関西本線乗車記1(王寺~加茂~亀山)

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 東京都の王子駅は以前毎日利用していましたが、奈良県の王寺駅で降りるのは初めて。一番ホームの堂々たる深い木造屋根、これを見ると大和路線なんて軽々しく呼ぶのは失礼、関西本線の駅なのであります。

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 2,3番線からの乗り換え案内にも関西本線の名残で伊賀上野、亀山の文字。現在、王寺からこの2駅へ行く人は極少数で、京都を書き加えた方が良いように思われます。それにしても国鉄時代からあると思われるこの案内板、3行目の書き出し位置が変です。2行目の「近鉄生駒線方面は」と書かれている箇所、昔は「名古屋・東京」だったのではないだろうかと想像してみるのも楽しい。

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 改札を出れば、今はどっちも近鉄ですが、昔は信貴生駒電気鉄道と大和鉄道だった2路線が発着する駅がそれぞれあり、関西本線の主要ターミナルなのである、と堂々と主張出来る駅なのだ。

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 河原田までの普通乗車券を購入しまして、乗車しますのは王寺を14:03に出発します加茂行の大和路快速。快速ですが王寺からは各駅に止まり4駅で奈良に到着。ここでは和歌山から高田まで乗車した105系が見られるかと期待していたのですが、その姿はありませんでした。奈良から木津の間は昨年末に初めて乗車した区間でして、上下線の線路に高低差があったり、車両基地につながる信号所があったりして、かぶりつきが楽しい区間。

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 さぁ、木津を出発します。ここからは初めて乗車する区間です。直進すると京都へ至る奈良線、電車は右の線路を進みます。

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 木津から加茂までは1区間のみ電化されているちょっと特別な区間。6kmも距離があるのですが、ひたすらこんな人気の無い所を走ります。

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 14:34、加茂に着きます。

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 わざわざ電化して大阪からの直通電車を走らせてますので、ある程度開けた所を想像していましたが、そんなことは無いコンパクトで住みやすそうな町です。このマンションは駅に近くていいなぁ。ここから天王寺・大阪方面への通勤通学なら、転換クロスシートに始発駅なので確実に座れるなんて羨ましすぎます。

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 乗車します14:42発亀山行普通列車。7分前に入線して折り返しという、いつものんびりのキハ120らしくない働きぶりです。1両編成ですがかなりの乗車率、しかし皆さんすぐに降りるのかロングシートに座り、最後に乗り込んだのですがボックスシートが空いていましてここに座ります。
 出発しますと左は木津川、右の斜面は落石よけ柵の連続、そして落石シェード。キハ120の走る路線らしい風景です。

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 長いホームがかつて本線だった事を無言で語る笠置駅。15名ほどの乗客がここで下車し、写真の跨線橋を上ってゆくのですが、一人のおばあさんが跨線橋横のチェーン柵をすり抜け歩いてゆきます。出発後、そのおばあさんを目で追うと杖をついている。ホーム先端のスロープから外へ出ようとしているようです。いざという時に手助けしてくれる駅員のいない、こういう田舎の駅こそバリアフリー化が必要ではないか。跨線橋なんて早く壊して構内踏切に変えてあげたい。
 引き続き山深い中を走ります。左手崖に立つホテル?の廃墟が寒々しい。大河原の出前では四万十川によくあります沈下橋も見えた。大河原は名前の通り川沿いの昔は中線のあった駅、蒸気機関車列車が止まればそれだけで絵になりそう。
 車内の乗客はみな一人客のようで、誰も喋らないので本当に静か。だんだん眠くなってきてしまうのですが、25パーミルの坂をぐんぐん上るエンジン音に集中して眠気を覚まします。途中で沿線の熊笹が車体に当たりバチバチ音を立てます。

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 山が開け、忍者の里が見えてきました。左からひょろひょろの電化路線が迫ってきます、盆地を走る可愛らしい伊賀鉄道です。この先生の漫画や映画は小学生時代好きでしたが、現在描かれているラッピング車はどれもあまり好きにはなれず、あまり乗りたいと思いません。それに外国人憧れの忍者を、ピンク忍者とか水色忍者とかにしちゃっていいのか、間違っていないか。いや、これも一つの日本文化の発信方法、間違っているのは文句を言う私かもしれません。立派な駅舎の伊賀上野では半数の乗客が入れ替わります。

 盆地内の平坦地を軽やかに走ります。と、ここで急停止、前方の踏切で非常停止ボタンが押されたようで、はるか前方で赤色灯がチカチカ点滅しています。携帯電話で運転所と連絡をとり、踏切まで徐行運転、踏切には車はなし。運転手さんは降りて安全確認しなくてはならないのですが、運転席や料金箱まで鍵をかけないとならないので時間がかかります。異常なしを確認して再出発。佐那具駅には非常ボタンを押してしまったおばさんがいて平謝り、良かった良かった、無事で何よりです。17分遅れでキハ85のような加速で出発。


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 次の新堂駅では、柘植で交換予定だった下り列車と交換。それよりこんな中途半端な中間駅(失礼)の駅前に路線バスが待機しているのに驚いた。ちなみに行き先は上野市駅。

 うっすら雪化粧した山々が近くになり、線路沿いの田んぼにも雪が残るようになり、柘植に到着します。隣には緑色の113系。さぁここからは加太越え、乗客数が一番減る区間かと思っていたのですが、草津線からの乗り換え客が多く、私のボックスシートにも4人が座る状況に。ここは一番前で立って前方風景を見ようと思っていたのですが、そのタイミングを逃してしまいます。

 ボックスシートで楽しむことにします。すぐ右の中央分離帯が無い道路は国道25号線、道路には詳しくないですが、25という若い番号なので、それなりに初期に建設された昔は重要な道路だったみたいです。しかし走っていたのはダンプカーだけ、ここは鉄道も道路も時代に取り残されたルートみたいです。長い加太トンネルと抜けしばらくすると中在家信号場、ここは現役時代に体験してみたかったなぁ。信号所のポイントを過ぎてしばらく、右に保線用の道が続き、雪道に轍が残り、維持管理が大変そうなのが伺えます。加太駅では乗降なしですぐに出発。

