北九州複々線区間お復習&お名残乗車3(黒崎~直方)

筑豊電気鉄道を乗り終え、黒崎に戻ってきました。再びJR改札を抜け、表題の「北九州複々線区間お復習&お名残乗車」における最も重要な箇所であります、黒崎から直方に向けて福北ゆたか線(筑豊本線)の短絡線に乗車します。

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その前に、ホームに降りますと通称大牟田貨物が停まっていました。門司港から折尾まで乗車したときにすれ違ったのが、まだここにいたのか。2回も写真が撮れてラッキー。しかし帰ってから気付くのですが機関車のナンバーが違っています。さっきはED76 1019、今はED76 1022です。貨車は銀色タンクコンテナ満載の6両のままなので、ここで機関車を交換したのかと気になって調べてみれば、この銀色タンクコンテナはここ黒崎の工場から発送されるもので、さっき見たのは黒崎に返送される空タンクコンテナ、今ここに停まっているのは黒崎から発送される中身の詰まったタンクコンテナなのでした。この列車は一旦北九州貨物ターミナルまで行って方向転換し、明日の朝、大牟田に到着します。

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次に乗る、黒埼16:32始発の福北ゆたか線博多行きが来ました。無事にかぶりつき場所を確保。車内は3割程度の座席が埋まるぐらいの乗車率です。

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それでは出発します。左は鹿児島本線ホーム、右が福北ゆたか線(筑豊本線)ホーム、この電車は黒崎始発なので3番線から出発します。門司港・小倉発の場合は鹿児島本線1番線からの出発になります。

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複々線4本の線路の両端が分岐し6本になります。もう一度、どの線路にどんな列車が走るのか整理しますと、
左端:下り鹿児島本線(小倉・門司港)から福北ゆたか線へ直通する旅客列車
左から2本目:(さっき乗った線)下り鹿児島本線の旅客列車
左から3本目:上り鹿児島本線の旅客列車
左から4本目:(今ここ)下り鹿児島本線の貨物列車と黒崎始発の福北ゆたか線博多方面
左から5本目:福北ゆたか線の黒崎・小倉・門司港方面
右から6本目:上り鹿児島本線の貨物列車

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2,3本目が4,5本目をオーバークロス。貨物線は筑豊本線に直結していた名残でもあります。

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鹿児島本線を潜ると、左端にあった門司港・小倉発の福北ゆたか線(筑豊本線)直通列車が走る線路と合流します。今乗車している線路とは見える景色が違うので、渡り線マニアだとしたら乗らなくてはならない線路になります。ちなみに現在の福北ゆたか線は、左端を走るのが朝と夜の9本、私の乗ってる線路を走るのが昼間時間帯の9本となります。

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ここでまた整理しますと、
左端:(今ここ)福北ゆたか線博多方面と鹿児島本線下り貨物列車
左から2本目:福北ゆたか線黒崎方面
左から3本目:鹿児島本線下り旅客列車
左から4本目:鹿児島本線上り旅客列車と貨物列車
筑豊本線に貨物列車が走らない今、この複々線の分け方は全く時代に合っていませんが、折尾駅連続立体交差の完成予定図では、鹿児島本線と福北ゆたか線は線路別に分けられていることから、今後もここはこのままとなりそうです。

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陣原駅手前の鹿児島本線下り貨物列車の走る渡り線。駅構内の中線で一回待避出来るようになっています。

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陣原駅全景、この列車はここで停車。

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陣原を出発、先程下り鹿児島本線で見たとおり、福北ゆたか線はすぐに単線になります。

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そしてここにも下り鹿児島本線貨物列車が通過しそうな渡り線があります。

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少し哀しい複々線が3線となった区間。

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そろそろ折尾駅、鹿児島本線は高架を駆け上がります。

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取り残されたという感じが一杯の地上の単線区間。もう筑豊本線なんてないのです。駅手前で複線に戻ります。

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16:38、折尾駅6,7番線の鷹見口に到着します。カーブした簡素なホームは、短絡線上に後から作られたことをそのまんま表しています。

