宇野線乗車記

宇野線列車の発着する茶屋町駅は、2面3線の配置で、岡山方面、宇野方面共ホーム対面で乗り換えが出来ます。これは毎回四国に来る時に見て知っています。

しかし宇野・四国側の線路がこういう配線だったとは知らなかった(写真は宇野から戻ってきてから撮影)。てっきり宇野線の中線は、茶屋町駅を出たところでスルスル高架を降りて、本四備讃線とは平面交差無しで分岐するものと思ってました。
さて、ここで気になるのは外国人旅行者がとても多いこと。宇野線にですよ。乗る電車、降りる駅を間違えたのか。いや、プロレスラーのような欧米人の方が、乗務員に「ウーノッ?」(ウを強く、語尾上げる)と聞いていましたので、目的地が宇野であることは間違いなさそう。総乗客数は20名ぐらいで、うち10名が外国人旅行客。宇野に何かありましたっけ?
それでは13:11に出発、まずは下り本線をしばらく走り、宇野側であります左側に分岐すると思っていたら、上り本線に転線し、右側に分岐し、高架を降りて本四備讃線をくぐります。降りたところで本四備讃線の植松駅も見えます。
あとは単線のローカル線なのですが、中間駅の6駅うち5駅が、昼間は1時間に1本の路線になってしまったにも関わらず、棒線化されず交換できるようになっています。しかも待避線は長いまま。これは瀬戸大橋が不通になった場合に振替輸送が出来るように残されているのでしょうか。八浜を出てからは、ここを長大なブルートレインやコンテナ列車が走ったのかと思うような、ちょっとした山間部を走ります。

13:34、昔は広い構内だった感じのスペースが広がり、100メートル陸側に移設されたという現在の宇野駅に到着です。


ホームは1面2線、留置線には夕方から走るんだろう3両編成の115系が昼寝中。私にとってはこの駅が、宇高連絡船存在時に、どんな様子だったのか全く覚えていないのが悲しいところ。往路はとにかく四国!四国!と先を急いでました。復路は深夜便で本州に到着しています。この駅は、駅としての重要度は数十ランクも落ちてしまいましたが、旅行者にとっての印象は、慌ただしい乗換駅から味わいのある終着駅に格上げされたといったところでしょうか。
着いた電車は7分で茶屋町に折り返します。当初はそれで帰るつもりでしたが、お腹も空きましたのでお昼も食べて、1時間後の電車で帰ろうと思います。何より外国人旅行客がどこへ行くのかを知りたい。トイレに寄った後、探偵にでもなった気分で彼らの列の後について行きますと、直島行きのフェリー乗り場に辿り着きました。直島?知らんなぁそんな島。待合室でフェリーを待つ客の8割は外国人。直島とはどんな島?グーグル先生に聞いてみると、なるほど、そんな島があったのか。私の知らなかった日本であります。

こちらが直島へ向かう船、待合室の規模からすると大きすぎるぐらい立派な船。宇野からは20分で到着します。料金は520円。

こちらは宇野駅からまっすぐ伸びた先にある桟橋ですので、宇高連絡船が発着していたところかと思います。
さて遅めの昼食、うどん屋さんでもあればいいのですが、宇野駅周辺に飲食店はあまりなく、この時間開いているのは地ビールが飲めるお洒落なカフェとラーメン屋さんぐらい。結局はコンビニでサンドイッチとコーヒーを買って、宇野駅のベンチで食べることにしました。

帰る電車、14:41発の茶屋町行きが入線しますのでホームに入ります。列車が到着すると、やっぱり外国人旅行客が多い。直島から本州へ戻る人、これから直島へ向かう人、欧米人は大きなバックパック、アジア系はスーツケース、赤ちゃんを抱っこしたファミリーまでいます。みなさんのんびりですので、ここは日本ではないみたい。変わったんだなぁ、宇野。

茶屋町からは1本後の快速マリンライナーでかぶりつき。岡山到着前の、この鉄道模型のショーケースのように並ぶ電車が見たかった。今日は全部黄色い電車です。
(乗車は2018年6月)
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