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 そろそろ亀山です。接続します名古屋行きは急いで乗り換えをとの事で立って一番前へ。広い構内でして、昔は米原、直江津、新津のような鉄道の街だったのかもしれません。関西本線用のキハ120の基地もあります。

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 終点亀山に到着です。

(乗車は2016年1月)

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関西本線乗車記2(亀山~河原田)

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 亀山16:23発名古屋行き快速列車、私の乗ってきた17分遅れの加茂発普通列車を待っての出発です。転換クロスシートのどの席も一人が座っている状況で、こういう時はどの人の隣に座るべきかとても迷うわけですが、一番前の立ち席が空いていました。

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 左はこの電車の進む河原田・名古屋方面、右は紀勢本線で津方面なのですが、この前方のダイヤモンドクロス、とても鈍角で営業路線上にあるものとしてはとても珍しいものではないでしょうか。ちなみにここを発着します紀勢本線のローカル列車は、キハ25という(昔のキハ25では無い!)、電車かと見間違うステンレスピッカピカの3扉ロングシート車でカルチャーショックみたいのを感じます。

 出発しますとさすがは電車、気持ちよく山沿いをかっ飛ばします。右手には川を挟んで、とても発展した地域、これから向かいます鈴鹿市中心部が見えます。なんで国鉄沿いは発展しなかったんだろう。JR化が10年早ければ少しは違う展開がされただろうかなんて考えながら18分・・・

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 高校生の待ちます河原田駅に進入します。この光景を見て、今回の乗り潰し旅行、大失敗だった事に気付きました。

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 降りて跨線橋から見ます河原田駅の名古屋方面、下2本が関西本線、右上に見えるのが伊勢鉄道の河原田。

 私は関西本線の河原田駅から名古屋へは、上り特急南紀と上り快速みえで2回、2000年前後にどちらも運転席後ろかぶりつき席で津方面から乗車した事があります。なので乗り潰し上のルールとしては亀山方面から河原田駅到着で関西本線はすべて乗ったことになるのですが、せっかく最近は渡り線等の乗車にも拘るようにしているのに、これではこの関西本線河原田駅から伊勢鉄道と交わるポイント、グーグルマップで測ること約1,250メートルもの区間が残ってしまうではありませんか。河原田駅の構造を前もって下調べしていたのに、なんでこの事に気付かなかったんだろう。

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 名古屋行き電車は、私の乗りたい線路の上を思いっきり加速して走り去ってゆきます。この後、伊勢鉄道上下線の間に入り込み、大きなポイントなのでおそらく減速せずに合流するという、この路線のかぶりつきで一番の見所でもあったのでした。後からをここを乗り直すスケジュールを組むのは大変そうであります。

 今日は阪堺電軌から始まりずいぶん乗りました。乗っていろいろ見てやろう感じてやろう、そして面白い記事にしてみようというエネルギーもだんだん無くなってきまして、路線が短いのもありますが、これからの記事も短くなります。

(乗車は2016年1月)

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伊勢鉄道に1区間だけ乗車(河原田~鈴鹿)

 関西本線乗りつぶしは、すっきりしないで終わってしまいましたが、僅かな時間ですが気を取り直してせっかく降りた河原田駅と伊勢鉄道を楽しむことにします。余談かもしれませんがこの駅は「カワラダ」と読みます。私は「カワハラダ」か「カワハルダ」だと思っていまして、王寺駅の指定券券売機でこの駅までの切符を購入するのに、カ・ワ・ハと入力して河原田駅が表示されないのに焦り、みどりの窓口に駆け込んで、置いてある時刻表を見てこう読む事を知りました。

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 関西本線からの跨線橋から見ます伊勢鉄道のホーム。ちょこんとした上屋がなかなか絵になるではありませんか。学園ドラマのロケ地にどうでしょう。

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 伊勢鉄道ホームから津方面を望みます。もうすぐ日が暮れます。

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 乗車します河原田16:48発の津行。あまり見ない前面のスタイルに、側面は連続窓、ずいぶん新しい車両なんだなと思いましたが、2003年から走っていますイセⅢ型、もう10年以上になります。そういえばその前の車両がミャンマーへ旅立ったのはそのぐらい昔だ。整理券を受け取って一番前へ、

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 僅か1区間、3分ですが、最高に気持ちがいい複線非電化区間かぶりつきを堪能しましょう。一気に加速し鈴鹿川を轟音を発てて渡ります。

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 すれ違いだ、ビューーーン。日本で高速で走れる複線非電化区間は北海道を除けばここだけではないでしょうか。

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 鈴鹿到着、整理券と一緒に握りしめていた220円を払って下車。特急南紀に快速みえ、すべての列車が停車するのですが駅構内はとても殺風景です。

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 構内から次に乗ります路線が見えます。外へ出ますと、駅前もこれまた殺風景なのでした。

 伊勢鉄道と言えば旧国鉄伊勢線、どうしてこんな路線を国鉄は手放してしまうのだろう、そして伊勢鉄道に移管してからは毎年黒字との報告、そりゃそうだよなと思っていたのですが、最近は少し事情が変わってきたようです。

(乗車は2016年1月)

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近鉄鈴鹿線乗車記

 伊勢鉄道の鈴鹿駅から近鉄鈴鹿線の鈴鹿市駅まで歩きます。途中道路工事で大回りしなくてはならなかったのですが、迷う事なく10分ぐらいで着く事が出来ました。

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 ホーム端の喫煙所で一服してしばらく、反対ホームに上り列車が到着。ここで交換するようです。雰囲気はなんだか多摩地区の西武線単線区間の駅、でもホームは広い。

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 乗車します鈴鹿市17:14発の平田町行き。上下線どちらも、今まで乗車した関西本線や伊勢鉄道よりはるかに混んでます。沿岸部から平田町方面に帰宅する人と、平田町周辺の工場から帰宅する人なのでしょう。車内では座る事が出来ず、ドア横に立って景色を見ます。本当にひたすら普通の住宅地、さっきの2路線とこんなに近くなのに景色までこうも違うものなのか。2駅で終点平田町です。

