水郡線乗車記

2015年初の乗り潰しは水郡線。いつもの武蔵野線むさしの号、快速ラビット、なんと205系の普通列車、719系の普通列車を乗り継いで郡山。これで半日終わってしまうのですが、小山から先を昼行列車で東北本線を下るのは実に約30年ぶり、とても懐かしくて楽しかった。

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それでは立ち食いそばで腹ごしらえした後に、郡山11時59分発の常陸大子行きで出発します。いい席はすべて埋まり進行方向左側の通路側の席で我慢。

まずは左手に見える郡山工場(今の正式名称は郡山総合車両センター)、どんな車両がいたか忘れてしまいましたが、何より印象に残ったのが建物窓やフェンスにつけられたこの工場のマークというかエンブレム。

ヘッドマークぐらいの大きさで中央にレールの断面、その下に1928(sinceの事だろう)とあります。全体的にボテッとした感じなのですが、どことなく寒々しい色使い、そして今の日本では絶対に使用しないだろう数字のフォント。何なんだこれは…、とある思想の臭いがプンプンするぞ。そうだ、これは旧ソビエト社会主義共和国連邦やその関係国の鉄道施設や工場でよく見られるデザインだ。ここも歴史のある工場です。昔、そっち方面の影響を多少なりとも受けた人によるデザインなんだろうなと想像します。正直その思想云々関係無しに今となってはクールでとてもかっこいい。ちょっと感動した。

次に驚いたのは安積永盛駅、40年近く鉄道ファン時刻表ファンをやっていて、これを「あづみながもり」と読むものと思ってました、正解は「あさかながもり」、恥ずかしい。

それでは本題の水郡線ヘと入って行きます。東北本線と別れ進んで行く先の光景は、農地の中に林がところどころあるといった、ありふれた農村風景。田畑は枯れ、曇り空なので安達太良山の上にあるような本当の空も見えない。林の木々も埃を被ったようだし、所々に残っている雪も薄汚れている。とにかく季節が季節なので枯れ切った光景で色彩に乏しい。そして中途半端。どこかでドーンと積もる雪でも見たくなって来た。そうだ、次回は上越方面にでも行ってみよう。

車内の方は半分ぐらいが青春18切符で用も無く乗っている人たち、私もそうだ。そして約半分は地元の人、安積永盛の次で下車する人もいたし、小さな無人駅でも大抵一人二人の下車客がある。泉郷駅では5人も乗ってきた。この列車は実は臨時列車で毎日運転されるわけではないのですが、皆さん実に上手に乗りこなしている。

雪が降ってきた、トンネルがある、磐城石川に到着。磐城の国か、これで浜通りか、ずいぶん早いな。磐城の付く駅がいくつか続くのですが、磐城棚倉手前ではJAあぶくま○○の表記も目にします。あぶくまとは阿武隈川の事?まだ中通り、どっちだよ。帰って調べてみますと磐城の国は浜通りだけではなく、中通り阿武隈川流域の白河郡も含まれているのでした、これで納得。

磐城棚倉駅は構内が広く、戦時中に廃線となった白棚線の終点。白棚線と言えばBRTの元祖ともいえるバス路線。調べてみたら災害やら国道の改良によって、鉄道廃線跡のバス専用区間はだいぶ縮小されてしまったみたいだ。乗りに来るなら早い方が良さそうだ。

だんだん晴れて来た。後で知るのですが、ちょうど磐城棚倉付近が阿武隈川流域と久慈川流域の分水嶺だったようだ。昔は藁葺き屋根だった民家を、金属葺きに改修したような民家がいくつか見られる。屋根が太陽の光をキラキラ反射して眩しい。

矢祭山付近から久慈川がよく見える。とても澄んだ綺麗な水だ。青春18切符の乗客がそわそわしだすとそろそろ常陸大子、この列車の終点で水戸へは乗り換えなくてはならない。常陸とあるからもう茨城県なんだろう。

阿武隈川流域から久慈川流域に変わるのもはっきりしない、福島県・茨城県の県境もはっきりしない、これが水郡線の特徴だろう。ついでに言わせてもらえば、常陸大子・常陸大宮・常陸太田、水郡線の主要駅はどれも似たような名前で、どれがどこだったか今一覚えられない。大子・太田の漢字は“大”だったか“太”だったかも覚えられない。常陸太田から昔出ていた日立電鉄、その先の日立市と、読みは同じなのに違う漢字の地名がすぐ近くにあったり、ややこしいったらありゃしないと昔っから思っていたのでした。

