がここで下車ですが、私は次に乗車する列車まで1時間20分以上もあるので、このまま宿毛の中心部まで乗り続けることにします。13:30、宿毛市役所前で下車。

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そこから数分歩くと、宿毛駅の一つ中村寄りの東宿毛駅がありまして、ここから鉄道で宿毛までまた戻り、終着駅に到着するというのを味わおうと思います。

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ここ宿毛の街で目にした面白いというか不思議な光景がこれ。道路に水路があるのですが、水路には仕切りがあり2本別々の水の流れがあるのです。流れる方向は同じだったと思うのですが、何のために何の理由で2本の水路があるのでしょう。私には答えが全く浮かびません。

(乗車は2016年8月)

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おじさん鉄道ファンの日本の鉄道乗車記録。2012年、ふと日本の鉄道全線に乗ってみたいと思うようになり、乗りつぶしをスタート。現在の未乗区間は約2,850kmで、今の生活パターンだとすべて乗りつぶすにはあと10年ぐらいかかりそうです。路線や車両に愛情を込めながら、少しずつ記録に残しておこうと思います。古い記事をご覧になりたい方は下のカテゴリーの「年別目次」からどうぞ。

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