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 鈴鹿線には申し訳ないですが、乗ってきた電車で折り返す予定ですので滞在時間は5分しかありません。とりあえず急いで改札を出て、1面1線駅のこの写真を撮って、ロータリーにバスとタクシー乗り場がある普通すぎる駅前広場を見てまた構内へ、もう出発間際でして走ってそのまま車内へ。

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 今度は座って10分の乗車で近鉄名古屋線との接続駅の伊勢若松に到着。いい感じで夜が更けてきました。

 数ある近鉄の支線の中でも(~ほとんど乗った事ないのですが…)最も個性が無いのではないかと思われますこの鈴鹿線、初乗車なのにこれで終わってしまうのも失礼ですので、ちょっと調べて書き足してみますと、開業は1925年で伊勢若松から伊勢神戸(現鈴鹿市)まで、1959年に名古屋線と一緒に標準軌となり、平田町まで全線開業したのは1963年。なるほどねぇ、私が最初に乗った区間は以外と歴史が浅かったのだ、それが個性が無いと感じさせる一番の要素かもしれません。1925年開業の中間駅の柳駅をしっかり見届けておけば、印象は少し変わったかもしれません。続いて乗車しました2000系電車、これは名車中の名車ビスタⅡ世の10100系の電動機を流用した系列だったそうで、乗る前に知って、その違いは判らないのでしょうが、敬意を持って走りの音にしっかり耳を傾けておくべきでした。

 伊勢若松では待ち時間15分の間で、下りアーバンライナー、下り伊勢志摩ライナー、上りオール12200系8連の特急(8連なんて感動的な格好良さ‼)が通過。やっぱり近鉄は支線より特急がバンバン行き交う本線が面白いんだよな・・・、なんてまた鈴鹿線に失礼なコメントを出してしまいましたが、急行で津へ向かいます。来たのはクロスシート車5200系、豪華な座席ですが混んでますので座れません。JRや伊勢鉄道とは歴然とした輸送量の違いがあるのを、ここでも感じました。

(乗車は2016年1月)

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津エアポートライン乗船記

 近鉄鈴鹿線乗り潰しを終え東京に帰るのですが、津から船でセントレアこと中部国際空港へ渡り、飛行機で羽田に飛ぶという、ちょっとひねったルートを選択してみました。最後にこの船(津エアポートライン)も、ブログテーマの鉄道乗車記録からは外れますが、なかなか面白い乗り物でしたので記事にしてみます。

 津側の旅客船ターミナルであります津なぎさまちへは、津駅前から出ていますバスで向かいます。所要時間は10分、料金は220円。乗車したのは私含めてたった3名、時間帯が時間帯ですのでこんなもんなのでしょうか。しかも私以外の2人は、途中の停留所で降りてしまいました。海が近くになりますと港湾地区らしくなり、人通りは全く無く、照明もあまり無い暗い道になります。旅客船ターミナルへは近鉄の津新町駅から1.5kmぐらいなので歩いちゃおうかと当初は考えていたのですが、止めておいて良かったです。

 旅客船ターミナルに着きました、セントレア自体新しいので、こちらも新しく、きれいで広くとても快適、利用時間に対してはとても値段が高い乗り物に見合うターミナルです。ここまで来て満席だったら大変と、しっかり数日前に予約をし、予約番号を伝えて切符を購入。

 価格は2,470円、津駅からのバスを含むと2,690円。実に絶妙な価格設定で、近鉄名鉄名古屋経由だと1,880円、それに近鉄名鉄両方有料特急を利用すると3,140円、丁度中間なのだ。所要時間はというと鉄道は最短で1時間半程度に対し、船だと乗船時間は45分ですが連絡バスも含めると1時間15分程度とそんなに大差はありません。しかし何と言っても、伊勢湾をヒョイと渡って近道してしまうなんて、実に痛快ではありませんか。

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 さぁ乗船します、いいなぁこの雰囲気、やっぱり心ときめく乗り物です。それにしても乗客が少なすぎ、定員108名に対し、なんと私含めて4人しかいません。接続する飛行機が少ないからだと思うのですがちょっと心配です。津なぎさまち着の便もそんなに多くはありませんでした。

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 ガラガラの船内の様子。19時丁度出航の便でして、出航と同時にテレビでNHKの7時のニュースが始まります。そして大相撲コーナー、今場所は10年ぶりに日本人力士が優勝達成なるかという目が離せない状況。しかし、テレビ近くの席に移動し、さぁ取組が始まるという時に電波が届かない場所になってしまったようで、テレビはブチッと切れてしまいました。突然の静寂に溜息しか出ません。少し寝ます。船は揺れると言えば揺れ、揺れが無いと言えば無い。船なんてめったに乗りませんので快適さの基準はよく判りません。

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 セントレアに到着です。ここで夕食に味噌カツ丼を食べてみるも、甘ったるくて美味しくなく、残してしまいました。中部羽田便は前日までに買うと8,900円という価格で、名古屋東京新幹線自由席より安い。年に1度はお金を払ってJALに乗り、ボーナスマイル(2000マイル)を貰っておこうと考えている私にぴったりな便。国際線の乗継便のような形で、なんと5社ものコードシェア便でした。

(乗船は2016年1月)

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サンライズ瀬戸号乗車記

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 夜の東京駅、久しぶりに夜行列車に乗車して旅行に出ます。はまなす廃止後は日本最後の定期夜行列車になりますサンライズ瀬戸と出雲、ここ近年の私にとっては、何度も旅行のスケジュールに組み込みつつも、毎回満席で乗れなかった列車になります。

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 今回は空いていまして、瀬戸号のシングル2階喫煙室が取れました。この時間帯の東京駅の9,10番線ホームは、昔はブルートレインや湘南ライナーがメインで静かな雰囲気だった記憶ですが、今は上野東京ラインの開業で、遅い帰宅客でごった返すただの中間駅になってしまいました。しかし車内に一歩足を踏み入れますと状況は一変、静寂な個室寝台車の通路、そして喫煙車両特有のなんか懐かしい香り、旅行に出掛けるんだという気分がここで盛り上がります。

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 今夜の私の部屋です。それにしても登場から17年も経っている、しかも喫煙室であるというのに内部のパネルはとてもきれい。新しい建材というのは凄いなぁ・・・と、思っていたのですが、2014年にリニューアル工事でパネルの張り替えがされたらしい。出発まであと数分、外から見られてるみたいで恥ずかしいのでカーテンは閉めておきます。