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鹿児島本線と若松線は改札を一回出ての乗り換えとなる折尾駅の鷹見口。構内踏切もあるし、駅舎は国鉄時代からと思われます何らかの施設の建物を転用したっぽい無機質なコンクリート造でとても個性的。降りるスケジュールを組んでおくべきだったと、ちょっと後悔です。

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若松線直通列車は折尾で必ず数分~十数分停車しますが、こちらは1分で出発します。カーブは90度続きます。線路切替では完全に廃線となる区間です。ちなみにこの辺の左手には西鉄北九州線の折尾駅も存在したのは、帰ってから知ります。

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若松線の線路が見えてきました。

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若松線が福北ゆたか線に吸収されるのを見届け、北九州複々線区間お復習&お名残乗車も、これでよしとしましょう。後ろの座席に座ります。この813系の座席は、小倉から門司港まででも感じましたが、薄っぺらくて座り心地があまりよくありません。直方に16:59に到着し、隣の2分後に出発する快速博多行きに乗り換えます。

(乗車は2017年8月)

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関連タグ:JR九州貨物線・短絡線・渡り線
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筑豊電気鉄道乗車記

駅前に元大関魁皇の銅像が立つJR直方駅を出て、次の乗り潰し路線の筑豊電気鉄道の筑豊直方駅まで暑い中を歩きます。JRの線路沿いを折尾方面にしばらく進み、右に折れると、全く人通りのないアーケードの終端部があります。これが今の直方を象徴する光景なのか・・・、おそらく多くの地方都市がそうであるように、駅周辺が寂れ、幹線道路沿いは賑やかなのでしょう。東京の多摩地区だって、似たような場所はあります。

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数分間ほとんど人とすれ違わずに到着した筑豊直方駅、立派な高架駅ですが駅前にも人の姿はなし。

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殺風景な階段を上って行きますと、

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・・・意外にもほっこりとした空間が存在してまして、私の写真ではうまく伝わりませんが、屋根の日陰にはベンチがあって、7,8人の乗客が座って電車を待っています。何よりも線路とホームの段差がほとんど無いことから、皆さん線路際に座り込んでるみたいで、実際には暑くて大変なのですが、実にほのぼのとした光景なのです。

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電車が来ます。この写真だけ見ると、背後の山を越えてきたみたい。

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やって来た電車のアイスのあずきバーみたいな色は、西日本鉄道の旧塗装に違いない。これはいい電車に当たったぞ。ヘッドマークも付いていまして、「開業60周年、開業当時塗装色電車、旧西鉄電車カラー、マルーン&ベージュ」とのこと。60周年というのは意外にも新しく感じ、西鉄との関係もどうだったのかしっかり理解していませんでして、この鉄道については帰ったらお復習しないといけません。

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光線は悪いですが、対向ホームのおかげで形式写真みたいのが撮れました。

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車内の様子。のんびり外で写真を撮っていたおかげで、かぶりつき席は当然確保できず、仕方なく最後尾の座席に収まります。以下の車内からの写真はすべて後方(筑豊直方側)の景色になります。

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15:41に出発です。すぐに高架が鉄橋になって遠賀川を渡ります。吊り掛けの音が素晴らしい。さて、このあずきバー電車は3000形の3005番。車内の製造プレートには「平成元年・アルナ工機」とありますが、足回りはバス窓の2000形からの流用で、2000形というのも元は西日本鉄道の1000形だそうで、Wikipediaでルーツを辿ると1961年生まれの電車になります。

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とにかくこの路線は線路(路盤や架線柱など)が立派。駅さえ見なければ、ここを西鉄の特急車8000形が100km/h強で走っても全く違和感はないはず。たしかこの路線は福岡まで延伸する計画だったはず。もしもそれが篠栗線全通前に実現していたら、九州の鉄道事情は今と大きく違っていたことでしょう。

