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JR七尾線・のと鉄道七尾線乗車記2

のと鉄道七尾線の終着駅の穴水に滞在できる時間は僅か13分。急いで切符を買い直し、この駅構内で見られる車両の撮影をします。

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まずは2番ホームから1番ホームを望みます。手前1両が穴水まで乗車して来た車両、奥の2両編成がこれから乗車します16:20発の七尾行きになります。おかしな天気のおかげでそこそこ明るいのに影が無くて不思議な光景、アートフィルター等の加工は全くしていません。

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2両編成の手前に描かれるキャラクターは「のとりあーな」ちゃんだそうだ。

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そしてこっちの車両はもっとすごいぞ。

最近のローカル私鉄によくあるお客さんを呼ぶための、車両の内外装の改造またはラッピング方法として、

①水戸岡先生にお願いする
②昔のアニメキャラの力を借りる
③萌え系の力を借りる

この3通りが多いように思えるのですが、①はまぁ非常に一般受けするので理解できる。②は古いアニメばっかりに思えるのですがどうなんだろう。ずばり鉄道会社さんは、おっさんを対象にしているのだろうか。純粋に子供がうわーっと喜べそうなのは、アンパンマンとドラえもんぐらいではないだろうか、キティちゃん電車やポケモン機関車なんかも出てきても良さそうなのに、この辺はお金の件とか大人の事情もあるのでしょう。そして③、私としてはちょっとなぁ…という感じでして、突っ込んだコメントはしませんが、これ目当てで遠方からお客さんが沢山来るのならすべて良しでしょう。

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しかしこうやって丁寧に描かれた女の子の絵をずっと見ていると、だんだんこの世界に引き込まれそうにもなってくる。どんなストーリーなんだ?どの子もみんな可愛いのですが、主役はどの子なんだろう。

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さて今度は0番線に保存されている車両。0番線は今まで乗って来た側と反対に向いています。そうなんです。ここから線路は二手に分かれ、輪島まで20.4km、蛸島まで61.0kmもの路線が存在していたのです。0番線という表示からなんとなく連想されるように、能登半島の鉄道を登山にでも例えれば、今は終着駅の穴水駅はまだ五合目、ここで一息入れて再スタートをする場所といったところ。

津幡から穴水まで87.5kmを乗車して、能登半島の鉄道は全部乗った事にしてしまいましたが、当時からしたらまだ半分なのです。自分のやっている事(乗り潰し)もなんだか少し馬鹿馬鹿しく感じて来ます。輪島への路線の廃止が2001年、蛸島の方は2005年の廃止ですので、実は意外と最近で、その気になればいつでも乗りに来れた路線なだけに、よけい悔しい。まぁ仕方ない。

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中を除くとバブルの雰囲気プンプンのNT800型。この車両の経歴については他でもいろいろ書かれていますので、ここでは省略いたしますが、保存されているのが痛々しく感じるほど残念な経歴でして、うーん、仲間と一緒にミャンマーに行けなかったのか…(要人専用車両なんかになったりして)。

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さて帰ります。そろそろ夕暮れの空と共に、女の子たちともお別れ。手を振ってくれているではないか。

ここから七尾までは、もう乗車してから3カ月以上過ぎたので良く覚えていない。寝てたのか?、ちなみに来る時乗った車両のクロスシートの配列は1+2列でしたが、帰りは2+2列でした。そして乗客のほとんどが高校生でした。

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七尾駅ではまた雨。ここから乗車するのは17:06発の普通列車美川行きは415系800番台、七尾線初乗車ですのでこの電車も初めてです。登場時は、直流区間しか走らない485系から交流器機を113系に移設して415系にし、交流器機の無くなった485系は183系にしてしまうというのに、なかなか面白い事するなぁと思ったものです。私の乗車したのは初期の113系からの改造のようで、窓はユニットサッシでないタイプ。

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そしてトイレのこの窓の形状に、うわっ懐かしい~と思わず写真を撮っておきました。

出発しますが外は真っ暗。ほとんどウトウトしながら過ごしてしまうのですが、津幡手前では上手い具合に起きて、内部の照明がバチンと落ちる、古い電車ならではの交直デットセクション通過を久々に体験できました。