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 22:00、定刻で出発。こうして並走する通勤電車を見るのも夜行列車の醍醐味。日常と非日常、大きな声では言えませんが、ちょっとした優越感に浸れる時です。

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 室内の照明を消して見る品川手前の車両基地の景色も格別、東京タワーだって一段と美しい。横浜を出て東京駅で買った高い割にはそれほど美味しくない蟹の枡寿司で一人乾杯。

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 荷物が少ないので寝台料金の安いソロでも良いのですが、シングルにする理由は喫煙室である事。サンライズのシングル個室の灰皿はこんな感じ、引き出しタイプでテーブルの下、ドアすぐ横にあります。しかしおそらく皆さん、右写真のように引っ張り出して窓枠上に置いて、ベットの上で胡座をかいて景色を楽しみながら喫煙されているのではないかと思います。そういえば寝台車には必ず国鉄フォントの「寝台使用中は禁煙」というプラスチックのプレートが貼ってありましたが、この車両は・・・

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 探したらコントロールパネルの上にありました。ステッカーでして表記は「寝たばこ禁止」になります。

 進行方向右側(山側)個室でしたので、小田原を出てしばらくデッキで海を見ます。ほぼ満月の月が出ていまして、海側個室にしておけば、照明を消した室内からは、それは幻想的な光景が見られたことでしょう。自室に戻って横になれば、時折天井まで回り込んだ窓から真上に月が見えます。そして丹那トンネルを出てからは、富士山が下半分月明かりに照らされた状態で見えました。遅いのでそろそろ寝ます。

*** 

 目を覚ましたのは岡山到着前のおはよう放送。深夜、浜松停車で起き、豊橋での運転停車でも起き、岐阜手前でも起き、雪はどのぐらい積もっているだろうかと、期待したほどありませんでしたが関ヶ原通過まで外を見てたりしてたので、よく寝ておらず、そのまま横になったまま過ごします。数分の遅れが出ているとの事。

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 児島出発直後にセットしておいたアラームで起床。遅れていますのでまだ宇野線単線区間を走っています。海側個室の人を楽しませてくれただろう月が西の空に沈みます。

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 児島を出てさぁ瀬戸大橋だ。四国に渡るのは久しぶりでして、その時は土佐くろしお鉄道が中村まででしたので約20年ぶりになります。空室でドアが開いたままの進行方向左側個室に入ってみますと、晴れていたらちょうどサンライズが見られたところでした。前日に買っておいたコンビニサンドイッチの朝食を食べます。温かい飲み物が欲しい。橋を渡り切り、洗顔と歯磨きにデッキ洗面所に行きますと坂出に到着、ホームは高校生が一杯、もうそんな時間なのだ。

 右手に盆栽屋さんが見えてきました。そろそろ高松です。私はこれを見ると四国に来たなと感じます。おそらく何十年も変わっていない風景ではないでしょうか。

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 高松には7分遅れの7:35に到着。駅も新しくなってずいぶん雰囲気が変わりました。来た時は必ず寄っていた、高徳線ホーム付け根にあった立ち食いうどん屋さんもどこかに移動してしまったようです。帰ってから知るのですが2001年に駅自体を300m宇和島側に移設したらしい、どうりで昔と違うわけだ。温かいうどんを食べたい、しかし時間が無いので外に出て先を急ぎます。

(乗車は2016年1月)

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琴電琴平線乗車記1(高松築港~一宮)

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 サンライズ瀬戸号を降り、急いで向かった先は、高松琴平電気鉄道の高松築港駅。琴電は四国に来る度に旧型車を見に訪れているのですが、毎回瓦町で引き返してしまっていました。今回は琴平線を乗り潰しします。

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 構内に入って出迎えてくれたのは、元京急700形の長尾線1250形。京急沿線にも数年間住んでましたので、このツルツルおでこの可愛らしい顔が懐かしい。趣味として見れば、強烈な個性を持ち、とても面白い電車だったのですが、日常生活ではあまり乗りたい電車ではなく、朝ラッシュ時の満員の12連快速特急なんて最凶最悪のイメージが今も残っています。その電車が今ではこうして2連になってのんびり余生を送っているなんて不思議な感じです。

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 ホーム付け根にはビアバーがあります。夏はここで一杯なんて楽しそう。私の乗る黄色い電車もやって来ました。

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 都心に比べたらユルい感じの朝のラッシュ。7:45発の滝宮行きになります。こちらも元京急700系形の琴平線1200形だ。

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 前の車両へとホームを進みますと、前の2両も元京急ながら元1000形の琴平線1080形、これだって懐かしい電車なのだ。一番前の座席には人が座ってまして、2番目の席に座って出発。

 複線区間を2駅走って瓦町駅、ビルの下ですので重苦しい雰囲気、琴電の歴史上いろいろと問題あって苦しめられたビルですので、関係者や毎日利用される方にとっては本当に重苦しく感じる事かもしれません。ここから初めて乗る区間、明るい空間に飛び出るのが嬉しい。まだ複線が続きます。ここで元京王5000系と元京急700形の4連とすれ違い。この電車には滝宮から乗る事になります。この先も朝のラッシュの一番運転本数の多い時間帯ですので、すれ違う車両に注目です。

 三条では元名古屋市交通局の600形4連と交換します。元京急や元京王に比べ、私にはほとんど縁の無かった車両ですが、小さな車体にドアステップが付いていて、無理して走っている感じの姿に、なんとなく好きになってきました。調べたら琴平線ではこの4両だけのレアな存在で、朝のラッシュ時しか走らないのだそう。この駅で一番前の席が空き、かぶりつきを開始、カメラも出して撮影もしてみます。

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 各駅で交換します。ここは太田駅、こちらも元京急1000形と700系だ。

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 そろそろ車両基地のある仏生山、ここで凄い車両が目に飛び込んできた。動態保存されているレトロ電車だ。貴重な電車が留置線にこんな無造作に置かれているなんてビックリです。

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 そして右!あーっ!お顔を撮り損ねてしまいました。最も見たかった車両、元京急昔の600形の1070形です。