常陸大子で乗り換える水戸行きは、跨線橋を渡っての別ホームに停車。接続時間は4分しかない。既に乗客が多く、運よく後ろ向き席でしたが進行方向右側で窓側に座ります。出発し坂を転がり下りるように走って袋田駅。駅前には滝行きのバスが止まっている。日本の滝ベスト3に入る有名な滝ですが、こんな小さな駅からバスでのアプローチだったんだ。観光客が10人ぐらい乗車します。

それにしても何度も渡る久慈川はきれいだ。しばらく進むと吾妻線の小野上と並ぶ、線路のバラストの採掘地の西金、どの辺で採っているのだろう。このあたりから川の水が濁ってきたような気がする。

乗客はどんどん増え、立ち客も目立ってくる、そして常陸大宮でさらにどっと乗車。もうこうなると近郊路線、まだ古くない2扉車のキハ110系が撤退し、3扉のE130系が新しく入ってきたのも、これだけ混雑すればと納得します。ラッシュ時はもっと混雑が激しいんだろう。

車内はキャリーバックをボックスシートの中に入れて、座席を占領してしまっている人も多い、そろそろこれもベビーカー同様にマナー向上の呼びかけをするべきだろう。しかしルールはどうしたらいいのだろう。網棚の上では危険だし、ロングシートに座って足に挟むのがいいのか、ドアの横に置くのがいいのか。いろいろ意見が割れそうで難しい。

瓜連駅の駅前にはバス停のスタンドが大量に廃棄されています。頭が丸でバス停名が書かれていて、真中が四角形で路線図や時刻表が書かれているもので、見ようによっては人が立っているようのも見える。これがどっさり様々な方向を向いて無造作に置かれているのはとても異様な光景。近くでバス路線が廃止されたんだろう。

郡山を出てから2時間50分、やっと上菅谷に到着。ここで降りて常陸太田への支線に乗り換えます。

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左が私の乗車してきた常陸大宮発水戸行き列車で、ここ上菅谷には14:49に到着。右奥がこれから乗車します上菅谷始発の常陸太田行きで14:52発。素晴らしい乗り継ぎスケジュールだったのですが、隣のホームへは構内踏切を渡らなくてはならない。構内踏切は水戸行きが行ってからでないと開かない。水戸行きもなかなか発車しない(これはその時に撮った写真)。

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まぁ待っていてくれるだろうと高を括っていたのが悪かった、踏切が開いて線路を渡りきったところで、常陸太田行きはあっさりと出発してしまう。郡山方面から常陸太田行きに乗る乗客なんて少ないはず、走って乗る事を意思表示すべきだった。次は約1時間後で15:46発、待つしかない。

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私の乗る常陸太田行きが来る15分前に、常陸太田発水戸行きと水戸発郡山行き列車が交換、私と一緒に降りて常陸太田行きに乗りそびれた鉄道ファンと思われる若い男性は、スケジュールが押しているのかこれで水戸に帰ってしまう。それにしてもどうしてさっきは同じホームで乗り換えにしなかったのだ。どうも真ん中の2番線には水戸側に信号機が無く、水戸行き列車は出発できないようだ。

さぁやっと来ました常陸太田行き。なんと4両編成、一番前に乗ろうと2両の停車位置の所で待っていたのですが、先頭車両は通り過ぎてしまいます。後ろの車内は空いていて余裕でボックスシートを独り占めできました。車窓ですが久慈川を渡る付近が視界が開け、ちょぼちょぼと存在する林が北海道っぽくも見えたような気がしました(左側車窓です)。終点の常陸太田駅付近では日立電鉄が右側から寄り添ってきたはずですが、その面影は全く見つけられません。この辺りは廃家屋がよく目につきます。

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支線の終着駅、常陸太田は水郡線で水戸の次に乗降客が多い駅なんだそうだ。出札口は混んでいて人が並んでいる、こここで一回外に出ようものなら6分後の折り返しには乗れないだろう。青春18切符ですので出札せずにまた車内へ。

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上菅谷から水戸までの最後の区間は、駅間距離が短く、走っては止まるを繰り返します。すっかり暗くなってしまった頃、水戸に到着。水戸からは普通列車のグリーン車でゆっくり帰ります。

(乗車は2015年1月)
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おじさま鉄道ファンの日本の鉄道乗車記録。ふと日本の鉄道全線に乗ってみたいと思うようになりました。未乗区間は4,000km以上もあり、今の生活パターンではおそらく不可能な領域なのですが、路線や車両に愛情を込めながら、少しずつ記録に残しておこうと思います。古い記事順にご覧になりたい方は下の「月別アーカイブ」からどうぞ。
(2013年2月より海外編も始めました。)

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