四国ケーブル(八栗ケーブル線)乗車記

志度線の八栗を降り、次に目指すのは四国ケーブル㈱の運営する通称八栗ケーブル線。すべての鉄道路線の乗車を目指すのでケーブルカーにも足を運ばなくてはならないのですが、この八栗ケーブルは最もアプローチが困難な鉄道と言われ、志度線の八栗駅からケーブルカー乗り場の八栗登山口駅まで、約2キロもの距離を、公共交通機関が無いので延々と歩かなくてはなりません。

駅前にタクシーが待機していれば乗ってしまおうと思ってもいましたが無し、早速歩きます。道路の案内は乏しく、この道でいいのかなぁと不安になるのですが、タブレットで地図を確認して進みます。今年になってやっとタブレットを持ちはじめたのですが(電話はまだガラケー)、使ってみると便利だなぁ。旅行はもちろん、毎日手放せなくなってしまいました。

四国を旅行するのは数回目でありますが、道中初めて経験したことがありまして、汗をかき下を向いて坂道をウンウン登っていますと、町の人が「お早うございます」「ご苦労様です」「気をつけて」と声を掛けてくれるのです。最初は「えっ!私に?」と無視してしまったのですが(申し訳ない)、ここはお遍路さんの国なのです。八十八箇所巡りも鉄道の乗り潰しも似たようなもの、と言っては失礼か。とにかく2回目からは、ありがたくこちらも挨拶を返すように努めました。四国を旅行するって、なかなかいいなぁ。

と、道路が広くなって、ケーブルカー乗り場が見えてきました。乗り場建物前には係員さんが立っていて「乗車されますか?お急ぎください」と声を掛けられ、最後はダッシュして駅に駆け込みます。往復切符930円を購入し、発車ベルが鳴っている中ケーブルカーに乗り込みますとドアが閉まって出発。8:45発を1,2分遅らせてしまったか。もう汗だくだく。

F8219183dsc.jpg
一番前の座席が空いていましたのでそこに座ります。乗客の数は4,5名、みなさん車で登山口駅まで来られたみたい。そして目指す山の上の八栗寺までは車では登れないので、こうしてケーブルカーが存続しているんだそう。

F8219185dsc.jpg
面白い構造の前面窓を開けてみます。スピードが遅いので少ししか入ってきませんが、非冷房車の風を久しぶりに感じます。

F8219187dsc.jpg
交換しますのは緑の車体。

F8219188dsc.jpg F8219189dsc.jpg
登っていくにつれ、外気温が下がって行くのを肌で感じます。あっという間に0.7km、6分の旅は終り、八栗山上に到着します。

F8219192dsc.jpg F8219193dsc.jpg
それにしても強烈なデザインの車体は1964年の開業時からのもの。私にとって見覚えがあるのは同型のものを六甲ケーブルで小学生時代に乗車したから。1970年代後半の事ですが、その時も強烈だな!こりゃ、という感想でした。

F8219195dsc.jpg
ケーブルカーに乗るのが目的でしたので、もう帰ってもいいのですが、改札を出ますと涼しげな道が続いておりまして、せっかくなので八栗寺に寄ってみることにします。

F8219196dsc.jpg F8219197dsc.jpg
F8219198dsc.jpg F8219199dsc.jpg
ささっとお参り。85番目の札所とのことで、順々に巡っている人にはゴールはもうすぐ、巡礼の旅が終わる事の寂しさを感じながらこの景色を見ていることかと思います。

F8219200dsc.jpg
天気は良く、展望台からの景色は爽快。讃岐平野が一望できます。

F8219201dsc.jpg
特徴ある形の隣の屋島、ここでも2005年まではケーブルカーが運行されていましたが、車でのアクセスが主流となり廃止に追い込まれてしまったそう。車でのアクセスが出来なくて生き残ったここ八栗とは対称的です。

F8219205dsc.jpg
今日のスケジュールも押していますので一通り回ったところで戻ります。時間があればのんびり過ごしてみたい食堂があります。

F8219209dsc.jpg
しばらく駅舎で待ち、出発寸前になって改札が開きホームに降りると、あれっ!?赤いケーブルカー。八栗ケーブルは15分間隔での運行で、私は7:45八栗登山口発を赤いので登ってきたのですが、この8:15八栗山上発は緑のケーブルカーになるはずです。なんで赤なんだろう。八栗ケーブル公式HPには多客期は増発と書かれていますので、団体客でも来て増発されたのでしょうか。それとももしかして・・・

F8219211dsc.jpg
それにしても、これだけの曲面を組み合わせて、この顔を造り上げるのは大変だった事でしょう。そして今回の旅行後、水族館に行く機会があったのですが、水槽の中をバタバタ泳ぐハコグフを見て、口の形が八栗のケーブルカーのライトの出っ張りにそっくりであることを一人大発見。このデザインはハコフグからヒントを得たに違いありません。