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 しかし今日はついている。もう1本の1070形が仏生山駅に停まっているではないですか。対向電車の運転室越しですがうまく撮影が出来ました。タヌキみたいな顔になってしまいましたが、ずらり並ぶ大きすぎる窓は、紛れもなく元京急2代目600形です。乗ってみたいなぁ。今日のこの電車の運用を時刻表で追ってみると、8:03に仏生山を出て高松築港を1往復して終わりのようです。

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 複線区間になり一宮に到着します。私の乗車しているのは滝宮行きですが、ここ一宮で車両交換が行われます。電車は左側の行止り構造の3番線に進入します。ちなみに正面に見える讃岐富士を今日は一周します。

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 必要最小限の配線、かつ効率的なホーム配置のこの駅、ホーム反対で待っていた電車は、元京王5000系の1100形の2連。この先4連では輸送力過剰、それより早く高松築港側のラッシュ輸送に向かうべきと、同一ホームでの車両交換は、実に組織的で電車が意思を持っているようにも感じてしまいます。

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 次の電車でもかぶりつき席に座れました。すぐに出発します。

(乗車は2016年1月)

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琴電琴平線乗車記2(一宮~琴電琴平)

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 交換された車両で一宮駅を8:07に出発します。元京王5000系のかぶりつき席、幼少期のこの電車との出会いが、私が鉄道好きになった原点でもありますので、懐かしくて感無量であります。このかぶりつき座席も、ローカル私鉄においては、ワンマン化されて取り払われたり、優先席になってしまったり、なかなか座れなかったりするのですが、そのまんま残っているのが嬉しい。

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 岡本駅では右側の線に進入します。なんでだろう。交換する旧京急700型写真はピンボケ。

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 畑田駅は元は交換可能駅で、1両編成分の可愛らしいホームがちょこんと残っています。そういえばさっきも似たような駅がありました(円座駅)。はるか昔、こんぴらさん参拝客輸送を見込んだ琴平への路線は、琴電と国鉄の他に2路線も存在する、京阪神間みたいな激戦区でしたので、運転本数は今より多かったのかもしれません。
 それと、琴電琴平線は一宮までは複線用地が確保されているとの事ですが、こういう寂れた風景がほとんどでしたので、帰ってこのブログを書くために琴平線の事を調べるまでは、御殿場線のように昔は複線だったと思っていました。

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 まだ交換可能駅では必ず交換。ここ陶駅も右側の線に入ります。来たのは旧京急1000型、しかし朝のラッシュは一段落なのか2両編成になっています。

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 この電車の終点、2面3線の滝宮に到着します。

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 乗客が全員降りたところで(元々4,5名しか乗ってませんでしたが・・・)、車内を記録。

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 続いて駅構内で5000系一人撮影会になります。

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 雨降って来ました。右の側線も生きています。停泊する電車があるとの事。

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 屋根に乗るこの形のクーラーは昔のままですので、効率は相当悪いのではないかと思います。この写真では判りにくいですが、パンタグラフ後ろ妻側にも一つクーラーが乗っているところなんかは昔の私鉄電車そのものだ。パンタグラフが乗るのは当然元クモハ(運転台付き電動車・京王での形式はデハ)だと思っていたのですが、左の1108は京王時代はクハ5721、右1107は同じくクハ5771。両方クハからの改造だったのでした。見事であります。台車は軌間が違うので交換しなくてはならないのですが、モーター含め京急1000系のものなんだそうだ。ここまで手間をかけ、この電車がこうして京王時代とほとんど変わらず存在するというのは、凄い事だと思う。

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 ここで高松築港行きの1080形、車番は1081-1082が来ました。京急1000形の初期の車両なので1959年製でして車歴は57年目、京急で29年、琴電で28年過ごしてきた事になります。仏生山で見た1070形は1957-1958年製ですので車歴は58-59年目。琴電と言えば約30年前の高校生大学生の頃、青春18きっぷで訪れた時、車歴50年オーバーの旧型という枠を越え、古典とも言うべき電車がジャラジャラ走っているのに驚いたのですが、実は今も同じような状況でして、自分が年を重ねたことに改めて気付かされます。
 そしてもう一つ、私にとってとても気になる事。今、本家の京急では2代目600形と700形の後継車である2000形と800形が引退時期を迎え、一部に廃車が出ています。私の大好きな(それこそ2代目600形や700形よりずっと思い入れの強い)2000形と800形に、第2の人生(車生)を歩ませて(走らせて)くれる地方鉄道は現れてくれないだろうかです。どちらも鉄道友の会から賞を貰った名車なのですが、鋼製車である事と、2両単位で走らせるのは大掛かりな改造が必要ですので難しいのかもしれません。余計な事かもしれませんが、琴電カラーを纏った2000型と800型、想像してみますととても似合う。

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 16分の滝宮駅滞在で、次に乗ります8:42発の琴電琴平行きが来ました。前は元京王5000系、後ろは元京急700形の4両編成。これは瓦町出発直後に見た編成で、車両交換もせず、後ろ2両の切り離しもせず、長編成のまま琴平まで来るようです。必要最小限のシンプルな配線の一宮駅での車両交換に、実にシステマチックな運用をするなと感心したのですが、ガラガラの車内に今度はあまり感心しません。もしかしたら土曜休日はこんぴらさん参拝客で混雑する電車なのかもしれません。

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 右側のかぶりつき席はおじいさんが座っていまして、私は左側の運転手さんの背中越しにかぶりつき。岡田では最後の交換。雨が本降りになってきました。

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 JR土讃線をアンダークロスして、左へ左へとカーブして9:02、終点琴電琴平に到着です。せっかくですので楽しんだかぶりつき席を記録。運転室ドア窓下のガラリは京王時代と全く変わっていません。昭和44年の製造プレートも付いている。これも昔のまんまだと思っていましたが、私の乗った1101は京王時代はデハ5023で、中間電動車からの見事な改造だったのでした。

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 駅横の高燈籠、これ見て琴平に来たんだなと実感します。

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 とても名残惜しい。琴電は志度線と長尾線にいつかまた乗りに来るのですが、琴平線にも1070型目当てでもう一度来よう。