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新幹線を潜ると楠木、ここで初めて対向する電車とすれ違いですが、路面電車のスタンダードになりつつあるリトルダンサーシリーズで来ました。併用軌道区間はもうありませんので、ホームをかさ上げして、普通の電車を走らせてもよさそうですが、一度にすべての車両を取り替えなくてはなりませんし、それ以前に車両限界や架線高さなど素人には見えない複雑な事情があるのでしょう。この駅を出ると小さな車両基地が見えます。現在乗車している3000型の他に、別色のリトルダンサーもいました。

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筑前香月を出ると細かいアップダウンが多く、路面電車の走る専用軌道らしい光景で、先程の大型電車がビュンビュン走る雰囲気ではなくなってきます。希望が丘高校付近では「廃線跡」とメモを残しているのですが、どんな廃線跡が見えたのかは忘れてしまいました。おそらく国鉄香月線の廃線跡が見えたんでしょう。

後ろ向きだからか、この辺りから初乗車というのにウトウトしてしまいます。JR複々線区間のかぶりつきで集中力を使いきってしまったみたいです。

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ここは西山駅で、峠にあるみたいな雰囲気の駅。

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穴生あたりからは高架区間。この辺りはもうすっかり都市鉄道。
そろそろ黒崎で鹿児島本線が見えて来ます。ちょうどこの場所は鹿児島本線が筑豊本線をオーバークロスする所。

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西黒崎の横には車庫があり、3連接車2000形の青いのと黄色いのが見えます。確か半年ほど前に引退したようなニュースを見ましたが、今にも走りだしそうな雰囲気です。

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16:16、黒崎に到着です。駅員さんはいないようで、乗務員(運転手さん)がバスのように精算しますので、降りるのに時間がかかります。

***

さて、今までよく解っていなかった筑豊電気鉄道について、意外にも浅い歴史と西鉄との関係中心に、自分のためにお復習して記載しておきます。

まずは戦前の時点で、北九州地区には一大軌道路線郡が存在していました。これが戦時中に統合されて西日本鉄道(以下は西鉄と略)北九州線となります。内訳は北九州本線(今の門司港付近~折尾)に、戸畑線、枝光線、北方線の3つの支線で、路線長は合わせて45kmぐらい。

1951年、黒崎から福岡までの鉄道建設を目指し、西鉄が100%出資する筑豊電気鉄道が設立されます。そして1956年に西鉄北九州線の4番目の支線のようなかたちで熊西から筑豊中間まで開通。1958年に木屋瀬、1959年に筑豊直方まで延伸し、現在の状態となります。ところがこの先は資金難により延びることなく、筑豊~福岡を結ぶ鉄道は、1968年の篠栗線全通により国鉄に先を越されてしまいます。直方から福岡までの免許は1971年に失効し、この鉄道は北九州の一つの地方鉄道で終わってしまうのです。また、筑豊電気鉄道は1976年まで車両を保有しておらず、すべて西鉄の乗り入れ車で運行されていました。

親会社の西鉄北九州線に話を戻します。路面電車が各都市で一気に廃止された時代には生き残れたものの、1970年代から製鉄所の事業縮小、そしてなんと国鉄電車の運転本数が増えたことから乗客は減り、路線はどんどん縮小されてゆきます。まずは1980年に北方線廃止(これは後にモノレールに生まれ変わる)。1985年に北九州本線の門司(今のJR門司港付近)~砂津(小倉付近)と戸畑線、枝光線が廃止。1992年に北九州本線の砂津~黒崎駅前が廃止、2000年に北九州本線の熊西から折尾も廃止され、現在の状態となります。

最後に西鉄北九州本線として残ったのは、黒崎駅前から熊西までの0.6kmのみ。この区間はこの時点で軌道から鉄道に変更され、筑豊電気鉄道が第2種鉄道事業者、西鉄が第3種鉄道事業者となります。2015年3月、西鉄の会社分割により第2種・第3種の関係を解消。すべての線路が筑豊電気鉄道のものとなって現在に至ります。