ちょうど夜でして白熱灯の非常灯が優しく光り、惰行状態でのふわふわした感じの乗り心地に、室内照明が無い状態でないと見えないちょっと違った外の景色。いいなぁ~、夢の中で電車に乗ってるようだ。

非常灯は壁に着いた縦長の物で、485系から交直切替関係の器機を移設したとの事ですが、485系の非常灯は天井に付いていたはず(この辺はうろ覚え)。この非常灯は廃車になった401~系や451~系あたりから移設された物なのでしょうか。

ところでこの七尾線、(今更ながら)なんで直流電化なんだろう。調べてみたら天井川をくぐるトンネル内の絶縁の問題を考慮してこうなったんだそうだ。それならば天井川を一跨ぎしてしまう鉄橋を作ってしまえばいいのに…とも思うのですが、変電所を作る方が設備投資も少なくて手っ取り早かったのでしょう。交流電化にした所で、この415系を含む古い交直両用電車は直流モーターで走っている事ですし。

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金沢に到着。中間車の車端部の窓は小窓が2つ並ぶんだ。細かい所でこんな手の込んだ改造をしてるとは知らなかった。萌え系のラッピング車両より、萌えてしまう。しかし金沢駅ではもっと感動してしまう車両と出会う事が出来まして、

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475系の旧塗装車が停車中でした。東京都の西の方で育ち親戚は関西と長野県、子供の頃、交流区間とは縁の無かった私にとって交直両用急行電車は憧れでして(何故か交直両用特急電車より)、特に車体裾にクリーム色の細い帯が入ったのは写真でしか見た事が無かったもの。カッコいいなぁ~。

駅下の食料品売り場で閉店間際で安くなったお寿司を買って、しらさぎ16号、ひかり536号を乗り継いで名古屋へ、この日は駅前のビジネスホテルで就寝。

(乗車は2013年11月)

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JR七尾線・のと鉄道七尾線乗車記1

高山本線の乗り直しを終えて、次はJR七尾線とのと鉄道の初乗車に向かいます。ちょうど良い接続で七尾線に直通する、はくたか6号があるので、20分の接続時間の中で急いで立山そば(旨かったなぁ~)をすすってから乗車します。

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やって来た編成は北越急行所属の赤いラインのスノーラビット(写真は金沢駅で撮影)。お目当てのカラーが来てラッキーと思っていたのですが…

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金沢駅で七尾線に直通する3両編成の方にホームを歩いて移動すると、ゲゲッ!なんと付属3両編成は青いラインのJR西日本所属の編成ではないですか。こんな混結運用をしていたとは恥ずかしながら知らなかった。昔は統一されていて時刻表にも何号はどちらの所属編成か出ていたような気がしたのですが…

後で知るのですが2005年からこういう運用が始まったらしい。そして北越急行のホームページには編成表が公開されていて、基本編成と付属編成の所属会社(=色)が揃う事の方が、どちらかと言えば珍しく、2014年2月分のこの列車「はくたか6号」を見ると、青青で揃ったのは8日、赤赤で揃ったのは僅か2日しかないのでした。

来年の春、北陸新幹線の開通によって、特急はくたか、そして北越急行の赤いラインの681/683系は消える運命にあるようなのですが、撮り鉄の方々にとっては赤ラインの捕獲、特に基本・付属編成すべて赤ラインで揃った編成の捕獲には、大変な苦労が想像されそうです。

和倉温泉まで直通します唯一の自由席の7号車ですが、ほとんど金沢で降りてしまったようでガラガラ。ほとんどが後ろ向きのままの座席の一つを適当に選んで回して、ボックス状にしてまったり過ごす事にします。津幡を通過して初乗車となる七尾線に入って行くのですが、じっくりこの路線を見てやろうという情熱というかエネルギーを高山本線で使い果たしてしまったようで、ボケーッと車窓を眺めているうちに終点和倉温泉に着いてしまいました。また高山本線では晴れていたのに、津幡を出たあたりから激しい雨でした。これが太平洋側と日本海側の違いでしょうか。