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 石段は登りませんが、こんぴらさんは雪でした。

(乗車は2016年1月)

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南風6号(琴平~岡山)乗車記

 琴電琴平駅から歩いてすぐのJR四国の琴平駅へ。お腹すきました、温かいうどんでも食べて行きたい。しかし両駅周辺にはうどん屋さんも喫茶店も飲食店類が一切見当たりません。洋風建築で見るからに歴史がありそうなJR琴平駅内もコンビニがあるだけ。玉子かけご飯おにぎりなるものを一つ買ってかじっておきます。美味しくないし、朝から冷えた食事だけというのは、すごく空しい。

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 早めに岡山までの乗車券と自由席特急券を買い構内へ。隣のホームでは121系電車がトコトコと懐かしいコンプレッサーの音を発ています。阿波池田に向けて出発する1000型という単行気動車はJR化後に誕生したもので、まだ私は未体験なのですが、面白い顔ながら、なんだか風格を感じます。これが秘境駅坪尻への1番列車になります。JR四国は普通列車で旅行するのも面白そうだ。

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 私の乗車します9:34発岡山行き南風6号が来ました。中村発という長距離ランナーの割には4両編成という短い編成で、混んでいて座れないのではないかと心配していたのですがガラガラ。前から4列目の席に座ると、デッキ越しに前方の風景も見られました。列車は気持ちよく加速してビュンビュン飛ばします。この2000系、20年ぐらい前に初めて乗車した時、旧型客車列車時代にDE10が黒煙を盛大に吐き出しながらウンウン登っていた琴平から阿波池田方面への勾配区間を、勾配途中でもグイグイと加速していくような力強い走りっぷりに、別次元の鉄道車両が現れたんだというぐらいに感動した車両になります。

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 多度津に到着します。この歩道橋は非電化時代に来まして写真をたくさん撮った思い出の場所。

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 宇多津で前にうずしお6号を連結。前の車両に移ろうかとも思いましたが止めておきます。隣のホームではしおかぜ5号といしづち5号が連結作業中。

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 宇多津側から瀬戸大橋へのルートは、私にとって乗り潰し上とても重要な所でして、瀬戸大橋・宇多津・坂出で構成されるデルタ線で、この区間だけ乗ったことが無かったのです。写真を撮っておきます(左が瀬戸大橋~坂出ルート、右が予讃線)、讃岐富士もちょうど見えます。

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 さぁ本州へ戻ります。今回の四国滞在時間は3時間ぐらいでしたでしょうか、讃岐うどんが食べられなかったのがとにかく悔しい。
 実は今回の旅行、当初の予定に四国は入っておらず、サンライズ瀬戸を岡山で降り、スーパーいなば1号で智頭へ行き、そこから普通列車でまた岡山に戻る形で因美線と津山線の乗り潰しをする予定でした。しかし3日か4日前に降った大雪で中国地方のローカル線はそのほとんどが運休、当分復旧する見込みも代替輸送も無し(因美線も昨日の時点で、美作加茂と智頭の県境越え区間が不通のまま)。そんなわけで仕方なく四国を回ることに予定を変更したのでした。結果、琴電の懐かしい電車に乗れ、このブログの唯一欠けていた「四国地方」のカテゴリーも作る事が出来て良かったかもしれません。

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 岡山到着手前ではアンパンマンが車内放送を担当、そういえばこの列車はアンパンマン号だった。天井にはキャラクターたちがずらりと描かれています。山陽本線をオーバークロスするところでは、この地区特有の車両が鉄道模型のショーケースに並ぶかのように整列、数年後にはこのいくつかが見られなくなっている事でしょう。

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 2000系と高徳線用N2400系の連結というのは面白い。そんな事よりうどんだ。確か岡山駅四国方面乗り場ホームには立食いうどん屋さんがあって、四国の人が利用するだけあってか、それなりに美味しかったような記憶があります。しかし行ってみると昨年10月末で閉店したとの貼り紙、なんて今日は食に関してツキが無いんだ。冷たい駅弁で我慢しようと階段を登ると、新幹線乗換口の前に吉備うどんがありました。讃岐うどんではなく、冷凍っぽい麺でしたが、本日初めて口にする温かい食事、熱いキツネうどんが体にしみわたり本当に美味しかったのでした。

(乗車は2016年1月)

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やくも9号 パノラマ型グリーン車乗車記

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 香川県をちょっと一回りの寄り道の後、次に乗車します列車の入線風景を撮影します。岡山駅11:05発のやくも9号。

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 奮発しましてこの車両に乗っちゃいます。クロ380-6、パノラマ型グリーン車。

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 はやる気持ちを抑えて車内へ。ガラガラのようですが、高い背ずりの陰に人がいて25%ぐらいの乗車率です。

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 ジャーン!今回はこの1C席が確保出来ました。インターネットのおかげで自宅にいながらこの席が取れるなんて本当に便利になりました。この席の確保が出来たことから、今回の旅行のスケジュールの検討を始めたわけで、一番のお楽しみがこれになります。

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 高山本線ワイドビューひだでは2C席に甘んじましたが、今回はこの眺めを始発駅から独占、嬉しいのであります。ワイドビューひだで一番前方眺望の良い座席は2人掛け席通路側の1B席でしたが、この車両の1B席はちょっと座ってみましたが、運転台右横の大きな箱(なんかの計器)が邪魔で、1C席がダントツによい眺望になります。

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 さぁ出発、まずは山陽本線をかっ飛ばします。気持ちいい。運転席では何というシステムかわかりませんが、停車駅やその場所の制限速度が音声で流れます。その声が舌足らずな女性のアニメ声。カーナビみたいにいろいろな声が選択できるのでしょうか。

 山陽本線上り線をオーバークロスして倉敷に停車、ここで運転席には運転助手?が乗り込み運転席横に座り、隣の1AB席には仲の良い中年カップルが座ります。さぁ伯備線に入ります。伯備線は私の乗り潰し地図は赤く塗りつぶされていますが、約15年前に上りサンライズ出雲で日が暮れてから通り抜けただけですので初めて乗るようなもの。しっかり景色を見ておこう。倉敷を出ますと上下線が分かれ、左に高梨川が寄り添います。上り線はトンネルに入ってしまいますので川は見えないのかもしれません。清音から総社までは伊原鉄道と吉備線の乗り潰しにまた来るだろう区間。総社を出ますと急カーブが連続する区間になりまして、振り子特急381系の本領発揮。