そうか・・・そうだったのか。知ってから乗れば直方駅や熊西駅周辺をもっと違う目で見れたのに惜しいことをしました。他に面白い点は、2016年3月まで全列車に車掌さんが乗務していた。3連接車の2000形は、1編成がまだ現役のようで、運が良ければラッシュ時に走るらしいです。

(乗車は2017年8月)

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北九州複々線区間お復習&お名残乗車2(折尾~直方)

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さて折尾駅、新しくなった鹿児島本線ホームからまだ木造屋根が残っている若松線ホームへ降ります。待っているのは「DENCHA」ことBEC819系の若松発直方行普通電車。今年春のダイヤ改正から若松線は、気動車が一掃され、すべてこのバッテリーを積んで非電化区間もモーターで走る電車による運転となりました。気になるのは、この電車はここ折尾に14:49に到着して15:00に出発します。他の若松直方直通車も最低5分、長いので20分ここで停車します。これは架線モードとバッテリーモード切替に要する時間なのか、直通の意味が薄れないかとも思いますが、昨年までは電車と気動車で分断されてましたので、便利になったことは間違いありません。

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嵩上げした古いホームに停まる最新システムの電車、日本最初の立体交差駅の2017年の姿です。煉瓦積みだった立体交差部は若松行きに乗れば、まだこの時は見られたかもしれません。

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ここでももちろん運転席の後でかぶりつきします。あら!ホームを出たところでもう単線になってしまうようです。

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出発します。まずは単線になって、すぐに黒崎方面からの線路、福北ゆたか線が近づいてきます。

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そしてこのように、福北ゆたか線の線路に吸収されて、若松線の線路は終ります。

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昔ここは複々線が形成されていたところで、右手にもう2本線路があったのですが、そうと知らなければ気付かないぐらいに木々が生い茂ってしまっています。

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上下線が割れ、しばらくして東水巻駅に到着。Wikipediaによると、ここは若松からと黒崎からの線路別複々線を、方向別にするための立体交差があったところで、運転本数が少なくなったことにより内側2本の線路を廃止し、そのスペースにホームを設けて1988年に開業した駅とのこと。
ん?1988年?これに関してはちょっと腑に落ちないことがありまして、私が前にこの路線に乗ったのは1992年頃が最初で、最後はたぶん1998年、2回か3回乗車してます。その時には非電化の複々線路線を見て、おぉっ!外国みたいだと思った記憶があるのですが、1988年に2本の線路が剥がされて東水巻駅が開業していたとすれば、私が乗ったときは既に複々線ではなかったはず。ということは、「非電化複々線外国みたい」は私が勝手に都合よく作り上げた記憶なのかも・・・、自信がなくなってきた。

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複々線だった路盤を走り、中間に到着。この駅は降りたので覚えています。複々線で香月線との分岐点でもあり、かつての石炭輸送においては重要な駅だったのですが、1990年代に乗車したときから「北九州って沿岸を離れるとこんなに田舎なの」という感想のローカル駅です。

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遠賀川を渡ります。この鉄橋もしっかり覚えています。

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1998年にこの写真を撮りに来たからです。この時はもう電化工事が始まっていて、鉄橋以外はほとんどの区間でポールが立っていた記憶です。しかしこの区間の電化は2001年なので、1998年の写真というのも怪しいぞ。

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筑前垣生駅。ここも降りました。このホームの先から下り列車が鉄橋を渡り終えたところの写真が撮れるのです。

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筑前垣生から先は本当に乗車したのかな?というぐらい記憶がないのですが、次の鞍手駅の3線区間に無理矢理駅を設けた佇まいはなんとなく見覚えあるぞ。

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新幹線の下を潜ります。

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歴史ある筑前植木駅とJR化後に誕生した新入駅、電車から見た感じは変わりません。

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構内が拝島駅並みに広がり15:20終点直方に到着です。このBEC819系、ただバッテリーで非電化区間を走れるだけでなく、普通の電車(817系)とも連結して博多まで顔を出すらしい。この手の車両も烏山線で1本だけの時代から相当進歩したようです。

