近江鉄道乗車記2(高宮~貴生川・八日市~近江八幡)

多賀大社での参拝は出来ませんでしたが、多賀大社前11:31発の電車で戻ります。乗客は5人ぐらいだったか、クーラーはガンガンに効き、運転室に貼られた「節電中」の張り紙が空しい(まだ220型に未練があるのです…)。予定では彦根まで乗り通すつもりでしたが高宮で下車し先を急ぎます。

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ここ高宮も貨物ヤード跡がある駅で規模も大きい。ところで貨物列車は何年に廃止されたんだろう、最盛期は1日に何本ぐらい運転されていたんだろう。貨物廃止は1988年で、運行本数は分かりませんでしたが保有していた機関車の数から今の秩父鉄道より少ないぐらいでしょうか。

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本線側もなかなかいい雰囲気でして、構内踏切に下りる階段は石造りだ。止まっている電車がこれから乗車する高宮11:48始発の近江八幡行き。米原から来る多賀大社行きの接続をしてから出発します。

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高宮を出発すると新幹線との並走区間。近江鉄道が1898年開業(とても歴史がある)、そして東海道新幹線開業はそれから66年も後の1964年。ところが東海道新幹線も50周年となった現在、路盤もずっと昔から存在していたような威厳があり、こうして近江鉄道に乗っていると、近江鉄道の方が「横に線路敷かせてもらいますね、何よりも直線で思いっきり走れますし、風もしのげてありがたいですぅ」といった感じで後から建設されたように見えてしまいます。

またここは東海道新幹線に乗車していても気になる区間でして、ここを見るのは、空いていれば必ず進行方向右側に座る習性の私は大阪方面に向かう時。近江鉄道の線路がすぐ横にあるのは分かるのですが、防音壁が高くなかなか全貌が見えず、たまにはすれ違うだろう電車の姿も見えず、とてもストレスがたまるのです。運良くここから近江鉄道の電車が見えたのは数えるぐらいしかありません。

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東海道新幹線から少し離れたところにある五箇荘駅、ここで轟音を立てて下り新幹線が通過。ここから新幹線の窓が見えますので、新幹線側からもこの電車の全貌が見えたに違いありません。もしこの新幹線に私のような乗客がいましたら、今日はついているぞと一日気持ちよく過ごせたことでしょう。

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八日市駅には12:11に到着。今日走っているのはこの電車、800系ばっかりだ。

次の貴生川行きで1時間ちょいの待ち時間がありますので、駅の外に出て食事にします。近江牛のステーキでもあればガツンと食べてみたいなぁと歩き回ってみましたが見当たらず(あってもおそらく値段を見て入らないと思います)、ショッピングセンターを覗いてみるも東京にもあるような店舗ばかりみたいですのでトイレを借りただけで出て、結局駅前に戻り、近江鉄道電車のテープ放送でコマーシャルを流していた、喫茶店のような雰囲気の定食屋さんに落ち着きました。牛筋煮込みどんぶりを美味しく頂き、食後にコーヒーも注文して次の出発時間近くまでまったり。

13:19発の貴生川行きに乗車します。ここから日野までは昼間は2時間に1本しか列車が走らない、近江鉄道で一番ローカルな区間なのですが、どんな風景だったかはあまり印象に残っていません。(もう忘れてしまった)

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日野では交換待ちで8分の停車、降りてみますとここも木造駅舎のとても風情のある駅。

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乗車した電車も記録しておこう。先頭からモハ803-モハ1803の編成。

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特徴ある木造屋根の上りホームに来たのは、全面窓の改造されていない820系。この近江鉄道独特の車端部裾の切欠きによって、西武401系らしさはあまり感じられません。

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留置線には新車100系が停車しています。この電車には車端部裾の切欠きがありません。調べてみますとカーブした高宮駅の多賀線3番ホームを削ったことにより、改造の必要が無くなったんだそうだ。

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日野からは昼間も1時間に1本と本数が増える区間なのですが、景色は一気に末端部らしいものになってきます。急なカーブでは架線を上から吊るのでなく、線路のカーブに合わせるように横に引っ張る設備なんかがあります。立つ柱はみんな木製でどれもあっちこっちに傾いています。これを模型で再現したら面白いでしょう。

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峠越え区間でトンネルもある。トンネルは煉瓦造りでかなり古そう。電車はここでは20㎞に減速して通過。

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山を越えると平野になりもうここは草津線エリア、最後に野洲川を渡って終点の貴生川に到着です。

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貴生川では19分の時間があり一番に信楽高原鉄道を見に行ってみます。昨年9月の台風による橋脚流失で、信楽の車庫に帰れなくなってしまった可愛そうなSKR311。11月29日に運転再開だそうで、本当に良かった良かった。運転再開の貼り紙と一緒に洗車もしてもらえたようでピッカピカ、きかんしゃトーマスの物語の一つみたいな感じだ。いつか草津線と一緒に乗りに来よう。

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戻ります。ここ貴生川では乗車券は手売り。

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再び八日市、今度は八日市線で近江八幡へ、ここでもまた800型しか並ばない。

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出発して本線と別れ右へカーブを切ると、左側は貨物積込ホームの跡みたいなただならぬ雰囲気、そしてすぐの新八日市駅はとんでもなく古い駅舎。後になって知るのですが八日市線の前身、湖南鉄道の本社だったんだそうだ。開業時に建てられたものだとしたら築100年になる。後は平坦な農地の中に住宅が散在するようなところをひた走る。今まで乗車した近江鉄道の電車で乗客が一番多い。