 右へ左へと車体を傾けながらズンズン突き進んで行きます。乗り心地が悪いと言われる自然振り子式の381系ですが、 こうして前方を見ていると実に痛快。この自然振り子式381系もくろしお号からの撤退でこのやくも号だけになってしまいました。それよりも制御付き自然振り子式の車両自体も時代遅れなシステムになってしまったようで最近新造されていません、381系くろしお号後継車は普通の電車、JR四国の新型特急とスーパーあずさ後継車は車体傾斜方式、JR北海道のキハ285系は開発中止だ。パノラマ型車両だって減っている。乗客への安全面の不安だけでなく、283系くろしお号の運転手が熱中症で倒れてしまうなんて想像できなかった事件も発生してしまいました。せっかくのこの機会、存分に楽しんでおこう。写真も撮っておこう。

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 備中高梁を過ぎどんどん山中へ、急カーブでは下からゴロゴロ音がします。これは振り子機能が発生する音なのか、それとも内輪と外輪差による線路と車輪の擦れ合う音なのかどっちだろう。

 方谷では運転室に対行列車が遅れているとの無線が流れます。ここでやくも12号と交換。対向列車の写真を全部撮ってやろうと思ってましたが島式ホームなのでここは無理。

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 広石信号場からは線路に雪、だんだん凄いことになって来る。

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 新見駅はご覧の通り、芸備線はこの日どうだったんだろう。何もメモに残していないので運転再開していたようです。

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 備中神代でやくも14号と交換のため停車、コンパクトな4両編成が楽しい。足立でも信号停車、この時点で14分の遅れとの事。この先で石灰石の工場があります。昔は鉄道で運んでいたんだろうなと帰って調べてみると、伯備線D51の3重連はここの石灰石輸送がメインだったらしい。

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 冬の上越国境みたいな雰囲気の新郷駅、ここで交換する2両編成の普通電車の乗客はわずか1名しか見られません。伯備線が重要な陰陽連絡路線と選定されず、優等列車の走らない非電化路線であったなら、今は三江線や木次線と同じような状態だったと思います。

 トンネルを越え鳥取県へ、膝ぐらいまで雪が積もる上石見駅ホームでは対向ホームで撮り鉄さんが写真撮影。私のバカ面が写りこんでしまったかもしれません。

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 車体もこんなに傾けて25パーミルの下り勾配をどんどん下ります。次に現れた下石見信号場は対向線路が除雪されていません。ここでDE15ラッセル車なんか登場したら最高なのですが、そんな事は起こらない。

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 黒坂でやくも16号と交換。遅れはどんどん増してゆく。根雨にはラッセルヘッドを付けたモーターカーがいました。DE15の出番はないのかもしれません。

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 そろそろすれ違うのではないかとずっと狙っていたEF64 1000番台の貨物列車は江尾で交換。コンテナ満載だ。1024号機なので高崎機関区時代に青梅線でおそらく遭遇している機関車。上溝口信号場も対向線路が除雪されていませんでした。里に下りてきました、直線区間を120km/hでかっ飛ばします。右に大山は全く見えません。

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 伯耆大山手前右側コンテナヤードには可愛らしいスイッチャーが2機、そしてEF64 1000番台貨物がここでも見られた。1035号機で、これも元高崎機関区車だ。ここでやくも18号と交換、2両しかないパノラマグリーン車を連結した編成です。

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 昔ながらの地方の大きな駅の佇まいの米子に到着します。DE15もいました。この時点で遅れは14分。停車しますと名称不明の運転システムがアニメ声音声で「お疲れ様でした」と喋ります。ここで運転手交換。今度は「よろしくお願いします」かな、それとも「安全運転でお願いします」でスタートするのかなと耳をすませていましたが何も喋りませんでした。ここからも運転助手?が乗り込みますが、今までは運転手左後ろ隣に座っていたのが、今度は助手席の1C席の前に座るのであまり見通しが利かなくなります。

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 松江は激しい雨、続いて見える宍道湖、米子で空いた1AB席にも座ってみる。玉造温泉は、ここを過ぎると岡山からの距離が200kmを越え、特急料金とグリーン料金が跳ね上がるので、計画時にはここで降りようかと迷った駅。結局乗り通します。高い運賃分楽しまなくては。

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 山陰本線に入ってからは信号待ちの連続で、車内放送はお詫びを繰り返し、遅れは25分となって終点出雲市への最後の一区間。確かこの辺で14系の出雲3号を昔撮影したのですが、雰囲気は変わっています。

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 出雲市に到着します。2面4線のあまりにも無機質な高架駅ですが、ブルトレ出雲4号の増結風景を見たり、駅近くに宿をとり客車時代の上りだいせんをバルブ撮影したり、私にとっては思い出多いホームです。

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 到着して5分ぐらいでやくも22号となって岡山に向けて慌ただしく出発。出雲市到着前に車内清掃員が来たのはそのためだったか。

 改札を出てまずは一畑電車を見に行ってみます。電車は駅に来ているはずなのですが、160円の入場券を買わないと見られず、しかも改札は出発10分前開始なので時間が合わず、これは諦め。そうだ、出雲そばでも食べよう、出雲市駅は約15年ぶり、昔はおばあさんが一人でやっている立ち食いだったのが、場所が変わってテーブル席やカウンターもある、値段もずいぶん高くなっている。出てきたおろしそばは、これも美味しいそばの一つである事に異論はありませんが、思ってたのと全然違う。昔はいりこだしの強い香りの独特なそばだった記憶なのですが、それは違う駅だったのかもしれません。

***

 次に乗車しますスーパーおき5号を待つ間に来た、パノラマでないやくも号の写真もせっかくですので掲載。
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左:クロ381-130、右:モハ380-80