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広い構内と、ここを起点とする平成筑豊鉄道糸田線車両。この路線にも乗ったはずなのですが記憶がなく、糸田に行ったのか後藤寺に行ったのかも不明で未乗車扱いにしています。10代~学生時代の鉄道趣味活動の記憶は鮮烈に残っているのですが、社会人になって10年ぐらいは全然ダメ。忙しかったからか、それとも情熱が薄れたからでしょうか。ただ田川線だけは記憶にあって、添田線の廃線跡が見えたことと行橋駅に到着したことを覚えています。

(乗車は2017年8月)

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北九州複々線区間お復習&お名残乗車1(門司港~折尾)

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かつての九州の玄関口門司港から乗車する電車は、14:18発の快速大牟田行き。この電車では一番前でがっつりかぶりつきを楽しもうと思います。

私にとって九州で一番見てて楽しいと思う車窓は、日本三大車窓でループ線やスイッチバックのある肥薩線でも、美しい海岸沿いを走る肥薩おれんじ鉄道や大村線でもなく、なんといっても鹿児島本線の門司港~折尾間と筑豊本線の黒崎・折尾~直方間であります。前者は九州の鉄道の最重要部で、車両基地に貨物線、複雑に絡み合う複々線線路に目が離せず、後者は石炭輸送で栄えた鉄道黄金時代を偲べる光景がたまりません。小倉より西は最後に乗ったのがたぶん1998年とずいぶん昔で、現在折尾付近の連続立体交差化工事による線路移設で廃線となる箇所もでてきます。今回はこの区間をじっくり見て、お復習&お名残乗車としておこうと思います。それでは出発。

しばらく市街地を走って、関門トンネルの出口を見て門司駅、だだっ広い構内は、ブルートレインが機関車の交換をしていた頃とほとんど変わってないようにみえます。この界隈では415系、しかもJR東日本ではとっくに絶滅したステンレス車でないパノラミックウィンドウの古いやつもよく見かけます。そうか、関門トンネルを潜って下関まで行ける交直両用の普通列車用電車は415系以降は登場していません、だからこんなに残っているのか。今の流れだと、この415系に代わる電車は、新しい交直両用電車ではなく、バッテリーを積んでパンタグラフを畳んで関門トンネルを走り抜けてしまう電車になりそうな予感もします。

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門司を出ると小倉までの長い距離、上下線開きっぱなしで間に機関区や貨物ターミナルが見られる区間。しかし内側で見られる車両の内容は、昔より寂しくなってしまった感じです。生い茂った木々や雑草ばかりが目立ちます。写真は機関区で休むED76。

小倉到着前のダイナミックな立体交差は、今までどの線がどうなっているのかよく理解していなかったのですが、お復習してみると、鹿児島本線の旅客線と貨物線を方向別から線路別にし、かつ門司側から鹿児島本線と日豊本線を平面交差することなく別けるもの。後者については本州からじゃんじゃん優等列車の往来があった頃は、利用価値が高かったと思うのですが、今は門司側から日豊本線に直通する列車は朝夕の普通列車と快速列車のみ。一方でJR化後に博多発着の日豊本線特急は増発に増発を重ねたわけですが、こちらは博多側で平面交差しなくてはならないのはなんとも皮肉。

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西小倉で日豊本線と別れたところで金太郎が来ました。その後、オーバークロスするくろがね線も一瞬見えます。(ここは見逃さないようにタブレットにGoogleマップを開きながらのかぶりつき)

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戸畑に到着、ここで降りて渡船に揺られて若松へというプランもあったのですが今回はパス。この先が重要なのです。

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戸畑を出ると貨物線と一旦別れます。直線で見えてくるのは枝光駅。