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近江八幡駅も貨物の取り扱いをしていた跡が残る。貴生川もそうだったし、あちこちでやっていたようで、今ならまとめて集約化すべきですが、そういうおおらかな時代だったんでしょう。相手側も国鉄ですし。

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これで近江鉄道も全線乗車が完了、3日間の関西私鉄乗りつぶし旅行も終了、最後に自由通路から電車を見送り、新快速で米原、ひかり号で東京へと戻ります。

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おまけ、米原駅で撮った写真です。

(乗車は2014年9月)

前の記事:近江鉄道乗車記1(米原~多賀大社前)
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近江鉄道乗車記1(米原~多賀大社前)

神戸のビジネスホテルを朝7時前に出て、昨日に続いてマクドナルドで朝食を食べ(JR神戸駅には立ち食いそば屋さんが無い!)、新快速に2時間揺られてやってきたのは米原。今日は近江鉄道です。

ホームに立って9:59発の多賀大社前行き電車を待ちます。今回の旅行は金曜日にこの電車に乗る事を一番にスケジュールを組みました。吊り掛け電車220型が運用に就くらしいのです。インターネットでの情報ですが現在220型が走るのは平日午前中の1運用のみ。そして近江鉄道で1日フリー切符が発売されるのが金土日なので金曜日なのです。しかしやって来た電車は…

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えーっ、き…君じゃないョ!
この時点で、ここに来たのは220型が一番の目的でしたので、近江鉄道はまた今度にすることにして大垣から出る支線にでも乗りに行こうかとも思ったのですが、切符も買ってしまった事ですので、予定通り全線乗りつぶしをすることにします。

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それにしても乗客は4,5人、2両編成では電気代が勿体ない。今すぐ1両で走れる220型に替えなさい!と…言いたくなる。

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それでは出発、しばらく東海道本線と並走し、2駅過ぎて東海道新幹線を潜ると山の中へと入って行きます。勾配標は25パーミル、うーん、ここはやはり220型に乗りたかった。甲高い吊り掛け音が山々に反響して、感動的ともいえる乗り鉄になっていただろうに…。残念である。

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トンネルを抜けると下り坂、彦根の街が見えてくる。並走する東海道本線は平坦な所を走っていますが、どうして近江鉄道は峠越えルートを選んだんだろう。

10:10に彦根駅に到着。ここでは26分もの長時間停車。駅構内にはたくさんの220型が留置されています。どの電車も草臥れ加減からしばらく走っていないような感じです。せっかくですので写真乗せときます。

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左:221、右:223

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左:224、右:226

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左奥に「お~いお茶」ラッピングの黄緑の225。

この時点で5両、220型は6両在籍のはず、もしや1両は運用に出ているかと僅かな希望を持ったものの、長時間停車を利用して駅外に出てみますと、最後の1両もここに休んでました。

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222

この電車のデビューは私の頭の中では1980年代前半のイメージだったのですが1991年から1996年との事。吊り掛け電車ですが、前面の形状、集中クーラー、空気ばねの台車とあまり旧型車に見えないので登場時はそんなに魅力を感じ無かった事、そして路線が東海道本線の途中にあり何時でも来れるやと思っていたのが間違いで、今となっては遅かった。時が流れるのは早い。

しかし、これから先にチャンスが全く無いわけではありません。
近江鉄道公式ページ・220型貸切り列車の案内(←リンク切れになってしまいました。)
彦根貴生川往復で140,000円。クレジットカードでの支払いが可能かどうかわかりませんが、こういうのこそ「プライスレス!」って言えるだろう。

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近江鉄道ミュージアムで保存される車両も。今度は開館日に来てみたい。他に西武鉄道から送り込まれたばかりの電車もたくさん見られました。

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ホームに戻るとこの近江鉄道唯一の転換クロスシート車、700系あかね号も回送幕で車庫に入ってしまう。この車両にあたる可能性もなくなってしまったか、今日はついていません。

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長時間停車を終えて出発。気分を入れ替えてかぶりつきを楽しむことにします。最初の面白い光景はこれ、しばらく東海道本線との3線区間が続くのですが、3本の線路を跨ぐように立っているJRの架線ビームに、近江鉄道の架線を掛けてもらう事は出来ず、自前で古レール製の架線柱を立てているの図。

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草がぼうぼうで貨物線のような雰囲気の彦根口駅。構内の有効長が長いことが昔貨物列車が走っていた名残。

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高宮から多賀線に入り、スクリーン駅を出たところのカーブ。架線柱が細かいピッチで建てられている。これを全部朱色に塗って鳥居みたくしたら、京都伏見神社みたいになって多賀神社の参拝客や観光客が喜ぶのではないか。たぶん喜ばないだろう。(帰りの電車の最後尾から撮影)

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貨物ヤード跡が広がり終点の多賀大社前駅に到着(これも帰りの電車の最後尾から撮影)。降りた乗客は10人ぐらい、ほとんどが観光客のようで多賀大社へと向かいます。折り返しの電車まで37分も時間があるので私も少し歩いてみる。参道途中に南無延命地蔵尊という小さな神社がありましたので、ここでお参りをして戻ります。ここには足ツボ地獄というのがあってやってみると、旅行の疲れが取れてすっきり。とてもありがたいです。

(乗車は2014年9月)

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おじさま鉄道ファンの日本の鉄道乗車記録。ふと日本の鉄道全線に乗ってみたいと思うようになりました。未乗区間は4,000km以上もあり、今の生活パターンではおそらく不可能な領域なのですが、路線や車両に愛情を込めながら、少しずつ記録に残しておこうと思います。古い記事順にご覧になりたい方は下の「月別アーカイブ」からどうぞ。
(2013年2月より海外編も始めました。)

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