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終点和倉温泉は2面2線の駅で、はくたか6号は駅舎と反対側の2番ホームに到着。他の乗客にとっては階段上り下りさせやがって…となりますが、私にとっては、出札の前に綺麗な編成写真を撮影できるのでありがたい。しかしここでは、赤いラインの3両編成の絵が欲しかったなぁ。

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「はくたか」の幕も記録に残しておきましょう。

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駅前に出てみますと、ちょっと晴れ間が出て来ました(その後、秋の?又は能登半島特有の?めちゃくちゃな気象状況を目にします)。この駅での接続時間は59分、この間温泉でもザブッと行きたいところですが、駅近くで入れる所は無いようで何もする事が無く、温泉客を迎えに来た旅館の送迎員の方々など見て過ごします。さすが有名どころとあって、みなさまスマートで丁寧な接客でして、私もいつかは泊まってみたい。

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やがて天気は再び激しい雨となります。写真はやっとやって来ました和倉温泉15:34発の穴水行き。NT200という新しい車両の1両編成。乗車率は30~40%ぐらいか、一番前の席が空いてましたので、そこに座らせてもらいます。

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次の田鶴浜駅で交換。交換した車両はマジンガーZのラッピング車。

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おっ!オユ10だ!そういえば能登線の何処かの駅にオユ10が保存されていたのを思い出しました。(昔は甲駅に保存、甲駅廃止により現在は能登中島駅にて保存だそうです。)

この車両が保存されたのは相当昔で、まだ私が学生だった頃。その頃はこんな屋根にクーラーが乗っている新し目の車両より、内部が木造ニス塗りのもっと古い車両(例えばオハ61なんか)を保存すればいいのにと思っていたのですが、鉄道郵便車そのものが日本から消滅してしまった現在、極々僅かに保存されている郵便車でして、当時、保存にあたりこの車両を選択した方々、現在もこの車両の保存に携わっている方々には頭が下がる思いです。こうして美しい姿を維持するのも相当な労力がかかっているかと思います。

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なんと能登中島から先は天気が雪になります。しかも結構積っている。

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次の西岸駅では雪はもう止んでいる。ほとんど海岸線沿いを走っているのにどうしてコロコロ変わるのだろうと思っていたのですが、能登中島から西岸駅間は小さいながらも峠越え区間でして、グーグルアースで見てみると、両駅の標高は11m、この間の最高部は69mと結構な標高差なのです。

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そろそろ終点の穴水、だんだん晴れ間が出て来たぞ。海に浮かぶオレンジ色のブイ?がキラキラ輝いています。

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穴水に到着。何と遠方は晴れているではありませんか。私のいる部分はまだ雲がかかっていまして、なんだか不思議な光景。マジックアワーみたいなものなのでしょうか。

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駅前の光景も不思議な感じ。

和倉温泉から穴水まで僅か28km、33分の乗車で曇→雨→雪→晴と、めちゃくちゃな気象状況を体験した訳ですが、たまたま私の行ったのがそういう天気の日だったのでしょうか。「女心と秋の空」という言葉もある事ですし。いや、もしかしたら日本海と富山湾に挟まれ、富山湾の向こうには3000m級の山々も控える能登半島というのは、非常に複雑というか安定しない気象状況が日常茶飯事なのではないだろうか、対岸の魚津では蜃気楼が頻繁に見られるのも関係するのかもしれません。ちょっと興味を持って「能登半島・気象」「能登・天気・特徴」あたりでいろいろ検索してみましたが、その答えは見つかりませんでした。私の考え過ぎのようです。

(乗車は2013年11月)

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QJ7000

Author:QJ7000
おじさん鉄道ファンの日本の鉄道の乗車記録です。2012年、ふと日本の鉄道全線に乗ってみたいと思うようになり、乗りつぶしをスタート。その時の未乗区間は7,818.4kmでしたが、12年目にしてあと1,002.5kmになりました。すべて乗りつぶすには、今の生活パターンだと、まだ7,8年ぐらいはかかりそうですが、路線や車両に愛情を込めながら、少しずつ記録に残しておこうと思います。古い記事をご覧になりたい方は下のカテゴリーの「年別目次」からどうぞ。

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