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私の認識では北九州地区の重要な駅たと思っていた枝光をこの快速は通過。前方にくろがね線が見えてきます。ここからは1999年に線路の移設が行われたので、私にとって初めて乗車する区間。昔は左にカーブしてくろがね線を潜り、前方に見えるスペースワールドの左側を大きくぐるりと廻って八幡駅に至っていたはずです。この頃の枝光八幡間はブルトレ撮影スポットでもあり、1998年(←たぶん)の夏に行っています。

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その写真がこれ。この時も暑かった。

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初めて乗る線路と、初めて通る駅スペースワールド。くろがね線と並走する区間が出来たので、車窓は面白くなったはずです。左写真に見える山は皿倉山、ここにも未乗車のケーブルカー路線がありますが、これも今回はパス。

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八幡駅を出ると右手にくろがね線。何かいるかな、いた!DLだ。写真はご覧のとおり。

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そろそろ黒崎、この辺からが線路のクライマックスです。まず上り貨物線から上り旅客線への渡り線が見えます。ここは福北ゆたか線の小倉・門司港へ直通する列車が走るはず。もう一つの右側の渡り線は側線に入る貨物列車用。黒崎駅は1番線に到着。

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黒崎を出発します。まず、右側に工場へ延びる専用鉄道を見てから、複々線の4本の両端の線路が分かれ、6本の線路になります。それぞれ何が走るかというと、
左端:下り鹿児島本線(小倉・門司港)から福北ゆたか線へ直通する旅客列車
左から2本目(今ここ):下り鹿児島本線の旅客列車
左から3本目:上り鹿児島本線の旅客列車
左から4本目:下り鹿児島本線の貨物列車と黒崎始発の福北ゆたか線博多方面
左から5本目:福北ゆたか線の黒崎・小倉・門司港方面
右から6本目:上り鹿児島本線の貨物列車
たぶんこうだと思う。ちなみに左から4本目には本日また乗りに来る予定です。

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そして左から2本目と3本目が、4本目と5本目をオーバークロス。左端に写っている線路は筑豊電気鉄道のもの。

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交差完了、ピントが合ってませんが貨物列車が来ました。これは右に写っていますポイントで分岐し、二つ上の写真の右から6本目の線路を走るはず。

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来たのは大牟田からのタンクコンテナ車、見れてラッキー。この貨物は確かお盆も休まないんだった。

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見えてきたのは陣原駅。2000年開業なので私が前に来た時には無かった駅。ここはこの列車は通過。

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陣原を出ると、福北ゆたか線から下り鹿児島本線への渡り線が見えます。ここは下り鹿児島本線貨物列車が走るはず。上り鹿児島本線から福北ゆたか線へ通じる、上り貨物列車が走れそうな渡り線も、さっきと重複してありますが、線路は錆付いています。下り鹿児島本線を平面交差しなくてはなりませんので、使用されていないのでしょう。

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そして昔の筑豊本線(今の福北ゆたか線)と鹿児島本線の複々線となる区間、なんと陣原から福北ゆたか線は単線化されて、左端の線路には草が生えている。いつからこうなってしまったのでしょう。

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そろそろ折尾駅、新しくなった高架を駆け上がります。おっ!ソニックだ。

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出来立てホヤホヤの折尾駅新ホームに14:53着、ここで下車します。

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昔の鹿児島本線ホームは、取り壊されてしまって、面影は全く残っていません。北側では若松線の高架も絶賛工事中でした。

(乗車は2017年8月)

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平成筑豊鉄道門司港レトロ観光線(北九州銀行レトロライン)乗車記

門司港に到着し、今回の旅行で最初の乗りつぶし路線の平成筑豊鉄道門司港レトロ観光線(ネーミングライツによって現在の路線名は北九州銀行レトロライン)の九州鉄道記念館駅に向かいます。外に出れば今日はなんという暑さなんだ。次の出発は約30分後の13:20、なんといっても8月3連休初日のお昼のトロッコ列車です、どこかの遊園地のアトラクションのように長蛇の列が出来上がっていて、次の次の列車でないと乗れないみたいなことがあったら、すぐに引き返そうと思っていたのですが、なんと誰も並んでいません。暑い中、列を整理する係のお姉さんが立ってましたので、混みそうですかと聞いてみたところ、ちょっと眉をひそめて、今の時期は混みますので早めに並んでくださいとのこと。油断するなよとのメッセージを受け取りつつも、まだ余裕がありそうですので、ちょっと鉄道記念館の前まで行って陳列されてる車両を見てきます。戻ってきても数人しか並んでいません。

