千葉都市モノレール乗車記
駅に着いて券売機で平日は10時から18時まで限定のフリー切符を購入します。こういう時はポケットの財布からSuicaを忘れずに抜いておかないと、無意識に改札でピッとやってしまい、フリー切符を買った意味が無くなってしまうので要注意です。

葭川公園駅ホームでしばらく待ってやって来たのはキラキラの新型車0形。


12:45に出発、中途半端な駅からの乗り潰しのスタートになってしまいましたが、運転席横から展開される前方の風景はとても爽快。高さはビルの7,8階に相当しますでしょうか、ゆらゆらとカーブを進む様子はまるで空中散歩でもしているかのよう、実に面白い。しかし2分で終点の県庁前に到着、その後、千葉➡千城台➡千葉みなとと全線に乗るのですが、かぶりつきが出来たのはこの1区間だけでした。


フリー切符を持ってますので改札を一旦出ること無く、そのままホームで時間を潰し、乗ってきた電車の折返しで戻ります。こうして見ると懸垂式モノレールのホームはけっこう危ない。ホームと走行路の段差は階段1段半ぐらいで極めて小さいのですが、走行路の先端には柵が無く(ここに柵を作ったらモノレールが走れない)、ここを踏み外せばビル7,8階の高さから下の道路に墜落してしまいます。そういう事故は起きないのでしょうか。

12:50発でしたのでこの駅には3分の滞在で折り返します。キラキラの外装が実に近未来的なイメージですが、車内もなかなか洗練されたデザインであります。運転席横のかぶりつき立席には、一眼カメラを首にかけ、頭にスカーフを巻いた2名の外国人女性観光客。出発しますとサクラサクラ!と歓声を上げ、前から横からバシバシシャッターを切り、ニコニコ顔で楽しんでいらっしゃるようで、「これはサクラじゃないんですよ」とは言いませんでしたが、こっちも嬉しくなる光景です。私は進行方向右側座席から体をねじって下を見下ろします。とにかく千葉駅手前のJR線を跨ぐ個所が一番の見所でしょうか。JR線に乗っていてもいつも思うのですが、どうしてこんなに高いところに作ったんでしょう。特にこの部分は1号線と2号線で複々線みたく見えるところですので威圧感があって、どうだ千葉って凄いだろう!とでも主張しているかのようです。
6分で1号線2号線分岐駅の千葉に到着します。乗車しました県庁前と千葉間は、1号線といえど千葉都市モノレール全体で見ると、「ヒゲ線」と呼ぶに相応しいおまけのような僅か1.7kmの路線でして、車内はガラガラでした。wikipediaを見ると、運賃の安いJRと京成が並走してますし、真下には更に運賃の安いバスが頻繁に走っている、それにモノレールは乗降ホームが高層階にありすぎて昇り降りが大変なのよと敬遠され、運転本数は開業時より削減されてしまっているとの事。計画の甘さが千葉急行電鉄みたいでもあります。通勤交通費がきちんと支給される県庁勤務者のための路線みたいです。

2号線下りホームに移動しますと、1号線県庁前行きで旧型の1000形が来たので写真を1枚。
この車両、引退してからも(失礼かもしれませんが)何故か人気で、自社車両基地含めポッポの丘、那珂川清流鉄道で計5両もきちんと静態保存され、他にも飲食店やら幼稚園に博物館と(wikipedia参照)、解体された車体は無いのではないかと思われるぐらいに引き取り手が現れるのであります。私はどちらかと言うと、線路の上を走る鉄道車両に比べ、モノレール車両にはあまり魅力を感じないのですが、解る人には解る、手元に置いておきたい魅力があるのでしょうか。あるいは販売価格、もしくは車体長が短いことから輸送費が安く上がる事、その構造から線路を敷かずに設置できる事が人気の秘密でしょうか。幸せな車両です。ちなみにこの写真を撮っている時、下に新京成8000形が見えました。

せっかくモノレール千葉駅で降りましたので、県庁前・千城台側の豪華4線区間をホームの端から見ておきたい。行ってみましたが期待していたような迫力のある絵は得られません。

乗車します13:07発の千城台行きはラッピング無しの旧型車で来ました。1号線は終日15分間隔、2号線はこの時間帯は12分間隔での運転でして、乗り換え時間は2分、5分、8分、11分のどれかになるのですが、私の乗り換えは最も最悪な11分待ち。車内は混んでいて座れません。かぶりつきも運転室扉に小さな窓があるだけで、先ほど乗った新型車に比べ楽しみの少ない車両です。

ドア横に立って、千葉都市モノレール一番の見所だと私の思う、JRを見下ろす所を写真に収めておきます。

そしてすぐに展開される千葉公園を見下ろす光景。
その後はあまり印象に残ってないのですが、思い出してみますと、千葉公園から数駅目で座れ、スポーツセンター駅ではスポーツ帰りの男女高校生がどっと乗ってきた。そして旧型の1000形はまだまだたくさん走っていた(実は0形の方がまだ4編成しかなくレアな存在だったのでした)。車内放送を録音するマニアが、雑談する乗客にうるさいと怒鳴ったで話題になった、萌え系アニメのラッピング車ともすれ違った。そんなところです。
そして終点千城台到着前、ポイントを渡って転線するのですが、遠心力でグワンと振り子が傾くように大きく揺れ、連結車両同士が大きくずれる事から、窓から隣の車両の妻面が思いっきり見えます。懸垂式モノレールでは緊急時以外は貫通路が通行禁止なのは、こういう理由もあるのでしょう。

24分乗って13:31、千城台に到着、ちょっと外に出てみます。

モノレールの面白いところはポイントか、少し写真を撮ってみます。

まずは旧型の1000形が出発。

そしてポイント切り替え、今、可動部が動いているところ。

新型が到着しポイントを通過します。下から見る限り、車体の傾きはそんなに目立ちません。

帰りに乗車します13:52発の千葉みなと行き。新型車とわかって急いで階段を駆け上がったのですが、人気のかぶりつき席(立席)にはすでに人、座って戻ります。
各駅で乗客が少しずつ増えて行くのですが、動物公園駅で遠足帰りの小学生がどっと乗車して車内は満員に。

小学生達も千葉で降りず終点までの乗車で、席に座って身動きとれないまま、楽しみにしていた千葉を過ぎての1号線2号線交わるポイントもよくわからず、14:21、終点千葉みなとに到着です。JR駅構内の蕎麦屋さんで遅い昼食にします。
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これで3月下旬の千葉県乗りつぶし旅行の記事は終わりなのですが、自分のための記録ということで、1枚掲載しそこなった写真がありました。

馬橋から松戸まで移動する際に乗車しました東京メトロの6000系(6117F)。まだ頑張っていたんですね。1971年製ですので、この日乗車した一番古い電車ではないでしょうか。
(乗車は2016年3月)
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