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左:モハ381-80、右:サハ381-230

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左:モハ380-78、右:クモハ381-1
 登場して約35年、短編成化でクモハが誕生し、それが中間に組み込まれるようになったり、普通車とグリーン車が入れ替わったり、塗装は3回も変わったり、いろいろと変化が多かった伯備線の381系ですが、これが最終形態になるのでしょうか。最後と思えますこの濃いピンクにミントグリーン塗装はとても良い。さて、今後どんな後継車が登場するのでしょうか、振り子式やパノラマ形は継承されるのでしょうか。全く予想ができません。

(乗車は2016年1月)

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スーパーおき5号(出雲市~益田)乗車記

 次に乗車しますのは出雲市15:27発スーパーおき5号、のんびりホームで381系やキハ47の写真を撮っていたら、2両編成で1両1箇所しかない自由席の乗車口は15人ぐらいの列になっています。これはまずい、座れないかもしれないと、撮影は止め私も後ろに並びます。

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 入線しますキハ187系2連、列に並んでたのでこんな写真しか撮れませんでした。車内も混んでいて私は最後の海側窓際席を確保。窓ガラスはひどく汚れていて見通しが利かない。清掃される時間が無いぐらい効率良く走っているようで、こうして車内も満員だし、いい事なのかもしれません。前の座席に座っていたのは白人女性でロンリープラネットの津和野のページを開いてる。鳥取砂丘でも周ってきたのでしょうか、いずれにせよ出雲大社は飛ばしてしまうみたいです。

 さぁ出発、このキハ187系、噂というかインターネットの情報で、凄い加速の走りっぷりというのをよく見かけますが本当にその通り。猪の如く猛突進であります。カーブ・トンネルが多く見通しが利かず、野生動物も多く出没しそうな中、この車両を運転するのは相当神経をすり減らす過酷な労務なのではないかと想像します。こういう速い列車に乗ると、ストレス発散でいつもスッキリする私ですが、今日はちょっと怖くなって来ました。揺れが大きいのもありますが、何よりも日本海が大荒れで、もの凄い波飛沫を上げているからかもしれません。そういえば山陰に来る時は毎回いい天気で、海はいつも穏やかで美しい青緑色をしていました。こんな鉛色のをここで見るのは初めてです。

 昔行った事のある撮影地の小田・田儀間では窓から写真を撮ってみるも全くうまく撮れない。太田市ではスーパーおき4号と交換、こっちも混んでいる。島根県の補助を受けて製造されて走っているこの特急、地味ですが山陰の都市間輸送をしっかりこなしていて、成功している感じです。黒松あたりからは海沿いに風力発電施設が建っている。こんな民家のそばにあるんだ。しかし民家には空き家も多い。高い煙突が見えてきました、江津です。車内放送で三江線は大雪のため運休との事。キハ120の姿も見当たりません。

 江津からは20年ぶりに乗車する区間で、次の停車駅は波子、ここも出雲1,4号が浜田までだった頃に下りた事があります。その頃は快速は止まりますが特急は通過だった記憶(現在も一部の特急は通過)。駅前広場というのが無く、改札を出たらこの地方独特?の古いながらもしっかりした造りに見える民家が並ぶ風情ある駅です。変わったのは海側に太陽の塔の顔が外れたみたいな建造物が見えます。島根県立しまね海洋館アクアスだそうで、そんなのが出来たんだ。ここのHPの交通アクセスを見てみると、まずは「駐車場2000台無料」の大きな文字、そして一番下の方に小さい文字で「波子駅から徒歩10分」、もう少し鉄道利用のアピールがあっていいのではないかと思うのですが、どうなんだろう。浜田はさすがに大きい町、降りる人も多いですが、同じぐらい乗って来る。駅は橋上駅になったんだ。北側は病院とつながっている。変わったなぁ。

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 浜田からは約30年ぶりの乗車でして、ますます気合を入れて車窓を見ます。写真は有名撮影地の折居付近。晴れていれば美しい光景のはず。しかし入り江の波打ち際は、漂流してきたゴミが一杯、片づけるのは大変なんだろうな。家々を見ても空き家が多い。寂しい風景だ。と、右手に大きな建物、ここが三隅発電所だ。三隅発電所と言えば2013年まで美祢との間で運転されていたDD51重連貨物列車、一度見てみたかったなぁ。

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 これが山陰本線旧線を利用したという三隅発電所への専用線、いい雰囲気だ。そして岡見駅を通過。その後も海岸線を走ります。天気が良ければ絶景なのですが、とにかく波が荒い。その恐怖から逃れるようにキハ187はビュンビュン飛ばす。

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 町が見えてきました。三角州を回り込むようにして17:14に益田に到着します。山陰本線のこの先はまだ未乗車の区間なのですが、今日の行程はここまで。

 この日は駅前のビジネスホテルがどこも一杯で、駅裏のボウリング場の上にある古いビジネスホテルに宿泊します。3種類の振り子特急に揺られ続けてきたので、今日は一日内臓にも負担かけたかもしれません、少しベッドで横になってから夕食に外へ出ます。
 駅前大通りの一本向こう側の通りは、小料理屋、寿司屋、スナック、キャバレーなど軒を連ねるレトロな雰囲気の繁華街。こういう所に一人で入れて、お店の人や他のお客さんと気兼ねなくお話できたら旅行の楽しみも増すんだろうな。美味しい物にもありつけそう。しかしそういうのは苦手なので仕方なく駅前角の定食屋さんに入ります。しかしこれが大当り!刺身付きカレイ煮付け定食が980円。刺身や付け合わせのボリュームといい、刺身の美味しさといい、こんなホクホクの煮付けは初めてだ。益田って凄い所だ。刺身で一つ分からない魚があったので聞いてみたらスズキだそう。
 ホテルに戻るもまだ夜8時、折角遠くまで来て、なんだか物足りない気がしないでもありませんが、風呂に浸かって寝ることにします。

(乗車は2016年1月)

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プロフィール

QJ7000

Author:QJ7000
おじさま鉄道ファンの日本の鉄道乗車記録。ふと日本の鉄道全線に乗ってみたいと思うようになりました。未乗区間は4,000km以上もあり、今の生活パターンではおそらく不可能な領域なのですが、路線や車両に愛情を込めながら、少しずつ記録に残しておこうと思います。古い記事順にご覧になりたい方は下の「月別アーカイブ」からどうぞ。
(2013年2月より海外編も始めました。)

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