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というわけで到着する列車の写真を撮ってから並ぶことに、トロッコ2両という少ない定員ですが、無事に海側の座席を確保しまして出発です。

出発しますと左手は観光客が集まるエリアで、のんびり走るこのトロッコ列車に、たくさんの人が手を振ってくれます。なにせ客層は7割が家族連れで子供達がたくさん乗っているのです。残り3割が様々な年齢のカップルで、おじさん一人なんて私の他に一人か二人だけでした。乗りつぶしを始めて、このブログを書き始めた頃は、こういう列車は恥ずかしくて乗るのを躊躇していたのですが、もう最近は気にならなくなってます。500m走って出光美術館駅、10名ほどの乗客が入れ替わります。私の前には若いお母さんと10才ぐらいの少年が座ります。

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この路線一番の景色、港と関門橋。ここは潮の香りがして海辺りに来たという満足感に浸れます。このトロッコ列車の愛称は「潮風号」、JR四国の伝統ある特急列車と被ってしまいますが、どっちが相応しいかということになったら、こちらの潮風号に軍配が上がるでしょう。そのぐらいこの愛称はぴったりです。

2つ目の駅、ノーフォーク広場では降りる人も乗る人も無し。ここを出るとこんな短い路線にもトンネルがありまして、ひとときの涼まで楽しめます。

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トンネルを抜けたらEF30と旧型客車がお出迎え、終点関門海峡めかり駅に到着です。

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ホームでちょっと車両の撮影。ここで活躍するDB101という機関車ですが、これは私が少年期の頃の貨物取扱い駅の側線でよく見かけた、シャア専用みたいな赤い色をした貨物移動機というやつで、愛称は「お邪魔虫!」。その頃はまさかこれが牽引する列車に乗ることになるなんて想像すらしませんでした。トロッコ客車はトラ70000からの改造車で、2軸車特有の突き上げるような震動の乗り心地を久しぶりに楽しめると思ったものの、足回りの改造がされたのか、椅子が良かったのか、スピードが遅かったからか、乗り心地についてほとんど印象に残っていません。

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終着駅ですが、線路はまだ続いていまして、800m先に車庫があるらしい。Googleマップで探索してみますと、関門海峡の瀬戸内海側もちょろっと見えそうです。乗ってみたい人はたくさんいるはず。

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一回外に出て、10分後の折り返し列車で帰ります。今度は山側の座席。こちら側の車窓も、側線が見られたり、古い倉庫やら事業所の建物が所々残り、昔は貨物線だった面影がたくさんで楽しむことができます。

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九州鉄道記念館に戻ってきました。乗務員や駅のスタッフの方々は、とにかく暑いので本当に大変そう。ここで機関車のボンネットに製造プレートを発見、見てみたら「平成21年改造」でした。これら機関車のDB101とDB102は、南阿蘇鉄道からの転属車なのですが、それ以前のデータを消失してしまっており、何年に製造されたのか、どこに配属されていたのか判らないらしい。それも個性として面白いではありませんか。

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最初の踏切で折り返し列車の写真を撮って、門司港を後にします。

(乗車は2017年8月)

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おじさま鉄道ファンの日本の鉄道乗車記録。ふと日本の鉄道全線に乗ってみたいと思うようになりました。未乗区間は4,000km以上もあり、今の生活パターンではおそらく不可能な領域なのですが、路線や車両に愛情を込めながら、少しずつ記録に残しておこうと思います。古い記事順にご覧になりたい方は下の「月別アーカイブ」からどうぞ。
(2013年2月より海外編も始めました。)

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