F8219210dsc.jpg F8219216dsc.jpg
下る乗客は私一人。一番前でかぶりつきです。途中行き違う緑のケーブルカーを見ると、こっちも乗客は誰も乗っていない。私一人のために運転していただきありがたい。おそらく私が八栗寺を廻っている間の、8:00発のケーブルカーは、登り下り共、乗客がゼロなので、1回お休みしたみたいです。

F8219217dsc.jpg
下界に降りてきました。また暑い中、志度線の八栗駅まで歩くの大変そうだなぁ。タクシーが止まっていたら乗ってしまおうか。

F8219226dsc.jpg
4分の乗車で八栗登山口に到着。

F8219229dsc.jpg
山からの爽やかな風が気持ちいい。暑苦しいこの顔も涼しげに感じます。床下機器がないので、正面から見て車体下から向こう側の景色が見えるのも涼しげです。

F8219230dsc.jpg F8219231dsc.jpg
駅を出れば茶屋があります。ところてんでも食べていこう。

F8219232dsc.jpg
クーラーは無いのですが風鈴があります。ここも爽やかな風が通り抜けて気持ちいい。お店の人と世間話をして、急いでところてんをすすり、次のケーブルカー出発時間を見計らって外に出ると、駅ではベルが鳴り出発するところ。乗客がいなくて運休するところを見てみたかったのですが、下る人がいるみたいです。登って行く方の車内は乗務員の方の姿しか見えませんでした。タクシーの姿は無く、暑い中を20分、琴電の八栗駅まで歩いて戻ります。

(乗車は2016年8月)

前の記事:琴電志度線乗車記1(瓦町~八栗)
次の記事:琴電志度線乗車記2(八栗~志度)
関連タグ:ケーブルカー
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

Re: 八栗ケーブル

railway様、コメントありがとうございます。
八栗ケーブル、渋い鉄道でしたね。乗り潰しなんて始めなければ一生縁のなかったはずの鉄道です。アクセスの悪さ含め、お遍路さんになった気分で楽しんでこれました。
railway様の旅行記も拝見しました。タクシーだと屋島駅からでも10分かからないのですね。私も今回の旅行で四国は、バラバラに散らばった未乗区間を回って完乗となります。

八栗ケーブル

八栗ケーブル、ずいぶんと渋い鉄道に乗車されましたね。私はJR車内で車掌に四国ケーブルに乗るにはどの駅で降りたらいいのか聞いたら、答えられなかった思い出があります。
 タクシーを捕まえようとしたら、常駐がないので、電信柱の看板を見て電話しました。
プロフィール

QJ7000

Author:QJ7000
おじさま鉄道ファンの日本の鉄道乗車記録。ふと日本の鉄道全線に乗ってみたいと思うようになりました。未乗区間は4,000km以上もあり、今の生活パターンではおそらく不可能な領域なのですが、路線や車両に愛情を込めながら、少しずつ記録に残しておこうと思います。古い記事順にご覧になりたい方は下の「月別アーカイブ」からどうぞ。
(2013年2月より海外編も始めました。)

検索フォーム
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
(古い記事順に表示されます)
最新コメント
FC2カウンター
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

タグ

貨物線・短絡線・渡り線 筑豊電気鉄道 西日本鉄道 JR九州 観光列車 平成筑豊鉄道 喫煙車 新幹線 東武鉄道 JR東日本 会津鉄道 野岩鉄道 JR四国 国鉄時代 阿佐海岸鉄道 バスの旅 土佐くろしお鉄道 路面電車 温泉 伊予鉄道 琴電 吊り掛け電車 ケーブルカー 猫登場 JR西日本 阿武隈急行 福島交通 山形鉄道 モノレール 京成電鉄 新京成 流鉄 夜行列車 JR東海 船旅 近鉄 伊勢鉄道 新交通システム 江ノ電 ブルートレイン 北越急行 伊豆箱根鉄道 岳南電車 専用鉄道訪問 芝山鉄道 地下鉄路線 上信電鉄 近江鉄道 阪神電鉄 阪急電鉄 神戸電鉄 北条鉄道 駅そば 山陽電鉄 水島臨海鉄道 西武鉄道 南海電鉄 北近畿タンゴ鉄道 のと鉄道 くま川鉄道 名鉄 南阿蘇鉄道 熊本電鉄 JR北海道 京王電鉄 京浜急行 台湾の鉄道 東急電鉄 小田急電鉄 鹿島臨海鉄道 ひたちなか海浜鉄道 蒸気機関車 福井鉄道 えちぜん鉄道 遠州鉄道 

QRコード
QR